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いきものと心が通じ合った瞬間!

私がいきものと心通じ合えた!と心底から思えた相手、それはバッタでした!!

小学校2年生の私は、クワガタやバッタ、トンボやチョウ、カタツムリなど比較的採集しやすい昆虫を取ってきては、飼育したり観察することが好きでした。

コクワガタは越冬させたり、長期に渡って飼育しましたが、トンボやチョウは羽を痛めるとかわいそうなので虫かごに入れてじっくり観察したら、すぐに逃がしていました。

バッタやカタツムリは数日飼育ケースで飼育してから逃がすということを繰り返していました。生きていることを見ているのが好きでしたので、昆虫採集をして、標本を作るということはしていませんでした。

母方の祖父母の家の近くには、子供が遊びに行くにはもってこいの森林公園がありました。そこまでの道には畑と草原が広がり、私はたんぽぽ畑と名前をつけては、いとこと遊びまわったものです。道より草原を通ったほうが近道なんですね(^^)

そのたんぽぽ畑で立派なトノサマバッタを捕まえました。こんなに大きくて立派なバッタは初めてで、私は惚れ惚れして眺めました。

飼育ケースにバッタが好きそうな野菜や草を入れて、もりもり食べる様子やギシギシギシ・・と足で奏でる音に聴きいったりしました。私はバッタの音が大好きです。

ふとした瞬間、バッタが飼育ケースから飛び出してしまいました!

バッタはそのまま羽ばたいてカーテンの上に止まりました。

そのとき、どうしてそう思ったのか、私にはわかりません。

バッタに通じる!と思えて「ここにおいで!」と心の中で叫びました。

すると、カーテンにいたバッタが羽ばたいて、私の肩に止まったのです!

その瞬間の感動は言葉に出来ないものでした。

バッタは私の肩に止まったまま、リラックスしてギシギシギシ!と鳴きました。そのとき、私は心の底から彼は大切な友達だと思ったんです。

それからの二日間、私は時々バッタをリビングで自由に飛ばしてあげていました。バッタは窓際のカーテンがお気に入りで、高い位置に止まっては風を感じたり、得意げに鳴いていました。

飼育ケースに入ってほしいときは、呼ぶと必ず私の肩に止まってくれました。そうっと手で覆って優しく飼育ケースに入れるときも暴れずにじっとしていてくれました。

バッタは時々寂しそうに外を眺めていましたので、そろそろ自然に帰してあげなくてはと思いました。

私はバッタを肩に乗せたまま外に出ました。バッタは??と言う感じで大人しくしていました。

私が心の中で「さあ、外へ帰っていいんだよ!」と伝えて、バッタとしばし見詰め合いました。バッタは力強くたんぽぽ畑へと飛び立っていきました。

バッタと見詰め合ったとき、確かに私たちの心は通じ合えていました。

そこに言葉はなく、無音だったのですが、目と目で、心と心で、私たちは確かにお別れを言ったのです。そして「ありがとう」と。

まるでおとぎばなしのような本当のおはなし。

私にとって宝物の体験です。

あれから私はアニマルコミュニケーターになって、虫とも話すようになりました。

今では思うのです。

ヒトがまだ言葉を持たずに心と心の会話で話していた頃・・・

こうして虫や野鳥、動物達と話せていたんだろうなって。

まっすぐな心で向き合うと、ちゃんといきものたちに心が届く・・

それがわかった初めての相手は、私にとってはバッタでした。

そのことを教えてくれた彼には感謝の気持ちでいっぱいです。

私が動物と話すという夢をかなえた原点は、このバッタとの出会いがあったからでした。




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ひまわり千尋
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