【第607回】山田太郎、国会での仕事、臨時国会編〜委員長就任!〜(2024/12/11) #山田太郎のさんちゃんねる #表現の自由 【文字起こし】
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発言者:
(山田さん) 山田太郎 参議院議員
(小寺さん) 小寺直子 山田さんの秘書
今日の内容
(山田さん)
山田太郎のさんちゃんねるです。今日は「山田太郎の国会でのお仕事」というテーマでお話しします。現在、臨時国会が開かれており、その中で私が何をしているのか、詳しく説明していきたいと思います。
今回、特別委員会の委員長に就任しましたので、「委員会って何をするところなのか?」という点を中心に、国会の運営方法について、どこよりも詳しくお伝えしたいと考えています。
(山田さん)
また、年末には「表現の自由を守る会フォーラム」を開催します。このフォーラムは、赤松さんと一緒に12月29日(日)17時30分から行われます。
事前申し込み制で、毎年恒例のイベントとなっていますので、ぜひご参加ください。申し込みはホームページから可能ですし、後ほどツイートでもお知らせしますので、そちらからもお申し込みいただけます。
(山田さん)
さらに、12月30日(月)にはコミケにサークル参加します。場所は東地区、東2ホールのAブロック54Aです。「表現の自由を守る会」として新刊を販売する予定ですので、ぜひコミケでお会いしましょう。
また、12月29日(日)には街宣も予定しています。詳細は追ってお知らせしますが、まずはフォーラムへのお申し込みをお忘れなく!
今週の山田太郎
(山田さん)
さて、今週の動きをお伝えします。先週と先々週にお話しできなかった内容も含め、過去2週間の活動を振り返ってまとめています。
(山田さん)
まずは「国会開会式」についてです。この式では、天皇陛下をお迎えする役割があり、久しぶりにタキシードを着用しました。国会正面玄関が開く特別なタイミングで、陛下をお迎えしました。この模様については、後ほど詳しくお話しします。
(小寺さん)
ちなみに、タキシード姿を見たい方は、私のインスタグラムをぜひチェックしてみてください。写真を投稿していますので、フォローもお願いします!
(山田さん)
年末恒例の税制調査会が行われました。この調査会では、来年度の税制に関して、税金の控除や税率をどうするのかを議論します。業界からのさまざまな要望を受けながら、多くの人が集まり、「丸」「バツ」「三角」といった形で審議を進めます。
「バツ」は、党の税調などで「これは不要ではないか」と判断されたものに対し、復活を求める意見が出る場合もあり、「三角」は検討が必要な項目を示します。「丸」は今回実施する項目を指しており、それぞれについて活発な議論が行われました。
さらに、来年度予算に関する議論も進めています。一例として、「こども・若者」輝く未来創造本部が扱う4兆6000億円の予算についても議論が行われ、無駄遣いがないかなど、私もさまざまな指摘をしました。
また、「デジタル社会推進本部」では、デジタル関連予算が非常に大きいため、補正予算を含めた議論が行われています。
その他、文化庁や経産省と連携し、「クリエイター基金」に関する説明を受けたり、来年度の海賊版対策についても話し合いました。
日々の活動も多忙を極めています。党のミーティングは毎朝8時から始まり、私は自宅を朝7時前に出発して会場に向かいます。特にデジタル関連の会議が早朝に行われることが多く、今週もハードなスケジュールでした。
(山田さん)
そのほか、視察として横浜の「子ども支援センターつなっぐ」を訪問しました。詳細は後ほど改めてお伝えしたいと思います。
このように、子ども支援やデジタル社会推進といったテーマを中心に、多方面で議論や活動を進めています。
国立印刷局東京工場視察
(山田さん)
12月6日には、国立印刷局を訪問しました。いわゆるお札を作っている場所で、北区にあります。ちなみに「造幣局」と混同されがちですが、造幣局はコインを作る施設です。一方、印刷局はお札を作る工場で、お札の製造工程を実際に見学してきました。
(山田さん)
見学の中で印象的だったのは、1億円分の重さのお札を体験するコーナーです。ただし、これはまだ印刷されていない紙のお札で、本物の現金ではありませんが、その重さを実感することができました。
(山田さん)
印刷局ではお札だけでなく、パスポートや切手、証紙(契約書などに貼るもの)、証明書の台紙なども製造しています。また、「官報」と呼ばれる国の公的な発表を掲載する文書の印刷も担当している、まさに幅広い業務を担う施設です。
(山田さん)
今回の訪問では、新しいお札に採用された偽造防止技術についても説明を受けました。日本のお札は、世界でも最も偽造しにくいと言われていますが、その背景には日本の最先端技術の結集があります。
例えば、触って分かる凹凸加工、精密な透かし、細かい文字(マイクロ文字)や、特殊発光インクといった工夫がされています。
(山田さん)
さらに、今回のお札には3Dホログラム技術が採用されています。これは、見る角度によって人物の顔の向きが変わるというもので、世界初の試みだそうです。
訪問中、工場内にはお札のインクの匂いが漂い、「お金の匂いがする」と感じる場面もありました。実際に現場を見て説明を聞くと、日本の偽造防止技術の高さと、それを支える努力に感銘を受けました。
お札がどのように作られるのか、その材料や工程についても少しご紹介します。
