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【R5 中小企業診断士2次試験 事例Ⅰ】独学で80分以内に高得点を得た解き方と再現答案!独学一発合格者の解説

こんにちは。「ニジドク」と申します。
この記事では、令和5年度の2次試験 事例Ⅰ79点※を獲得した私が、80分間での事例Ⅰの解法を詳しく解説しています。

2次試験に対して、「予備校のような模範解答なんて80分間で作成できない!」、「そもそも、何を書けば良いかわからない。」「2次試験は秀才しか受からないんだ…泣」と苦手意識を持つ方が多くいると思います。かつての私も同じでした。

そんな方へ、試験当日のリアルなタイムマネジメントを踏まえ、「80分間だと、このくらいの解答で79点獲得できるんだ!」と感じていただけるよう執筆しました。
この記事が、二次試験に挑む皆さんへの一助となれば幸いです。

※なお、R5事例Ⅰにおける79点は偏差値70前後です、自慢です!笑
【2024年2月8日時点のX(旧Twitter)で投稿された各受験者のR5 2次試験の点数より推測】


私(ニジドク)について

 令和5年度中小企業診断士試験一発合格を果たした「ニジドク 」と申します。試験の結果は、1次試験は458点 (一部科目60%未満)、勉強時間は600時間 、2次試験は281点の高得点 (全科目60%超)、勉強時間は250時間 でした。結果的には、1次試験よりも2次試験のほうが得意だったと言えます。
 しかし、281点での一発合格とはいえ、苦労せずに合格を得たわけではありません。特に2次試験については、悪戦苦闘だらけの受験期間であり、「2次試験に合格するのは一部の秀才だけなんだ…」と憂鬱な思いをすることもありました。
 だからこそ、このnoteでは、私と同じように2次試験で悩んでいる方々に対して、私の経験に基づいた2次試験に対する具体的な勉強法や解き方、マインドをお伝えすることで、「秀才でなくとも二次試験に受かるんだ」と実感していただければと思い、執筆しています。

試験当日の持ち物

中小企業診断士2次試験 持ち物
中小企業診断士2次試験 当日の持ち物

・シャーペン×2本
・ケシゴム×2
・蛍光ペン×1色(黄)
・カラーペン×6色(赤、オレンジ、紫、青、水色、緑色)
・アルミ物差し
・シャーペンの芯
・電卓×1

1.試験開始直後の準備【開始0分〜1分(1分間)】

以下の手順で準備をします。
この準備により、効率的に試験に望むことができます。

  1. アルミ定規を使って、問題用紙のホッチキスを外す。

  2. 与件文や設問文が記載されていない用紙の裏面に線を引く。

  3. 与件分に段落番号を記入。

2.設問文の解釈【開始1分〜6分(5分間)】

中小企業診断士 令和5年度2次試験 事例Ⅰ設問解釈
ニジドクの設問文への記述(当時のまま)
<問題文リンク先:(一社)中小企業診断協会 中小企業診断士第2次試験 事例I>

ニジドク流の設問解釈は、以下の4つのステップを踏んでいきます。

ステップ1:要求事項の明確化と、タイプの見極め
ステップ2:制約条件の確認
ステップ3:解答構成を想定
ステップ4:1次試験等の知識の記述(必要に応じて)


✅ステップ1:要求事項の明確化と、タイプの見極め

各設問の要求事項を、マーキングをしながら把握するとともに、設問タイプを見極めます。

設問のタイプは、基本的に「診断系」と「助言系」の2つに集約されると考えています。

■診断系: 与件文から事例企業のSWOTや問題、成功要因を探ってくる設問
■助言系: 与件文に基づき課題設定をし、対応策とその効果を記述する設問

二次試験科目名のすべてに共通することは、「中小企業の診断及び助言に関する実務の事例」です。
この名のとおり、 二次試験で問われる事は、診断系助言系のみです。
この2つのタイプを自分で見極められることで、問題の難易度の判断がしやすくなります。
もちろん、診断系の問題の方が容易な問題となります。


