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ソーシャル・アクション知っていますか?
1.ソーシャル・アクションとは
ソーシャルアクションって知っていますか?
ソーシャルアクションとは、社会福祉士・精神保健福祉士などの試験に出題されることもある、主に福祉領域で使われる言葉です。
ソーシャル・アクション
ソーシャル・アクションとは、社会活動法、社会(対策)行動法ともいわれる運動技術であり、通常、国や地方自治体の議会や行政機関に対して、社会福祉制度・政策・サービス等の新設や改善のための立法的・行政的措置を取らせようとする対策行動及びその技法をいう。また、ソーシャル・アクションには、障害当事者や家族、専門職、ボランティアをはじめ、多くの者が様々な立場性を持って関わることに意義を見出すことができる。なぜなら、多くの視点から、住みよい社会づくりについて議論をし、行政機関等に対して多くのメッセージを伝えることができるからである。
精神保健福祉援助技術[総論]
青木聖人 著
私は自身の家族の看護をした経験から、家族を無償で介護・看護している方にもサポートが必要だということを社会に伝えるべく、ケアラーサポートという団体を運営しています。
この活動を始める前に福祉のことを勉強するため日本福祉大学に編入し、福祉についての歴史や、日本そして諸外国の取り組みなどを学びました。
その中で、上記のソーシャル・アクションを知りました。
社会問題とは、私たちが生活をしていく中でおそらく消えることはなく、その時どきに何か問題はあり、その問題に対してソーシャル・アクションを起こすことで一つずつ解決して進んでいくものだと考えています。
2.これが解決したら・・・
あなたには今、これが解決したらもっと生活がしやすくなるという問題や困難はありますか?
もしそういった問題や困難があり、周りの友人・知人や地域の人、日本の中で同じように困っている人がいると思えることであれば、それは社会問題かもしれません。自分の周りから少しずつ視野を広げて、地域や都道府県、国全体ではどうか考えてみてください。
それはどんな状況になったら解決したと言えるでしょうか。その問題に先に取り組んでいる地域や国はないでしょうか。解決したら、どんな未来が想像できるでしょうか。
そこには、ソーシャル・アクションにつながる種があるかもしれません。
3.怖がらずに、一歩踏み出して見よう!
さて、私は上記のように家族を無償で介護・看護している方にもサポートが必要だよ、ということを伝えるべくケアラーサポートという活動を開始しました。活動を始めた当初は、そのような主張をしているメッセージは生活の中であまり見ることはなく、世間からの反応も「ケアラーって何?」「何が大変なの?」というものが殆どでした。そして方法は手探りでしたが、2013年から少しずつ少しずつソーシャル・アクションを進め、今現在は『北海道ケアラー支援条例』の施行など、日本の社会が変化してきていることを実感しています。
最初の一歩は、期待と希望と少しの怖さの入り混じったものでした。しかし、10年経った今、ただひたすらに、時には立ち止まったり後ろに下がったりしながらでも、進み続けたことの意味を受け取ることが出来ています。
もしあなたが、今の社会に何か疑問を持っているなら、困っていることがあるなら、怖がらずに一歩踏み出して欲しい。その一歩の先に、同じように疑問を持ち、困っている仲間との出会いがあり、同じ活動法ではなくとも、日本の其処ここで同じ課題を解決したいと考え活動している人の姿に勇気をもらい、きっと社会は変化していくから。
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