(山田さん)
まず、お札には「絵師」と呼ばれる職人がいて、最初にお札の原図を描きます。この原図は、本物のお札に近い形で色鉛筆などを使って描かれます。その後、この原図を基にして「原版」を1枚彫ります。
この作業にはおよそ3ヶ月がかかるそうです。職人は特殊なノミを使って、髪の毛の一本一本まで非常に精密に彫り上げます。一度でも間違えた場合、最初からやり直しになるため、緻密で根気のいる作業です。
驚いたのは、原版は1枚しか作られないという点です。何枚も重ねて使うのではなく、その1枚の原版をデジタル技術で取り込み、製版データを基にさらに版を作る仕組みになっています。
この版は、1枚でお札の表裏を含む20枚分を印刷できるように作られています。ここまでの材料準備や製版の工程は非常に精密で、偽造防止の観点からも重要な部分です。
(小寺さん)
特に、原版を手作業で彫る技術は、偽造防止において効果的とのことですが、この技術を現在も採用している国は日本くらいだそうです。特殊な職人がこの作業を支えており、その存在自体が非常に貴重です。
(山田さん)
また、気になったのは、原版や製作過程のデータの安全性です。これらのデータは本物そのものであるため、盗まれたら大変な事態になります。しかし、国立印刷局では、製作データを完全にオフラインで管理し、工場外へ持ち出せない仕組みを徹底していると説明を受けました。
このように、お札が作られる過程には、手作業と最新技術の融合があり、そのどちらもが高い安全性と品質を支えています。
(山田さん)
お札の印刷工程についても少しご紹介します。まず、透かしの入った紙を作るところから始まります。この透かし技術自体が非常に高度なもので、特別な紙に印刷が行われます。最初に裏面を印刷し、その後表面を印刷します。次にホログラムを貼り付け、品質検査を行います。
検査では、単に数量を確認するだけでなく、版ずれなど品質面での問題がないかも徹底的にチェックされます。そして、最終的に番号を付けます。この番号を付けた瞬間にお札が正式な「本物」となり、次に裁断工程に進みます。
裁断は機械で自動的に行われるのではなく、20枚分のシートを手作業で押さえながら切るそうです。この工程では、1枚ごとに縦4列、厚さ1000万円分になるように裁断されます。そして、これらを束ねて封包(ユニット化)し、最終的には40億円単位でまとめて日本銀行の倉庫に運びます。
(小寺さん)
特に興味深かったのは、数量確認システムが導入される前の話です。以前は、従業員が出勤時と退勤時に裸でチェックを受け、持ち出しがないか確認していたそうです。
(山田さん)
男性従業員は棒をまたぐ検査を受けるなど、非常に厳しい管理が行われていました。この過酷な環境が原因で退職者も多かったため、現在は数量確認システムを導入し、こうした厳しい方法は廃止されています。
(山田さん)
さらに、お札に関するトリビアとして、福沢諭吉の1万円札はこれまでに約251億枚も発行されてきたそうです。
(小寺さん)
同様に、夏目漱石の千円札も非常に多く発行されています。しかし、1万円札については福沢諭吉のイメージが根強いため、新しいデザインにはまだ慣れないという人も多いかもしれません。
(山田さん)
お札には番号が付いていますが、この番号はAAから始まり、ZZまでの組み合わせで構成されます。その組み合わせの総数は約3000億通りです。
現在では、番号の桁数が増え、2つのアルファベットと数字で構成されていますが、昔は数字が一桁だけだったため、総数が少なく、100億通り以下でした。
そのため、同じ番号が複数存在することになり、その解決策として、お札の色を変える方法が取られました。
特に千円札は最も多く刷られているため、黒、青、褐色など、異なる色のバリエーションがあります。同じ番号で色違いのお札を持っていると、希少価値があり「お宝物」とされることもあります。ただし、その確率は宝くじに当たるよりも低いそうです。
以前にも財政金融委員会の一環として、新札が流通する前に印刷局を視察したことがありますが、今回はスタッフや支援者の方々と一緒に訪問しました。
(小寺さん)
この印刷局は一般の方も見学可能で、ぜひ訪れていただきたい場所です。
印刷局には約30人の職人が在籍しています。彼らは美術大学を卒業後、試験を経て採用されていますが、新しいお札が発行されるのは20年に1度程度。そのため、それ以外の期間は訓練や技術の鍛錬に励んでいます。
現在の理事長は、この高い技術を社会に還元する取り組みを進めており、職人たちを大学の講師として派遣したり、美術館で作品を展示する展覧会を企画したりしています。
(山田さん)
印刷局を訪れてみて改めて感じたのは、「お金はただの紙であり、印刷物に過ぎない」ということです。目の前で一束1000万円分が刷られ、それが20枚ずつ束ねられ、最終的に40億円になる様子を見ると、現実感がなく、不思議な気持ちにもなりました。
子ども支援センターつなっぐ視察
(山田さん)
12月10日には「子ども支援センターつなっぐ」を訪問しました。この「つなっぐ」とは何かというと、虐待やいじめなど、子どもたちが抱える悩みに対して、複数の相談先に分かれることなく、ワンストップで支援を提供する施設です。
(山田さん)
通常、こうした問題が起きると、警察や病院、学校など、さまざまな場所に相談しなければならないことが多いのですが、「つなっぐ」ではそれらを1つの場所で解決できるようにしています。