✅ステップ2:制約条件の確認

制約条件には、特に注意を払い、「★」や「※」などの記号を記述します。


✅ステップ3:解答構成を想定

「おそらく、与件文にはこういうことが書かれているんだろう」ということを想定しながら、解答の構成を記述します。この想定は、過去問を繰り返し解くことで培われます。私の場合、過去問を3回したときに、見えてきました。


✅ステップ4:1次試験の知識の記述(必要に応じて)

例えば、第4問では、「競争戦略や成長戦略を踏まえなさい」と設問文に指示があります。この場合、余白に「競争戦略= 差別化集中 or コストリーダーシップ戦略、成長戦略 = 多角化、新製品開発、新市場開発」とメモしておきます。


各設問におけるステップ1~4の概要は以下のとおりです。

第1問:

  1. 要求事項と設問タイプ:
    診断系。強み・弱みを具体的に記述。

  2. 制約条件:
    統合前の状況のみ記述

  3. 解答構成
    強みは●●、弱みは●●

第2問:

  1. 要求事項と設問タイプ:
    診断系 or 助言系※。 差別化戦略とその狙いを具体的に記述。
    ※”その狙い”が、与件文に記載していれば、診断系。記載していなければ助言系となります。

  2. 制約条件:
    元経営者と現経営者で比較を踏まえる

  3. 解答構成:
    先代の●●と比較し、●●の差別化を行った。その狙いは、●●するため。

第3問:

  1. 要求事項と設問タイプ:
    助言系。 経営統合における具体的な留意点を記述。

  2. 制約条件:
    経営統合前の状況を踏まえる

  3. 解答構成:
    留意点は、●●により、●●すること。×3つ程度

  4. 1次試験の知識:
    理想の経営統合=シナジー効果発揮、従業員のケア、円滑な承継。

第4問-1:

  1. 要求事項と設問タイプ:
    助言系。 経営統合を成功させるための具体的な進め方を記述。

  2. 制約条件:
    統合過程であること

  3. 解答構成:
    ●●を進めていく。これにより、●●を図る。

第4問-2:

  1. 要求事項と設問タイプ:
    助言系。経営統合を成功させるための事業展開を記述。

  2. 制約条件:
    競争や成長戦略を盛り込むこと。
    今後(=経営統合後)を想定すること。

  3. 解答構成:
    ●●をするため、●●に取り組み、●●を図る。

  4. 1次試験の知識:
    競争戦略= 差別化集中 or コストリーダーシップ戦略、成長戦略 = 多角化、新製品開発、新市場開発

【💡アドバイス】解釈が難しい設問に遭遇したらどうするの?

設問の解釈は、5分以内で行いましょう。この「タイムマネジメント優先」の心がけがマストです。近年の各事例の設問数はおおよそ5問ですから、設問一つにつき約1分で解釈を終えることが目標となります。もし1分を超えてしまった場合、その設問は「自分にとっては難易度が高い 」と判断し、次の設問へと速やかに移りましょう。
ただし、解釈が難しい設問文に直面したとしても、それはあなただけでなく、他の受験生も同様に感じているはずですので、試験中に落ち込む必要はありません。
この設問解釈については、今後、別途noteで詳しく説明する予定です。乞うご期待ください!

3.与件文を読む【開始6分〜15分(9分間)】

中小企業診断士 令和5年度2次試験 事例Ⅰ解き方
ニジドクのR5年度 事例Ⅰ 与件文への記述1/2(当時のまま)
<問題文リンク先:(一社)中小企業診断協会|中小企業診断士第2次試験 事例I>
中小企業診断士 令和5年度2次試験 事例Ⅰ解き方
ニジドクのR5年度 事例Ⅰ 与件文への記述2/2(当時のまま)
<問題文リンク先:(一社)中小企業診断協会|中小企業診断士第2次試験 事例I>

ニジドク流の与件文の読み方は、以下の2つのステップを踏んでいきます。

✅ステップ1:各設問を意識しながら、重要そうな箇所を、「ざっくり」とマーキングしながら読む。
✅ステップ2:与件文の余白に、その段落が何を示唆しているかを「見出し」として書く。


