使えるアイデア発想法〜小説新人賞の攻略法(8)
崖っぷち作家のニジマルカです。
「新人賞の攻略法」8回目です。
7回目はこちらです。↓
使えそうなアイデア発想法
アイデア発想法はわりと小説には使いにくい印象なのですが、小さな要素を考えるのには使える場合もありますので、いくつかご紹介します。
いろいろ試しましたが、使えるのは以下くらいかなと思います。
1.オズボーンのチェックリスト
2.エクスカーション
(2のエクスカーションも結構使いにくいので、1だけでいいかもしれません)
それぞれ説明していきましょう。
1.オズボーンのチェックリスト
1つ目は、超有名なオズボーンのチェックリストです。
さまざまな視点から考えるのに使えるリストです。
・転用:他の使いみちはないか
・応用:他にこのようなものがあるか
・変更:色・形・音・匂い・意味・動きなど、新しいアングルはないか
・拡大:大きさ・時間・頻度・高さ・長さ・強さを拡大できるか
・縮小:より小さくできるか、短くできるか、省略できるか
・代用:他の過程・他の場所・他の誰かなど、他の何かで代用できないか
・再配置:要素・部品・パターン・配列・位置などを変えられないか
・逆転:逆にできないか、役割を逆にできないか
・結合:組合わせられないか、目的や考えを結合できないか
もうちょっと詳しいリストもあるので、それも貼っておきます。↓
オズボーンのチェックリストを小説に使う場合
小説で使う場合は、こんな感じで進めていきます。
1.ジャンルを決める
2.話の外形を決める
3.ある部分のアイデアをチェックリストで考える
上の流れをサンプルで考えると、こんな感じになります。↓
1.ジャンルは「ライト文芸とかライトノベル辺り」
2.話は「後宮もの」で、話の外形は「後宮に使用人として入った主人公が、なんやかんやで活躍して、妃や帝にまで一目置かれる存在になっていく」みたいな感じ
3.チェックリストを見て、主人公の属性などを考えてみる
(思い浮かばないものは飛ばしてもいい)
・転用:主人公が世間では役に立たない技能や知識を持っているが、後宮では非常に役に立つとか?
・変更:本当はものすごく美人だが、顔をわざと汚くしているとか?
・代用:妃と入れ替わるとか?
・逆転:本当は男だが女装しているとか?
・結合:本当は正妃だが変装して後宮の問題を解決しているとか?
こんな風に考えていって、良さそうだと思ったら、話にどう組み込めるか考えていけばいいです。
2.エクスカーション
2つ目はエクスカーションです。
これはわりと使いにくい印象なので、紹介だけしておきます。
詳しくは検索してみてください。
エクスカーションというのは、何かのキーワードを出して、そのキーワードに付随する特徴や属性などを出し、それらを刺激元にしてアイデアを考えていく手法です。
たとえば、お題を「新しい筆箱を考える」とします。
今回、刺激キーワードは「カエル」にしてみましょう。
まずカエルの属性や特徴を出していきます。
・緑色
・ぬるぬるしている
・ジャンプする
・舌が伸びる
・虫を食べる
・げこげこ鳴く
・喉が膨らむ
・田んぼによくいる
・雨が降ると鳴く……
特徴を出したら、それぞれを「筆箱」と組み合わせて、アイデアを出していきます。
たとえば……
・ぬるぬるする筆箱
・押すと音が鳴る筆箱
・天気予報機能がついている筆箱
・消しゴムが跳んで出てくる筆箱
・防虫効果のある筆箱……
などが出てくると思います。
この手法だといくつでもアイデアを出せるので、大量に出したあとで、良いものだけ抜き出していけばいいわけです。
小説にアイデア発想法を使うときのコツ
前回も書きましたが、ある程度、話を決めておいて、ある部分についてだけアイデア発想法を使うのがコツです。
どこかを固定して(決めて)しまわないと、思考が発散するだけで、何も考えつかない結果になりがちです。
簡単に言ってしまえば、主人公の特徴や属性を出すときにだけアイデア発想法を使うくらいでも充分だと思います。
今回のまとめ
新人賞の攻略法8回目「使えるアイデア発想法」でした。
1.オズボーンのリストくらいは使える
2.主人公の特徴や属性に使うくらいでも充分
次回は「アイデアをトレンドワードから考える」です。↓
それではまたべあー。