施設には弁護士が常駐し、全身診療が可能な医師とも連携しています。日本にはこのようなセンターがまだ2つしかない状況です。
(山田さん)
施設内には面談室が設けられており、ここで子どもたちと面談を行います。虐待による痣などを検査することも重要な役割の1つです。たとえば、実の親による虐待の場合、その行為が犯罪として問われるかどうか非常に微妙なケースもあります。そのため、警察や検察、児童相談所と協力して、子どもたちの状況を調査しています。
(小寺さん)
センターでは、セラピードッグを活用した支援も行われています。子どもたちは面談室で専門職員と話しながら、セラピードッグと触れ合うことで癒しを得ることができます。
さらに、この犬を模したぬいぐるみをプレゼントとして子どもたちに贈る取り組みも行われています。私も訪問の際に、このぬいぐるみをいただきました。
この視察では、子どもの命や尊厳を最前線で守るスタッフの皆さんのお話を伺うことができました。しかし、この施設には国の予算が一切ついておらず、手弁当で運営されているという現状があります。
来年もこの活動が続けられるか分からないという危機的な状況です。このような施設を全国に展開すべきだという課題意識を強く感じた訪問でした。
(山田さん)
日本では「司法面接」をどのように行うべきかが大きな課題となっています。虐待があった場合でも、ほとんどのケースで司法面接は行われていません。
司法面接は本来、犯罪かどうかを問う以前に、虐待を受けた疑いのある子どもに心のケアを提供することが目的です。しかし現状では、警察や検察が起訴するかどうかを判断するための面接に留まっています。
本来求められるのは、心のケアを重視した新しい「チャイルドアドボカシーケア(CAC)」モデルの構築です。このモデルをしっかりと作り上げることが今後の重要な課題だと思います。
(山田さん)
アメリカでは「CAC(チャイルドアドボカシーセンター)」がその代表例です。私たちは夏にニューヨークを訪れ、CACの仕組みを視察してきました。
(小寺さん)
アメリカでは、子どもの権利が侵害された場合、まずCACに連れて行きます。警察や学校、児童相談所のどこからでも、子どもをCACに連れて行き、専門家が話を聞き、全身の診察を行います。その結果を基に、警察に引き継ぐべきか、福祉支援が必要かを振り分ける役割を担っています。
(山田さん)
アメリカにはこのCACが1000か所近くありますが、日本には神奈川県内に2か所しかありません。
(山田さん)
ニューヨークのマンハッタンにあるCACを見学した際、専門的な部屋が充実しているだけでなく、同じビルの同じフロア内に警察や保健局の担当者が集まり、一体的に対応しているのが印象的でした。
(山田さん)
一方、日本では警察や診断・面談の場所がそれぞれ分かれており、子どもたちが面談を受けるだけでも負担が大きいのが現状です。このような背景から、日本にもアメリカのような包括的なCACの仕組みを整備するべきだと強く感じています。
本日のアジェンダ
臨時国会開会式
(山田さん)
まず、臨時国会が開会されました。今回は私が参議院特別委員会の委員長に就任したこともあり、参議院での新しい役割や党内での役割についてご説明したいと思います。
(山田さん)
臨時国会が開かれる際の模様をお伝えします。開会式がどのように行われるのか、あまり知られていない方も多いかもしれませんが、通常国会、臨時国会、特別国会のいずれも、国会の開会は天皇陛下による国事行為として行われます。天皇陛下を国会にお招きし、開会式を執り行うのが通例です。
天皇陛下は参議院本会議場にお越しになり、衆議院・参議院の議員が一堂に会します。ただし、議場の収容人数の都合上、全員が入るわけではなく、一部の議員のみが参加します。陛下のお言葉を伺うセレモニーが開かれます。
開会式では指定席があり、参議院議場内の真ん中の列には政府関係者が着席します。陛下から見て左側が衆議院の委員会役員、右側が参議院の委員会役員です。私も今回、特別委員会の委員長として参議院役員席に座り、陛下のお言葉を伺いました。
陛下がお言葉を述べられる間にはいくつかのしきたりがあります。たとえば、頭を垂れ、陛下の方を直接見ないようにすることが求められます。陛下が入室されてから、退席されるまでの間、基本的に下を向いていることになります。
陛下がお座りになられた際には前を向くことが許されますが、お言葉を述べられている間は再び下を向きます。そして、退席される際も頭を垂れたままお見送りする形になります。
開会式全体はおおよそ20分程度の厳かなセレモニーです。このような形で国会の開会が行われました。
開会式に際しては、まず天皇陛下を議場にお迎えするため、国会の中央玄関を使用します。国会には中央玄関、参議院玄関、衆議院玄関の3つがありますが、通常、中央玄関は使用されません。
天皇陛下が来られる時と、新人議員が初当選した時だけ、この中央玄関が開かれる特別な場所です。天皇陛下は中央玄関から厳かに入られます。
委員長である私も他の委員長と共に並び、天皇陛下をお迎えしました。また、開会式が終わった後には、再び正面玄関ホールに移動して、陛下をお見送りしました。このように、開会式では、天皇陛下のご到着からお見送りまで、厳粛な段取りが組まれています。
座る場所や並び方については、内閣関係者を除いて特に決まりはありません。委員会ごとにどこに座るかも自由です。ただし、陛下のお言葉が述べられる本会議場では、陛下の左側に衆議院、右側に参議院の役員が座る形となっています。
