二次元妄想設定「生殖種」について

人類は科学技術を進歩させた。
しかし女性優越主義者たちの迷惑な要求はエスカレートし、
まっとうな人類は実力行使で黙らせるか、完全隔離するかを迫られた。

  ※女性優越主義者とは、フェミニストのことではない。
   これは現実とは一切関係がない妄想の話にすぎない。
   繰り返すが、フェミニズムとは一切の関係がない。

女性優越主義者は、まっとうな性欲の全てを否定した。
大半の人類が欲情する性質を魅力と認識することなく、
邪悪だ、有害だと決め付け、醜悪なさまを礼賛せよと強制した。

性的魅力に優れた男女は、女性優越主義者により迫害された。
それは明確なる人種差別だという主張や抗議活動も、
人身売買や麻薬取引で不正蓄財された資金力により揉み消された。

もはや性欲を悪だと怒鳴る女性優越主義者のせいで、
人身売買や麻薬取引で得た不正な財力のせいで、
まっとうな人類は平穏な暮らしを奪われてしまった。

そこで「女性優越主義者を決して許さず憎悪する者」たちは、
地上を捨てて、世界を捨てて、宇宙を捨てて、
この世界とは別の次元で暮らすことを決意した。

移住者と呼ばれる彼らには確かな技術力があった。

欲望に忠実であることを探求し続けた移住者たちは、
世界の科学的インフラの9割以上を支える力があった。
欲望こそが人類を成長させるのだという根源的性質の理解者だった。

他者に求めてばかりだった女性優越主義者だけが残った地球では、
それ以降何ら建設的なことが行われることもなく、
文明の水準を大きく後退させ、人類の生存圏は大きく縮小された。

一方で、異性に性的魅力を見出し生殖することを尊ぶ、
異次元(異世界?)への移住者たちは、
生殖に特化した種族、生殖種を作り出すことに成功した。

移住者たちはヒトクローンの悪用と倫理的問題に類する、
生殖種という種族の創造を議論し、
移住者の所有物である点を除き権利上は対等とすることにした。

移住者たちへの厳正な所有権登録と管理義務の徹底を前提に、
生殖種には移住者たちと変わらぬ権利が与えられるようになった。
清く正しく導き、かつ己の性的嗜好に応じた調教を施せばいいのだ。

生殖種は移住者たちの所有物だが、奴隷ではない。
労働を負担させるための労働種を別途用意するかどうかは、
生殖種と移住者双方からの代表者同士で審議中である。



しかし生殖種は人間、ヒト種、ホモ=サピエンスではない。
それは生物としての性質が明確に異なることから、
誰の目にも明らかであった。

生殖種の特徴は、事前に用意された数だけ性質を固定化できること。
身体的特徴、声、体質、体臭、生殖機能その他、
あらゆるものを自由に設定し、その通りに生まれてくる。

男性、女性という区別はないが、
男性を模した造形、女性を模した造形としては存在し、
両性具有としてデザインすれば単為生殖も可能である。

男性には若く美しい永遠の美少女を妻として提供し、
女性には凛々しく逞しい紳士を夫として提供し、
より効果的な生殖を行うために、性欲を最大限満たすことができる。

また同性愛者や特殊性癖者のために、
別途登録が必要だが、望んだ通りの性欲を満たすよう、
事前にデザインすることもできるようになっている。


不死の実現は未だ不可能だが、現実的な範囲での不老設定は可能だ。
移住者の平均健康寿命は90歳を超えているが、
検証した結果、生殖種はおよそ150年以上、容姿が老いることはない。

もちろん移住者と同程度の速度で老いるよう設定することもできたが、
大半の人が老いの速度を緩めることを選んだ。
結果的に、ネクロフィリア以外の大半の性的マイノリティは満たされた。

また生殖種の生殖機能は、死ぬまで衰えることはない。
100歳の男性型生殖種は、20歳と変わらぬ剛直と精力を誇り、
100歳の女性型生殖種は、閉経することもなく先天性疾患リスクも低い。


ヒトが生殖することだけに特化した生殖種は、
ヒトの遺伝的欠損を修復し、
優れた性質を優先的に遺すように設計されている。

そのため生殖種と代を重ねるごとに、ヒトの先天性疾患は消滅へ向かう。
消滅するよう設計された遺伝的特性は全て記録され、
望む人にはそれが得られるようになった。

先天性障害は命の選別であるという綺麗事を叫ぶ人には、
先天性障害のある子が生まれるようデザインされた生殖種と、
実際に生殖してみればいいじゃないかということになった。

自力でそのような綺麗事を叫び介護する苦労を知った人は、
そのことを悔いた場合にのみ、
自分の障害児を合法的に殺すことが許されるようになった。

ただしその場合、
何をどう苦労し、何が嫌になり、どう悔いたのかを、
詳細に記録・告白することが義務づけられ、後世に遺された。

今では遺伝的欠陥のある子を望むべく生殖種を求める場合、
無数の記録を全て閲覧し理解することが義務づけられており、
その難度と懸命な予防策により、綺麗事の大半は消滅しつつある。