✅ステップ1:各設問を意識しながら、重要そうな箇所を、「ざっくり」とマーキング。

重要そうな箇所とは、主に以下のようなものです。とりあえず、難しいことは考えずにどんどんマーキングしていきましょう。

【重要な箇所】
●時系列、●会社概要、●SWOT、●過去の成功・失敗体験、●逆説の接続詞(しかしながら、など)●各設問と関連性の深そうな箇所

💡マーキングのコツ
すべてが重要だと思う方は、マーキングのコツとしては、結果とそれをもたらす要因だけに着目しマーキングしていきましょう。その際、修飾語は無視しましょう。
例えば、段落4の場合、以下のとおり、太字部分を蛍光ペンでマーキングするイメージです。

しかしながら1990年代半ばになると、近隣にファミリーレストランやうどんやラーメンなどのチェーン店、コンビニエンスストアなどの競合が多数現れるようになり、売上高の大半を占める昼食の顧客需要が奪われるようになった。バブル経済崩壊とも重なって、売上高が前年を下回るようになっていった。厨房を担当していた数名の正社員も独立するようになり、重要な役割を担う正社員の離職も相次いだため、一時的に従業員は家族とアルバイトだけとなり、サービスの質の低下を招いていった

令和5年度中小企業診断士第2次試験 事例I 第4段落より

究極は太字だけでも、文章として成り立つマーキングを心掛けるのが良いです。
上記段落4の場合、太字部分だけにすると、以下の文章になります。

しかしながら1990年代半ば競合が多数現れるようになり、昼食の顧客需要が奪われる。売上高が前年を下回る。社員の離職も相次いだため、サービスの質の低下を招いていった

あれほど長かった文章も、だいぶスッキリしていませんか?
2次試験の与件文は、いたずらに字数が多く、気が滅入ります。そのため、与件文を読む際は、修飾語を無視するなど、なるべくスッキリさせながら読むことを心がけると気が楽になります。


✅ステップ2:与件文の余白に、「見出し」を記入

これを行うことで、与件文の索引代わりとなり、解答を作成する際に「あの記述は、どこに書いてあったっけ?」と迷子にならずにすみます。
設問を意識した見出しとすると、より分かりやすくなります。
試験当時、ニジドクは走り書きで、以下のとおり、記述しました。

段落2=強み・人気、ラインナップ
段落3=飛躍・新市場展開
段落4=脅威
段落5=現経営者登場、そばに集中
段落6=弱み
段落7=現経営者が社長、市場集中、サービス品質向上
段落8=組織体制、社内風土
段落11=X社について、すごい仕入先、X社の組織風土
段落13=機会
※すべての段落に見出しをつけなくて大丈夫です。設問に関係しそうな段落を中心に、大まかにで大丈夫です。

令和5年度中小企業診断士第2次試験 事例I の各段落の見出し

【💡アドバイス】与件分は何回読むのがいいの?

与件文の読み回数は人それぞれです。人によっては、与件分を2回読む方もいます。ただ、ニジドクは、ニジドクが速読ができる能力を有していません。
そのため、基本的に1回だけ読み、もし、9分より早く読むことができた場合、マーキングした箇所だけをもう一度サラッと読む派です。
重要なことは、ある程度、事例企業のことが想像できるようになることです。

【💡アドバイス】与件分を読む際、何割程度の理解が望ましいの?

与件文を一度読み終えた時点で、5割から7割程度を理解できていれば十分です。与件文を読む際に、8割以上理解しようとすると、時間が足りなくなる可能性があります。設問を解答する過程で、事例企業についての理解はより深まっていきますので、「与件文を一回だけ読んでも、事例企業のことを十分に理解できない…」と落ち込む必要はありません。

【💡アドバイス】与件文はどうすれば早く読めるようになるの?