(山田さん)
臨時国会や通常国会についても簡単に触れておきます。通常国会は、1月から150日間開かれることが憲法や国会法に定められています。これに対して、臨時国会(正式には臨時会)は年に1回開かれるのが原則です。
今年の臨時国会は、11月から12月にかけて行われました。本来は10月から11月に開催されることが多いのですが、今回は衆議院選挙や解散の影響で時期が遅れました。
通常、秋から冬にかけて1か月間程度の臨時国会が開催されますが、臨時会が開かれる時期や期間は、その年の政治状況によって変動します。
臨時国会では、法案の審議や補正予算の議論が行われます。補正予算の議論は毎年恒例となっていますが、今回は特に14兆円という大規模な補正予算が組まれました。
私は委員会の委員長を務めており、この臨時会だけでなく、通常国会でも委員長を継続する見込みです。
令和6年度一般会計補正予算
(山田さん)
補正予算について、コロナ禍では20兆円規模のものもありましたが、通常は2~3兆円規模が一般的です。今回の補正予算は、非常に大型で、主に以下の3分野に振り分けられました
日本経済・地方経済の成長促進
物価高対策
国民の安心・安全の確保
(山田さん)
それぞれ約5.7兆円、3.3兆円、4.7兆円と配分されています。多くの人が誤解しがちですが、この補正予算は令和6年度の一般会計補正予算で、令和6年度中に使い切る必要があります。しかし、実際には使い切れない場合もあるため、基金に繰り入れ、来年度に持ち越す形で対応します。
最近では「15か月予算」という考え方が広がっており、翌年度の予算(4月開始)に先行して、1月から3月の分を補正予算で組むことがあります。このような前倒しの予算編成は、短期的な対策として利用される一方で、通常予算に組み込むべきだとの批判もあります。
補正予算のもう一つの特徴は、審議期間が非常に短いことです。今回も予算委員会での審議が衆議院3日、参議院3日の合計6日間のみで行われました。
通常国会では予算委員会の審議に衆参それぞれ1か月程度を費やすため、補正予算の短期的な審議は精査が甘くなる懸念があります。また、党内でも突貫工事で決定するケースが多く、本来望ましい形とは言えません。
そのような状況下ではありますが、今回の補正予算は、さまざまな対策を盛り込んで編成されました。
(山田さん)
今回の補正予算には、賃上げを促進するための施策や地方創生、投資立国化への取り組み、物価高対策、さらには自然災害対応が含まれています。具体的には、能登地方の震災への対策費用なども盛り込まれています。
(山田さん)
補正予算の規模について、これまでの状況と比較してみます。2020年には新型コロナウイルスの影響で73兆円もの大規模な補正予算が編成されました。2021年、2022年もコロナ対応やその影響からの立ち直りを目的として、多額の補正予算が計上され、合計で130兆円以上に上ります。
今年の補正予算は14兆円で、昨年の13.2兆円を上回る規模となっています。これを過去の補正予算と比較すると、通常は3兆円台であることが多い中で、今回の規模は非常に大きいと言えます。このような状況は正常ではないと感じています。
補正予算の常態化には課題がありますが、特に経済産業省(経産省)にとっては重要な意味を持っています。経産省の通常予算は、一般会計で1兆数千億円程度しかなく、その多くがエネルギー庁に割かれています。
そのため、経産省が中小企業対策などの施策を実施するためには、補正予算が不可欠な財源となっています。実際、補正予算が経産省にとって主要な資金源となっている状況です。
現在も補正予算について議論が進められています。しっかりとした審議を経て、国民生活に役立つよう、有効に活用していきたいと考えています。
特別委員会委員長就任
(山田さん)
さて、今日の本題のもう一つは、私が「特別委員会委員長」に就任したことについてです。「特別委員会」とは何かといえば、正式名称は「地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会」で、略して「地デジ特」と呼ばれています。
(山田さん)
ちなみに、衆議院には似たような委員会があり、そちらは「地方創生、子ども及びデジタル社会」となっているため、「ちこデジ特」と呼ばれています。参議院では子ども政策は内閣委員会で扱うため、「地デジ特」という呼称です。
まず、特別委員会の流れについて説明します。写真をご覧いただくと分かるように、正面向かって左側にあるのが理事会室です。私は理事も兼任していますので、理事会で委員会の進行方法について議論します。具体的には、以下の内容を話し合います
委員会を何時間行うか
各党が何分間質疑を行うか
呼ぶ大臣や政府委員(役人)は誰にするか
理事会自体は、委員会開始の5~10分前に行われ、短時間で終わりますが、その前に「理事懇談会」が開催されます。理事懇談会は委員会の1~2日前に行われ、約30分間の議論を通して詳細を決めます。
筆頭理事(与党1名、野党1名)が叩き台を作成し、それをもとに与野党間の合意を形成します。この合意内容が理事懇談会で承認され、理事会で正式に決定されます。その後、決定に基づいて委員会が進行します。
委員会室は正面向かって右側にあります。通常、特別委員会のために参議院4階の部屋が使用されます。私は委員長として議長席に座り、会議を進行します。
