夢1「砂漠と由美ちゃん」
場面が変わった。
夢2「20人の生徒」
【来てくれてありがとう。】
私は夢から半分覚め、ウトウトしながら起き上がる。
そこは寮の3階の奥の部屋の和室で、私と女神たちが布団を敷いて寝ている。
外に出ると、アルテミスが寝室の学校側の出窓に両肘をついて、じっと学校の
1階の方を見ている。
(そういえば、あそこ、客や職員用の出入り口・・・。)
私は声をかけずに、廊下の方へ歩いて行く。私を待っている人たちの声を聴きに・・・
廊下の二人部屋の前の手すりには、先ほどの夢で、その部屋に入って行った女生徒たちが
【来てくれて、ありがとう。】
【みんなを守ってね。】
と口々に話しかけてくる。
手すりから下を見ると、食堂に遺体の2人と本物の寮母さんが
【あいつを、やっつけてくれて、ありがとう。】
【見つけてくれて、ありがとう。】
【ありがとう。】
右腕のない由美ちゃんも
【来てくれてありがとう。木花 咲子に見つかる前に、地図を捜して、あいつを殺して。】
私が「了解した」という感じでうなづくと、女生徒たちや食堂にいる人たちが、次々と白い発光体となって天に登っていき、最後に由美ちゃんが涙を浮かべながら
【私の右腕を探して、そこに地図もあるから。】
と訴えながら、白い発光体となり消えていった。
次回
第10章ー寮(3階1番奥の部屋)
1、「なんで金具だけ、ついてんだ?」
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