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映画「カランコエの花」レビュー

 先日、『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき』のレビューを書きましたが、そういえばこのコロナ禍で、もう一つLGBT映画を見たことを思い出しました。
『カランコエの花』という作品です。こちらはドキュメンタリーではなく、フィクションです。

 公式サイトを見ると、2016年に撮影された作品のようです。LGBT関連の映画祭等で、上映情報はちらほら聞いていたのですが、2017~2019年にかけて自分がイギリスにいたこともあり、見る機会に恵まれないまま数年。
 このコロナ禍で、オンラインで見られるイベントがあることを知り、参加しました。しかも、視聴後にみんなで感想を話し合う座談会付きで、とても充実した時間を過ごすことができました。

 ネタバレしない程度にあらすじを書きます。

 とある高校のとあるクラスで、「LGBTについて」の授業が行われます。授業を受けたクラスメイトは、後になって、その授業が自分のクラスでしか行われていなかったことを知ります。
 もしかしたら、うちのクラスに当事者がいるのかも。
 生徒たちや、彼らを取り巻く大人たちは、それぞれ様々な行動を見せます。そんな彼らの行きついた先は――

 40分と短い作品なので、ネタバレなしにはあまり長く書けませんね^^;

 「あなたを守りたい」というカランコエの花言葉に、視聴後は胸が痛くなります。正直、気持ちの良い終わり方はしない作品です。でも、一方で、登場人物の誰一人として悪い人はいない、という感想を抱きました。
 今の日本で、こういう社会だから、こうなるしかなかった。それじゃ、これからどうしていけばいい?
 そんな問いかけを、真っ直ぐに突きつけてくる作品です。

 現在上映はしていませんが、DVDで視聴することができます。気になった方は、ぜひどうぞ。

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