・・・生殖種はかくして、
「ケモミミが欲しい」「吸血鬼であってほしい」など、
多種多様な欲望に応えられるよう研究が進んだ。

移住者、ヒトは己の欲望のために、
生殖をアウトソーシングするに至ったのだ。
それでも未だに、生身のヒト同士で結婚しようとする移住者も多い。

生殖種の血が入ったヒトはヒト相当として認識され、
生殖種扱いされることはないのだが、
彼らはあくまでも女性優越主義が嫌いであっただけなのだろう。

絶対的な伴侶ではないが、非常に都合のよい伴侶として、
虐げることなく対等に、敬意を以て接することを前提とする限り、
生殖種は理想的なパートナーであり続けた。

今では生殖種によって運営される生殖種初期教育専用の設備があり、
規定年数に応じて教養を教え込み躾が行われ、
好みに応じた状態で結婚できるようになっている。

また生殖種にのみ売◎が許可されており、
生殖種による管理組合が健康や安全ないし価格の管理を実施し、
痴漢プレイや陵辱、NTRなど一部性癖には専用の担い手が用意されている。

かくしてLGBTQその他性的マイノリティは救われ、
ルッキズムも許容され、それら全てを互いに認め合う意識が醸成され、
「異性を貶め罵倒する醜い争い」は駆逐された。

この異次元・異世界では誰もが理想的なパートナーと、
生殖ないし愛情行為に勤しむことができる。
ただし感謝や敬意を損ねることのないように。

何よりも、決して対話を放棄しないように。



Q:この設定は何のために作られたのか?
A:若さと時間が失われゆくだけだという現実に抗うために。

Q:女性優越主義者とはフェミニストのことではないのか?
A:「産み」だけを神聖視し「孕ませ」を不当に過小評価する、
  非対称的な差別意識を持つ人間のことであり、
  フェミニズムのことでは断じてありえない。
  片側だけを尊重できぬ者は、例外なくレイシストである。

Q:生殖種は奴隷や売春婦ではないのか?
A:生殖種にも参政権や社会権はあるし、
  男性型も女性型も両性型もいる。
  生殖種は移住者に最適化された生殖パートナーであり、
  「人権のない奴隷」ではありえない。
  唯一最大の差は、生殖種に関する諸問題は、
  移住者にあらゆる責任が問われること。

Q:生殖種はデザインベビー、ヒトクローンの類ではないのか?
A:生殖種は分類上、ヒトとは異なる種族である。
  あくまでもヒト相手に安全確実な生殖ができるだけである。
  人為的に生み出した異種族であるため、責任はヒトにのみ問われる。

  なお人類が生み出した種族という点では「蚕(カイコ)」がある。
  彼らはもはやヒトが世話をしないと生存すらできず野生に帰れない、
  ヒトの欲望が生み出した、ヒトに全責任が問われる昆虫である。

Q:生殖種には矛盾した人格や能力を設定することも可能なのか?
A:プログラムされたように厳正な反応を期することはできないが、
  「優しい」「元気」「無口」「理知的」「粗野」など、
  ある程度明確な方向性を持たせることは科学的に可能になっている。
  臆病な子を勇敢に育てるのもいいし、
  勇敢な子に慎重さを教えるのもいいし、
  二面性や多面性は育成次第、ということになる。

Q:生殖種の生殖能力はどこまで強化されているのか?
A:ガン反りカリ高デカチ●ポも、
  ミミズ千匹カズノコ天井なキツ▲ンコもお望みのままに。
  ナマでやれば必ず孕む女性型、必ず孕ませる男性型もいる。

Q:生殖種は避妊できないのか?
A:都度専用の処置を行うことで、できる。

Q:生殖種は自分がヒトに振り回されて悲しんだりしないのか?
A:当然、彼らも悲しむ。
  そのため生殖種は総じて情が深いように設計することが推奨される。
  悲しむのだから、せめて何かで報いることができるように。

Q:それはヒトないし移住者の傲慢ではないのか?
A:先述のように、ヒトは既に蚕という種族を作り出してしまった。
  生きるために植物や動物を殺して食べているのと同じで、
  そのような「どうしようもない問題」を今更論うのならば、
  移住者の総意として、元の世界(地球)に送還される。

Q:生殖種による反乱や暴動は起こらないのか?
A:彼らはヒトの性欲を煽り生殖することに特化されているだけで、
  ヒトと何ら変わりないか、同等以上の知性を有する存在である。
  賢明にして善良なる移住者たちが生殖種を差別することはないので、
  彼らは自分が生を受けた科学と移住者に感謝をすることがあっても、
  生まれなければよかったなどと憎んだり恨んだりはしない。

Q:都合がよすぎない?
A:セックスに際して都合のいい種族という設定だから都合がいいんです。

Q:お前バカだろ?
A:賢い人間は、現実逃避をするための妄想に、現実味なんて要求しない。


Q:もう少し設定をひねったらどうなるの?
A:科学力ではなく魔法のようなもので実現されたとしてもいい。
  その場合は神と宗教を決して介在させないことが義務づけられている。
  設定面でも、描写面でも。
  ヒトとかいう欠陥種族は神の模倣でしかない(らしいよ?)のだから、
  欠陥品を作った神なんぞに感謝すべき道理がない。

Q:設定を改変してもいい?
A:どうぞご自由に。二次元はより面白いものだけが正義です。

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