【VOICEROID劇場】逃避行
ストーリー
会社員の琴葉葵は自宅アパートのゴミを漁る紲星あかりと出会い、行き場がないという彼女を迎え入れる。しばらくの間だけあかりの生活を支援するつもりでいた葵だが、知らず知らずのうちにあかりのもつ不可解な能力に呑まれていくのだった。
雑記
2022年3月に開催された【ダークサイド投稿祭】にて投稿した動画に始まる計4本のシリーズ作品。明るい女の子の可愛らしい中にも優しさあふれる声の紲星あかりちゃんを主人公とするSFサスペンス。
ダークサイド投稿祭ということで、かわいそうでかわいいあかりちゃんの動画を作りたいと思って制作開始。一話完結のダークサイドにするつもりだったが、作る過程で話が広がっていき、結果続き物になっていた。
長編シリーズは初挑戦であり、このシリーズを作る過程で劇場動画制作の大枠的なものが自分の中で生まれた気がする。最終的にはダークサイドとは無縁な物語となったが、作ってよかったと心の底から思う。
キャラクター
紲星あかり
本シリーズの主人公。年齢は18歳。遺伝子異常に起因する特異体質を有しており、彼女が発する化学的シグナル(フェロモン)に被爆したヒトは紲星あかりに対する攻撃性・嗜虐性を刺激される。幼少期からこの特異性は彼女を取り巻く人間を大いに惑わし、結果家庭環境は壊滅した。ほぼ捨て子のような形で住む場所を失ったこと後に養護施設で暮らし始め、なんやかんやで彼女の特異性を知りえた博士の手によってラボに引き取られた。
不条理な体質故に少なくない傷を負っており、許容範囲を超えたストレスへに対処するために副人格のアニムスが誕生した。アニムスの存在を認知しており、対話も可能。基本的には主人格が肉体を主導しており、必要を感じた場合のみアニムスに交代する。
飼いならされるくらいなら外の世界を目指すというアニムスの意向にある程度賛同していたが、自分を追ってきた京町セイカや琴葉葵の説得に心を打たれ、彼女たちを信じる道を選んだ。
アニムス
本作のもう一人の主人公。不幸な体質によって傷つきやすい紲星あかりを守るために生まれた副人格。おしとやかで少女らしい主人格とは対照的に、気性や言動の荒い男性的な性格を有する。女性の無意識に存在する男性性を意味する専門用語のアニムス(Animus)にちなんで命名した。
副人格としての役割を重視しており、紲星あかりの安全を第一に考えて行動する。その一環として、紲星あかりを苦しめる過去の記憶を封印する役目も果たしており、その作業を「記憶に鍵をかける」と称する。課された役割に矜持を抱く一方で、その役割に囚われた生き方について疑念も抱いている。
EP2ではクラスメートから欲望の餌とされた紲星あかりを守るため表に出現し、集団の核に位置する琴葉茜に警告を発する。その後紲星あかりの処遇について博士に談判するも改善がみられなかったことに憤り、脱走計画を敢行した。本気で国外への逃避行を企図していたが、紲星あかりを追ってきた2人との論争で揺らぎ、主人格の意思もあって計画を断念する。
本編後は京町セイカや琴葉葵、改心した博士らのサポートの下で健全な社会復帰に向けて健闘中。
琴葉葵
広告代理店に勤務する26歳。紲星あかりほどではないが劣悪な環境で育ったために攻撃的な態度が備わってしまっており、その刺々しさでしばしば他人を傷つけてしまう。対人交流が不得手ではあるが、本心では他者を思い遣れる人間としてありたいと思っている。職務に対しては誠実で、なんだかんだと文句を言いつつ他者のサポートもこなすため、荒っぽくも意外と面倒見がいいという評価を得ているが本人は知らない。
EP1で紲星あかりと偶然出会い、不憫に思って家に招き入れるも、特異体質の影響を受けて不当な仕打ちをしてしまう。暴漢による襲撃事件があってから連絡が取れなくなっていた紲星あかりを心配していた折、彼女の足取りを追っていた京町セイカと接触し、協力を申し出る。アニムスの説得において大いに尽力し、2人を連れ戻すことに成功した後も様々な面でサポートに務めている。
琴葉茜
EP2で登場。博士の意向で紲星あかりが通うこととなった高校のクラスメート。17歳。他者の些細な行動や態度等から意思を読み取る能力に長け、他人が望む反応を素早く把握、実行できる社会スキルの天才。学級委員として新しくクラスに加わった紲星あかりが環境になじめるよう手助けをする中で彼女の異常性を検知。紲星あかりの体質を悟り、クラスにおける最大多数の幸福実現のための娯楽として彼女を利用した。危機を察して表に出現したアニムスにより警告を受ける。
京町セイカ
紲星あかりを引き取ったラボの研究員で保護者役。31歳。専門は神経生化学。紲星あかりの不幸な体質の改善を目指しつつも、上司である博士の意向に正面から反発できず、彼女を苦しめる研究の手伝いをしてしまう。アニムスの脱走を受けて過去の行為を反省し、行方を捜して奔走する。
博士
紲星あかりの特異体質に価値を見出し、彼女を引き取ったラボの主任研究員。研究成果を求めるあまり被験者であるあかりに対する考慮を欠いた実験を繰り返し、アニムスの反感を買う。武力による強引な手段でアニムスの捕獲を目論むが琴葉葵の参入により動きを封じられ、京町セイカの説得を受けて手を引いた。本名は千堂智博。47歳。
春日部つむぎ
アニムスが博士の紹介で受けていたバイトがきっかけで知り合った少女。裏社会で働く人々を相手に商売を行う組織の一員。18歳。アニムスから信頼されており、彼がラボから脱走する際には移動の足を提供した。公式設定と同じくカレーを愛しており、組織の活動を利用して布教に努めている。
東北きりたん
春日部つむぎが所属する組織の一員で、彼女の相方的存在。数壁つむぎのカレー布教計画に乗じて、自身の故郷秋田県の名物であるきりたんぽの勢力拡大を企図している。
アリアル
京町セイカが紲星あかりの行方を追う中で出会った少女。違法取引を手広く請け負う組織のメンバー。頭脳労働を担当している。22歳。
ナコ(レコ?要確認)
気が向いたら書く。
アルベーニ、東北じゅん子、虚音イフ
気が向いたら書く。