座席配置は、委員長席から見て右側が与党、左側が野党となります。質疑は第1会派(自民党)から始まり、次に立憲民主党などの順で進められます。
委員会の席順についてですが、基本的に決まっているのは委員長と筆頭理事の位置だけです。委員長の隣に筆頭理事、その隣に理事が座ります。それ以外の委員については明確なルールはありません。
ただし、委員会によって緩やかな慣習があり、ベテラン議員がどこに座るかが暗黙的に決まることがあります。多くの場合、ベテラン議員は議長席から最も遠い場所に座る傾向があります。
一方、私が以前筆頭理事を務めていた財政金融委員会では、理事の横にベテラン議員が座ることが多いなど、委員会によって異なる習慣があるのが興味深い点です。
委員会でのタブレット使用については、持ち込みは許可されています。ただし、タブレットは委員会に関連する用途に限定されており、他の用途で使用することは禁止されています。委員会が長時間になるとタブレットを利用する議員も増えますが、ルールを守ることが求められています。
(山田さん)
委員会の種類について整理しておきます。国会には「常任委員会」と「特別委員会」があります。常任委員会は17の委員会があり、その中でも「第1種委員会」と「第2種委員会」に分かれています。
すべての議員は、必ず1つの常任委員会に所属しなければなりません。第1種委員会は1人1つまでしか兼任できませんが、第2種委員会は希望者のみが所属します。私は以前、財政金融委員会で筆頭理事を務めていましたが、現在は総務委員会の委員として活動しています。
第2種委員会には、議院運営委員会や予算委員会などがあり、こちらは必須ではなく、参加する議員としない議員がいます。
委員会の中には、頻繁に開かれるものと、あまり開かれないものがあります。その中でも、第1種委員会で最も忙しいとされるのが「内閣委員会」です。
私はかつて内閣委員会の理事を務めていましたが、「第2の予算委員会」とも呼ばれるほど幅広い議題を扱い、特に揉める法案が多く持ち込まれることから、非常に大変でした。
一方、第2種委員会の中で特別な立ち位置を持つのが「議員運営委員会」です。この委員会は、本会議や国会全体の運営方針を決める重要な役割を担っています。たとえば、内閣から提出された法案をどの委員会で審議するかや、会期の設定なども議員運営委員会で決定されます。
議員運営委員会には「1席」「2席」「3席」と呼ばれる理事が3名います。その中で筆頭理事である1席が、参議院全体の運営方針を作る中心的な役割を担います。3席は若手議員の登竜門とされ、非常に多くの業務をこなす必要があります。
たとえば、本会議で答弁漏れが指摘された際には、議場の中央から理事が立ち上がり、首相の斜め前あたりで場内協議を行うのも3席の仕事です。また、答弁漏れの指摘に対して野党と調整を行う役割も担います。
さらに、与党では本会議前に議員総会が行われます。議員総会では、その日の議題や議論の進行、発言者、賛否の立場などを説明します。この説明を大声で行うのも3席の仕事です。
また、本会議での発言時間が厳密に決められており、ストップウォッチを用いて時間を計測し、時間が超過した際には「時間です」と声を上げるのも3席の役割です。
議員運営委員会の仕事は非常に多岐にわたり、特に3席は声を張り上げる場面が多く、若手議員にとっては経験を積む貴重な場となっています。私も議員運営委員会の委員を務めた経験がありますが、理事としての経験はありません。
所属する委員会についてですが、党ごとに希望を取る仕組みがあります。基本的には幹事長室が希望を集め、第1希望、第2希望をもとに、どの委員会に所属するかが決まります。
私の場合、子ども政策や表現の自由に関連する活動をしてきたため、内閣委員会に所属することが多いです。また、今回の総務委員会については重要性を考慮し、しっかりと席を確保しました。
野党時代は予算委員会への所属を希望していました。理由として、野党は各委員会に1~2名しか所属していないため、必ず質疑の機会が回ってきます。また、予算委員会ではテレビ中継もあるため、発言の機会が多いという点も魅力的です。
一方で、与党は人数が多いため、予算委員会では発言の機会がほぼ回ってきません。さらに、予算委員会は朝から晩まで開かれることが多く、特に2月から3月にかけては補正予算の審議が続くため、与党議員にとっては「地獄」とも言われています。発言せず、寝ることも内職もできず、耐えるだけの日々が続くこともあります。
私はこれまでに、法務委員会と外交防衛委員会以外の委員会を経験してきました。特に野党時代には農林水産委員会に長く所属しており、興味深い議論が多かったのを覚えています。
また、第2種委員会では予算委員会と決算委員会を経験しました。行政監視委員会や国家基本政策委員会は開催頻度が少なく、国家基本政策委員会は年に1~2回程度の党首討論会を開くにとどまります。懲罰委員会もほとんど開催されませんが、大物議員が配分されることが多い委員会です。
(山田さん)
特別委員会についても少し触れておきます。特別委員会は常任委員会とは異なり、特定の目的に応じて設置されます。運営方法は常任委員会とほぼ同じです。
今回、私は7つある特別委員会の1つである「地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会(地デジ特)」の委員長を務めています。
調査会という仕組みもあります。これは2年間程度にわたり、特定のテーマについて議論を行い、調査結果をまとめて政府などに提出するものです。たとえば、「国民生活・経済等に関する調査会」などで委員を務めた経験があります。