元も子もありませんが、与件文を早く読むためには、過去問をひたすら解くのが唯一の方法です。

過去5年分の過去問を3回繰り返すことで、文章の構成、よく出てくる表現、ストーリー展開に慣れ、読むスピードが自然と上がります。

例えるなら、皆さんの多くが、最新作のディズニー映画を3倍速で見たとしても、細かいところは見落としたとしても、ある程度の内容は違和感なく把握できると思います。
これは、ディズニー映画のストーリー展開に慣れているからです。ディズニー映画の王道のストーリー展開は、「主人公の紹介→ツンデレなヒーローの登場→主人公の挑戦→悪役による妨害→それでもめげずに主人公は挑戦→挑戦の過程で様々な仲間の力を獲得→仲間やヒーローとともに悪役を撃退→キス。」というものです。
子どもの頃から様々なディズニー映画を見てきて、このおおよそのストーリー展開を直感的に知っているから、最新作のディズニー映画も違和感なく見られるわけです。

2次試験も同じです。
一つ一つの事例企業や舞台設定は異なるものの、全体像は似ているため、「はいはい、またこのストーリー展開だろ。だから、この段落は大まかこういうことだろうな。次の段落はおそらくこういう展開だろうな。」と直感的に読み取れるようになれます。

今、私は「9分間で与件文を読みましょう」とお伝えしていますが、二次試験の勉強開始したばかりの私に同じことを言うと、「それができたら苦労しないよ!」と反論していたと思います。しかし、騙されたと思って、過去問をひたすら解いてみてください。絶対にできるようになるので。

4.解答骨子を作る【開始15分〜40分(25分間)】

🚨解答骨子の重要性🚨

この解答骨子の作成が最も重要です。
しっかりと理屈が通った(=ロジカル、論理的な)解答骨子を目指しましょう。逆に言えば、二次試験では、理屈が通った解答を記述さえできれば、それだけで合格圏内です。

二次試験における「理屈が通る」とは、以下のようなイメージです。

  • 「与件文に▲▲と書いてあるから、(A社の強み、問題点、課題は)▲▲です。」(というより、与件文からは、これしか読み取れません!)

  • 「その課題や問題を解決するには、一般的にはの対策をする必要があります。■■の対策をすることで、●●な効果が期待できます。」(と、一次試験などの基礎を通じて私は学びました!)

と、自信を持って、当たり前のことを堂々と主張した解答骨子を作ることができれば、勝ち筋が見えてきます。

逆に、与件文に書いていないことを想像して書くと、いくらそれっぽいこを書いたとしても、「それって、あなたの感想ですよね?与件文にあなたの提案を実行できる要素が見当たりませんけど?」という疑問を相手(=採点者)に与えてしまいます。

普段の会話では、自分の考えを主張し、「それってあなたの感想ですよね?」と言われても、再度、補足などの説明をする機会があります。
しかし、二次試験は、一度あなたの意見を文章で提出すると、相手が何を思おうと、それに対する補足説明などの余地は一切与えられません。
つまり、相手に極力、疑問を与えないとは、「与件分に書いてあることをベースに、一次試験の知識も用いながら説明(=記述)する」だけです。


解答骨子作成のステップ
これらを踏まえ、ニジドクは与件分のキーワードを基に解答骨子を作成していく派です。
そのため、解答骨子の作成方法は、以下の2つのステップで行います。

✅ステップ1:各設問毎に使えそうな「与件文内のキーワード」をマーキング。
✅ステップ2:マーキングしたキーワードを用いながら、解答骨子を作成。


✅ステップ1:「与件文内のキーワード」をカラーペンでマーキング

中小企業診断士 令和5年度2次試験 事例Ⅰ解き方
(再掲)ニジドクのR5年度 事例Ⅰ 与件文への記述1/2(当時のまま)
<問題文リンク先:(一社)中小企業診断協会 中小企業診断士第2次試験 事例I>
中小企業診断士 令和5年度2次試験 事例Ⅰ解き方
(再掲)ニジドクのR5年度 事例Ⅰ 与件文への記述2/2(当時のまま)
<問題文リンク先:(一社)中小企業診断協会 中小企業診断士第2次試験 事例I>