(小寺さん)
調査会は参議院にのみ設置されるもので、衆議院にはありません。その理由は、参議院が解散せず6年間の任期を持つため、長期的かつ総合的な調査が可能だからです。この点が参議院ならではの特徴です。
(山田さん)
さて、私が委員長を務めている「地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会(地デジ特)」についても少し説明します。この委員会では、地方創生とデジタル分野に関連する法律や議論を扱っています。
(山田さん)
臨時国会は会期が短いため、主に以下の2つを行っています。
地方創生担当大臣およびデジタル担当大臣による所信表明と、それに対する質疑。
デジタル関連法案の趣旨説明と、それに基づく質疑および採決。
法案が委員会で採決・可決されると、参議院本会議に送られます。本会議での可決をもって成立します。衆議院から回ってきた法案の場合、参議院で最終的な審議が行われます。一方、参議院で先に審議された法案(参先議)は衆議院に送られる仕組みです。
また、委員会の活動には、関連する視察や調査も含まれます。これらを通じて、議題に関連する現場の状況を確認する機会も設けられています。
(山田さん)
あまり知られていない重要なポイントとして、委員会の役員構成とその運営方法について少し説明します。委員会には、委員長以外に筆頭理事、理事、そしてオブザーバー理事がいます。これらの役員が中心となり、委員会の運営が決定されます。
オブザーバー理事とは
オブザーバー理事とは、正式な理事ではありませんが、少数会派の意見を反映するための役割を担う者です。例えば、委員会に1名しか所属していない党や、委員が0人になりそうな場合、その党の意見を尊重するために、委員長の許可のもとで参加し、理事と同様に議論に加わります。これは少数意見を排除しないための工夫と言えます。
筆頭理事の役割
筆頭理事は与党と野党からそれぞれ1名ずつ選ばれます。与党筆頭理事は与党内の調整を行い、野党筆頭理事は立憲民主党が中心となり、他の野党(国民民主党、共産党、維新など)との調整を担います。筆頭理事間で協議を行い、合意が得られた後、理事懇談会が開催されます。
理事懇談会と理事会
理事懇談会は、非公式な場で議論を行う場です。理事懇談会では、筆頭理事間で整った協議内容を基に「このような進行で進めたいと思います」と提案し、理事間で実質的な合意を形成します。この合意内容を基に、委員会の日程や運営方法が調整されます。
委員会当日の朝、または委員会開始直前に短時間の「理事会」が開かれます。ここで理事懇談会での合意内容が正式に承認され、委員会が開かれるという流れです。
全体の流れ
委員長と理事間で協議
理事懇談会で実質的な合意を形成
理事会で正式に決定
委員会を開催
このような段取りで委員会は運営されています。一見すると複雑ですが、合理的に設計されたプロセスといえます。
この内容は外部にあまり出ていない情報なので、話を聞いただけでは理解しづらいかもしれませんが、筆頭理事の役割が非常に重要で、実際、委員会で実質的な力を持っているのは筆頭理事です。
一方、委員長の役割は委員会を「公正」に運営することにあります。ただし、「公平」かどうかは少し異なります。委員長は、賛否が同数になった場合に投票する立場になりますが、その際は与党の立場に基づいて決定することが多いためです。
しかし、運営方法についてはルールや慣習に基づいて進める必要があり、ここが委員長の最大の仕事です。そのため、委員長の役割は「公正さ」を重視した進行役といえます。
委員長の仕事には、シナリオ通りに発言することも含まれます。たとえば、就任挨拶では、「ただいま皆様のご推薦により○○委員会の委員長に就任いたしました山田太郎でございます」といった定型文が用意されており、それに従って進行する場面もあります。
さらに、委員長の存在は政治的な駆け引きにも影響を与えます。委員長が投票権を行使する場合、委員会から1票分が引かれる形になるため、安定多数や過半数を確保する上で重要な要素となります。
(山田さん)
現在の衆議院では自民党が過半数割れを起こしており、過半数(233議席)を維持するためには他党との協力が必要です。
一方、参議院の定数は248名で、自民党参議院議員の数は現在110名程度、公明党を加えると過半数をわずかに上回っています。そのため、参議院では過半数を維持できている状況です。
参議院では、1人区や比例代表制が導入されているため、安定多数や絶対安定多数を確保するのが難しいのが現状です。そのため、具体的な数字を挙げることは避けました。一方、衆議院では、大きな勝利を収めることもあるため、安定多数や絶対安定多数について説明する価値があります。
安定多数と絶対安定多数の違い
安定多数とは、すべての常任委員会(17委員会)で半数を確保し、委員長を独占している状態を指します。
単に全体の過半数を持っているだけでは足りず、各委員会で与党が過半数を握っていない場合、その委員会で法案が通らない可能性が生じます。そのため、すべての常任委員会で与党が主導権を持つ状態が求められます。
絶対安定多数は、安定多数の条件に加え、委員長が持つ職権を与党が完全に独占できる状態です。委員長は、委員会の運営や採決に関して絶対的な権限を持っています。
たとえば、筆頭理事間での合意が得られない場合、委員長は職権で採決の実施を決定することができます。このような強力な権限が与党の側にあるかどうかが絶対安定多数の指標となります。
選挙結果と政治的影響
これらの数字は、選挙結果によって与党がどの程度の影響力を持つかを示す重要な指標となります。そのため、安定多数や絶対安定多数を確保できるかどうかは、政治家にとって非常に関心が高いポイントとなっています。
委員長について
(山田さん)
委員長の役割について簡単に説明します。委員長の主な役割は、委員会の議事を整理し、秩序を維持することです。
(山田さん)
また、委員会を代表して中立性を保持しながら運営を行います。ここで言う「中立性」とは、立場が完全に中立であるという意味ではなく、運営が公正であることが求められる、という解釈が一般的です。
(山田さん)
委員長は理事会を主催するほか、傍聴希望者の対応や写真撮影許可の承認、参考人招致の決定など、多岐にわたる権限を持っています。委員会の進行中も、こうした申請書にサインを行うなど、細かい作業が多いのも特徴です。
(山田さん)
委員長職には特権として公用車が付きます。この公用車は国会の役員、例えば議長、副議長、委員長、特別委員長、調査会長などに提供されるものです。さらに、議員運営委員会の理事にも公用車が配備されるため、理事の役割が非常に重いことがうかがえます。
一方、委員長職にかつて付与されていた「日当」は、2~3年前に廃止されました。それ以前は、委員会が開かれていなくても日当が支給されていましたが、不適切との声が上がり、廃止に至った経緯があります。
私自身は公用車を好まず、運転を自分で行うことが多いです。音楽を聴きながら自ら運転するのが好きで、政務官時代から一貫して公用車の利用を極力避けてきました。
しかし、公的な役職にある者が自ら運転することには安全面の懸念もあるため、必要に応じて公用車を利用することもあります。また、委員会では視察や国内調査を行う機会もあり、こうした活動を通じてより実務的な知見を深めることが可能です。
(山田さん)
委員長には専用の委員長室が用意されていますが、正直言ってほとんど使われないため、無駄だと感じる部分もあります。理事懇談会を開く際には使用しますが、それ以外ではあまり利用されていません。一部の委員長は、自室よりも落ち着くとして、この部屋にこもることもあるようです。
委員長室は議員会館の2階にあり、常任委員会、特別委員会、調査会などのすべての委員長・会長に専用の部屋が1つずつ割り当てられています。広いスペースが確保されていますが、議員会館の会議室が不足している現状を考えると、このスペースを共用の会議室として開放するのも一案ではないかと感じています。
今国会での役割
(山田さん)
今回、私は「地方創生及びデジタル社会の形成に関する特別委員会」の委員長に就任しました。そのため、以前務めていた「財政金融委員会」の筆頭理事は兼任できず、現在は、以下の委員会に所属しています。
総務委員会(第1種委員会)
表現の自由に関連する通信分野が非常に重要であり、しっかりと注視しています。消費者問題特別委員会
カード問題など消費者に関わる重要な議題を扱っています。
これらのポジションは、自分が取り組むべきテーマに合わせて選びました。地方創生やデジタル化、表現の自由、消費者問題といった課題に向き合いながら、最善を尽くしていきたいと考えています。
党内では以下の役割を担っています。
(山田さん)
知財調査会の事務局長を務めています。これまでは小委員会の事務局長や親会の事務局次長を務めていましたが、今回昇格し、調査会全体の実務を取り仕切る立場となりました。知財調査会では以下の重要なテーマを扱っています。
著作権や海賊版対策
クールジャパン政策
デジタルアーカイブの推進
国際標準化の議論
知財調査会は経済安全保障に関する議論の出発点でもあり、非常に重要な役割を果たしています。調査会長は小林鷹之氏が務めており、私はその下で実務全般を担当しています。具体的には、調査会の司会進行や日程調整、質疑の割り振り、参考人の選定などを行っています。
デジタル社会推進本部では事務局次長を務めています。事務局長は小林史明氏ですが、彼がスケジュールの都合で参加できない場合、私が代理として事務局長を務めています。この本部ではデジタル技術やAI、防災に関する政策プロジェクトを推進しています。
その他の役割:
文化立国調査会および競争政策(公正取引)に関する役員
NPO/NGO関連団体の委員長
自民党のNPO/NGO窓口を担当。真面目に活動するNPO/NGOに迷惑がかからないよう、不適切な団体の精査を進めています。政治改革本部の幹事
政治資金などに関係のない立場として任命されました。
委員長は国会で質疑を行うことができません。自分が委員長を務める委員会ではもちろん、関連する分野(地デジ特に関連する分野)についても質疑は制限されます。総務委員会など他の委員会で質疑を行う場合でも、理事会の許可が必要です。
知財調査会では、以下のような議題に取り組んでいます:
メディアナショナル芸術センターの推進
アーカイブ事業の推進や、クリエイターの待遇改善について議論を進めています。官邸への提言
今年6月、林官房長官や小林鷹之知財担当大臣(当時)に提言書を提出しました。提言内容は私自身が説明し、政策の具体化に向けた協議を行いました。
(山田さん)
デジタル社会推進本部で防災担当の役員を務めています。過去には、防災プロジェクトチーム(PT)の事務局長を務め、防災政策の提言を河野デジタル大臣(当時)に行いました。