各設問で使えそうなキーワードを与件文から見つけてきて、それをカラーペンで与件文にマーキングしていきます。

例えば、設問2の場合は以下の解答構成を想定しました。

「先代の差別化戦略(≒やり方)は▲▲、現経営者の戦略(≒やり方)は、▲▲。その狙いは●●」

設問2の想定の解答構成

ステップ1の役割は、"この▲▲に該当する部分を与件文にマーキング"となります。

マーキングのうえに、数字を入れていますが、これはマーキングした順番であり、それ以上の意図はありません。

また、ニジドクは、カラーペンの赤色が問1、オレンジが問2、紫が問3、青色が問4、水色が問5として使い分けをしています


✅ステップ2:マーキングしたキーワードを用いて、解答骨子を作成。

中小企業診断士 令和5年度2次試験 事例Ⅰ解答骨子
ニジドクのR5年度 事例Ⅰ 解答骨子(当時のまま)

先ほど同様に、設問2の場合は以下の解答構成を想定しました。

「先代の差別化戦略(≒やり方)は▲▲、現経営者の戦略(≒やり方)は、▲▲。その狙い(≒効果)は●●」

設問2の想定の解答構成

ステップ2では、▲▲を記述するとともに、●●の効果も考えます。●●は与件文に書いていない場合、ご自身が一次試験などで得た知識に基づいて書いていきます。

【💡アドバイス】ありきたりな回答でいいの?

「当たり前のことを堂々と言える解答骨子を作りましょう」と言いました。結果、あなたにとっては、「ありきたりな解答だ」と思うかもしれません。でも、「ありきたり」と思うのは、あなたが一次試験の知識を得ているからこそ思えるものと考えています。ですので、ニジドクとしては、自分が成長している証とプラスに捉えるのが良いかなと思います。

【💡アドバイス】助言等を記述する際、施策(取組み)っていくつ書くのがいいの?

私の基本的な考えは以下のとおりです。
・制限字数が100字の場合、"施策とその効果(問題解消)"×3つ。
・制限字数が150字の場合、"より具体的に記述した施策とその効果(問題解消)"×3つ 。
・制限字数が80字の場合、"施策とその効果(問題解消)"×2~3つ。


4つ以上書くと、各施策が抽象的になりがちです。逆に、2つ以下だと、事例企業の他の問題を解決できていない可能性があります。そのため、基本的には3つを目安にしています。

しかし、例えば、”①~④の取組をして、●●を図る”と効果をまとめられる場合は、4つの取組を書くこともあります。これは、ケースバイケースです。

ただ、試験の際に迷いを減らすためにも、このような大まかな自分ルールを予め用意しておくことがおすすめです。

5.解答用紙に記述【開始40分〜80分(40分間)】

解答骨子をもとに、解答用紙に答案を記述して、終了です!
ニジドクは、100文字の文章をただ単に書くだけで、3分弱はかかります。解答用紙に記述する際は、解答骨子をもとに、頭の中で文章を組み立てる必要があるため、プラス5分間を見積もり、1問あたり約8分としていました。

【💡アドバイス】解答用紙に記述する前に、下書きはいらないの?

ニジドクは、下書きは書かずに、一球入魂派です。単純に、時間が足りないのと、解答骨子が下書きを兼ねているからです。
また、過去5年分の過去問を3回やりこめば、下書き不要で書けるようになりますので、ご安心ください。

まとめ

以上が、令和5年度事例Ⅰにおける80分以内に高得点を得た解法でした。いかがでしたか?

解答骨子を見ていただければわかる通り、私の骨子の内容は非常に基本的なものです。斜め上の発想や、抽象的、難解な表現などは一切使っていません。ただただ、設問に対応できそうなキーワードを与件文から拾ってきて、そこから理屈を作り、文章に落とし込んだだけです。

私自身も、79点という点数を見たときは、「全ての設問に対して、わりかし理屈をつけて解答を書くことはできたけど、まさか79点とは…」と驚きました。
つまり、秀才でなくても、理屈さえ通った文章を書ければ、二次試験は十分に対応可能な試験であるということです。

理屈の通った文章を作るために重要なのは、解答骨子です。
人によっては、解答骨子を下書きと呼んでいるかもしれません。また、頭の中で解答骨子を描く方もいるでしょう。解答骨子の作り方は人それぞれです。ただ、皆さんも解答用紙に記述する前に、必ず解答骨子を考えると思います。

私の解答骨子は「本番当日の25分以内で、ニジドクの解答骨子のレベルを考えることができれば、高得点は普通に狙える」という自身の基準として、参考にしていただければと思います。

難しく考えず、誰が見ても「与件文に忠実で無難な解答だね」と捉えられる解答骨子の作成を目指しましょう。

<次回以降の予定記事>

次回は、「【R5 中小企業診断士2次試験 事例Ⅱ】独学で80分以内に高得点を得た解き方と再現答案!」を公開予定です。事例Ⅱも77点と高得点を取得しましたので、その経験に基づき、執筆していきますので、乞うご期待ください!