(山田さん)
また、赤澤副大臣(当時)と共同で活動し、現在も防災分野での役割を強化しています。特に南海トラフ地震や首都直下型地震に備えた政策を重点的に進めています。現在は以下の体制で防災政策を推進しています。
赤澤氏:政府の防災担当大臣
尾崎氏(元高知県知事):党の防災事務局長
私:党のデジタル防災分野の責任者
この体制を活用し、防災政策の具体化に取り組んでいます。
防災政策については、政治が積極的に命を守る役割を果たさなければならないと考えています。現在、30年以内に震度7以上の地震が7割の確率で発生すると予測されており、南海トラフ地震や首都直下型地震では10万人が犠牲になる可能性があるとされています。
しかし、これらの予測が減少しないのは、十分な対策が取られていないからです。対策を講じれば犠牲者数は減らせるはずです。
私が文化政務官を務めていた際、防災課とも連携してさまざまな取り組みを行いました。その中で特に重要だと感じたのは、震度計の空白地域の問題です。
たとえば、足摺岬沖では震度計が未設置のエリアがあり、これは津波警報や緊急地震速報システムの欠陥につながる可能性があります。こうした空白地域を埋める取り組みが急務です。
(山田さん)
私の事務所では、具体的な防災提言を作成し、菅総理(当時)にも提言を行いました。この提言では、各省庁間のシステム連携の不備を指摘し、防衛省、警察庁、市区町村、都道府県がどのように広域で協力して対応すべきかを示しました。これにより、防災政策がより実効性のあるものになるよう努めています。
(山田さん)
たとえば、「幻のデジタル防災庁」という提案も行いました。この構想では、防災に関する情報を一元管理し、迅速な対応を可能にする仕組みを整えることを目指しています。能登地方の地震や全国各地で発生する水害などに対応するためにも、このような取り組みを推進しています。
(山田さん)
防災政策だけでなく、NPOやNGOとの連携にも力を入れています。これらの団体から寄せられる課題に対し、適切な対応を行うことで、真面目に活動する団体の信頼を守るとともに、社会課題の解決に寄与していきたいと考えています。
今回のまとめ
(山田さん)
今回の臨時国会では、開会式から始まり、私は委員長職を務めるとともに、党内では知財、防災、デジタル関連の役員としても活動しています。国会の場では、総務委員会や消費者問題特別委員会に所属し、特に表現の自由に関連する議題について、必要に応じて迅速に対応できる体制を整えています。
例えば、誹謗中傷やフェイクニュース対策が党内で議論される中、過度な表現規制につながらないよう注意しながら、政策の検討を進めています。
委員長職の継続について
今回の委員長職は臨時国会だけに限られるのか、という質問がありましたが、基本的には来年の通常国会までは続く見込みです。ただし、政権が変わった場合には役職が見直されることもあります。
国会運営の裏側
今回の内容は「国会トリビア入門編」という位置づけでしたが、普段見えにくい部分をお伝えできたかと思います。たとえば、委員会には第1種と第2種があり、委員長や筆頭理事の役割、国会運営のプロセスは、新人議員であっても十分に教育を受ける機会がないのが現状です。
このため、経験豊富な秘書が補助に入ることが多いですが、永田町の古いやり方を無批判に踏襲してしまうことが課題として挙げられます。
また、国会運営を支える事務方の役割は非常に重要で、委員長の台本や対応マニュアルも彼らの手によるものです。委員会の進行中、不規則発言があった場合の対処法や傍聴者の対応、秩序維持のための措置(退廷命令、衛視の出動など)も、委員長の責任として整備されています。
今後の展望
このように、国会運営は表に出にくい部分で多くの人々の努力に支えられています。これからも、議会運営に関する知識を深め、政治に携わる立場として適切な役割を果たしていきたいと思います。
次回のテーマ(予定)「デジタル防災庁」
次回は、防災についての重要性をさらに掘り下げてお話ししたいと思います。防災は「静かなる有事」とも呼ばれ、大規模災害への備えが欠かせません。
政治の役割として、国土防衛と同様に、人々の命を守るための取り組みが必要です。私は党内でも防災政策に力を入れており、特にデジタル技術を活用した防災の推進に取り組んでいます。
2021年1月24日には、菅総理(当時)に子ども家庭庁に関する提言書を提出しましたが、もう一つの「幻の提言書」とも言える「デジタル防災庁」に関する提案も同時に行いました。
この提言の内容を次回、皆さんに詳しくご紹介したいと思います。現在の石破政権でも防災庁や防災省の設置が議論されていますが、私自身はデジタル技術を活用したアプローチが必要だと考えています。その背景や具体的な内容について、次回説明する予定です。
イベントのお知らせ
最後にイベントのお知らせです。以下の2つのイベントにぜひご参加ください。
コミックマーケット(コミケ)
日時や場所については、詳細を随時お知らせします。ぜひ多くの方にお越しいただければと思います。フォーラム
日時:12月29日(日)17時30分開始
場所:事前申し込み制(詳細はTwitterやホームページをご覧ください)
申し込み方法は、Twitterに掲載されていますので、そちらからお申し込みください。
それでは、今日はこの辺りで終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。