また、解答骨子を作成するにあたって、事例Ⅰで活用できる思考の整理方法やフレームワークについても、今後、公開したいと思いますので、ぜひ、フォローしていただけると嬉しいです!

事例Ⅰで更に高得点を狙いたいあなたへ

私の解法については概ね説明しましたが、一方で添付した資料などは手書きのため、読みにくい方もいらっしゃるかと思います。
そこで以降からは、以下3点をご覧いただけます。

  1. 読みやすくした解答骨子

  2. ニジドクの再現答案

  3. 解答記述に当たり、ニジドクが心がけたこと

1️⃣読みやすくした解答骨子
試験当時の手書きの解答骨子のため、少々読みにくいかもしれません。そこで、手書きの解答骨子をパワーポイントで再現しました。PDFとしてダウンロードしていただけます。

2️⃣ニジドクの再現答案
当時を思い出しながら、解答骨子に沿いつつ、ニジドクの再現答案を作成しました。
ただし、ニジドク個人としては、他人の再現答案だけを積極的に参考にすることはしませんでした。

文章の書き方などは、それぞれの個性やクセがあります。ニジドクも受験当初は、高得点者の再現答案も見ましたが、その文章を真似ようとしても、クセが違うので、ストレスになるだけでした。
(例えば、結論は最初(or 最後)に述べる派などもクセの一つです)

そのため、ニジドクの再現答案に限らず、他の方の再現答案を読まれる際は、「もしかしたら、参考になるかも」と期待薄で読む方がベターです。

それよりも、その再現答案は、どういった解答骨子や思考に基づき書いたのかを理解するほうが、はるかに重要です。

二次試験合格者と文章の作りは違うが、言ってることは一緒。」という状態が、望ましいです。

一方で、以下のような方もいるでしょうから、参考程度としてニジドクの再現答案もご覧いただければと思います。

・純粋に、事例Ⅰ高得点(79点)の解答や文章構成が気になる方
・単語などを、どうやって極限まで切り詰めているかを知りたい方
・私は文章の書き方がニジドクと似たクセを持っているかもしれないと思う稀有な方

3️⃣解答記述の際に心がけたこと

上述した解答構成は、あくまでも、与件分は読まずに、設問だけを読んで想定したものです。
実際に、与件分を読み、解答骨子を作成し、解答を記述する時には、改めて、設問の意図などを汲み取り、それに対応した解答を書く必要が出てきます。

そこで、再現答案とともに、解答を作成するに当たり、設問の解像度をどう高めたか、どのように設問と解答を対応させたかというポイント等についても記載しました。

再現答案自体は参考程度ですが、ニジドクとしては、なぜ、そのような再現答案の解答の文章構成にしたかという思考を知る方が、より高得点を狙うために重要と考えいますので、ぜひご参考にしてください。

あらためて、以下にあてはまる方などは次にお進みください!

  • 令和6年度に、二次試験を合格したい方

  • 事例Ⅰで高得点を狙い、二次試験で幸先の良いスタートを切りたい方

  • 設問解釈をより理解し、さらに理屈の通った解答骨子を作りたい方

2次試験は、相対評価の可能性が高く、必ず8割程度は落ちます。以降の記事を、一般公開して、他の受験生とあなたとの違いが少なくなることは、私の望むところではありません。少しでも、他の受験生より優位に立っていただきたいと思い、以降の記事は有料公開とさせていただきました。
※ただ、私がnoteを始めたばかりなので、有名参考書籍と比較し、手頃な価格としています。

ニジドクの再現答案と解答骨子の清書

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2,720字 / 1ファイル

¥ 500

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