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『Eveils Theater/mothy_悪ノP』を聴く│サブスクで1日1アルバム聴けたらいいねの新見日記
どうもボカロPの新見です。
ボカロPゆえいろんな曲に触れたいところ。
なのでSpotifyでアルバムをひとつ聴こうと思う。
記念すべき(?)一枚目はこれ
『Eveils Theater/mothy_悪ノP』
今???
これを聴く!???!?
と思わないでもないかもだけど、なんか懐かしくなって聴き返したくなるときあるじゃん?
悪ノ娘と悪ノ召使。
「そのとき」が今なので聴く。
ちなみに、悪ノシリーズの展開(?)は小説三冊目まで読んだけど、途中で「もういいよ!!」と飽きちゃったので深いところまでは知らない。
・「悪ノ娘」
いいよね。
悪ノ娘。
You Tubeに公式で上がってるやつとこのアルバムとで多分アレンジ違うよね?
あと昔私が持ってたコンピCDとかに収録されてたやつとも違う。
こっちは音がシンプルで良い。
譜面的な、音楽的な良さが編曲やらミックスやらに出てる気がする。
各楽器の主張が強くてすきだな。
『音楽!!!』って感じ。
あと機械的な「あら、おやつの時間だわ」の”やばい奴感”はこっちのが上かな。
そりゃ語り継がれるわ、という説得力がある。
それとこの曲、「悲劇的な物語の曲」って歌詞のイメージかもだけど、結構韻踏んだりしててテクニカルなこともしてるな。
ステルス韻踏み。
このビート感もいいよね。
やっぱ好きだわ。
・「悪ノ召使」
アンサーソング? というか、まあ悪ノ娘の答え合わせみたいな曲。
悲しい曲だけど、そんなに暗くなくて、前向きな感じですき。
「どうしようもね~~~~」って感じの状況もいいな。
世界名作劇場並のどうしようもなさ。
不可避の悲劇。
おぼろげな記憶だけど小説版で姉(妹?)のヤバさが何かしら外的な要因だった!!! みたいな匂わせがあった気がしなくもないけど、あれ、個人的にはあんまり好きじゃないな。
性悪説の権化みたいなやつと、性善説の権化みたいなやつの物語だから良いんじゃないかなと、思わないでもない。
「双子だから仕方ない」的な絆で結ばれていたふたりが仕方ないから別れなくちゃいけないのが美しいんじゃないかな~とか思う。
その大分よくない「許しあい」が良かったのにな~とか、小説を読みながら小学生の頃に思ってた。
まあ、その許しあいの役割はなんか緑の国のやつ(ミクが元ネタのやつ)に移行してった気がするけど小説最後まで読んでないのでわかんないな。
気が向いたら最後まで読もうかな。
ブックオフには必ずあるからな、悪ノシリーズの在庫。
「東京アンダーグラウンド」と同じくらい全巻揃ってることが多い。
(もしかしたら今はそうでもない?)
・「言葉遊び」
クロノトリガーの「未来」っぽい……伴奏。
良いよね、こういうの。
ちょっとスーパーファミコンっぽい音というか……光田康典的なビートっぽさ。
こういうのってジャズ・フュージョンとかをルーツに持ってるのかな?
なにか、絶対的な責任というか、観念的なものが迫りくる感じが良いですね。
ピアノとか幼少期からやってた人がよくやる和声感というかコード感があるきがする。
曲想的にはクラシック+ポップソング+ゲームミュージック……な感じなのかな?
それにリンの機械的な声がアンバランスにマッチしてて独特なよさがありますね。
・「ぜんまい仕掛けの子守唄」
なんかさっきの曲もだけどRPGの中盤に行く「工場ステージ」感があるね。
すき。
「でーでーでてつてでっ、てでどぅーてぇ~」のスラップ・ベースのフィル、良すぎか?
正直「悪ノ娘」と「悪ノ召使」とあと「リグレットメッセージ」しかしらなかったけどめっちゃ良いな。
MIDIっぽい、ゲームミュージック的な良さとこの時代のボカロっぽい良さがすごい密度で混ざり合ってる。
・「置き去り月夜抄」
レンとリンのデュエットの良さみを知れる曲。
良さす。
さっきの2曲より詩を大事にしている曲な気がする。
編曲は控えめかな。
いい曲だけどさっきまでのノリのが個人的には好みかな~。
でもシンセのソロパートめっちゃいいな。
あとベースラインもすごく良い。
・「箱庭の少女」
ミクだ。
さっきの曲は多分、ヘンゼルとグレーテルが下敷きにあったような気がするけどこれはなんだろう?
あれかな? 「初音ミク」という存在を架空の童話っぽい世界観の中の少女に擬えてみた曲ってこと?
う~~ん、いい曲だけど私は「この当時の初音ミク観」を肌で感じてたわけではないので、そういう曲だとしたら曲の意味というか、本質に触れられない気がする。
あと不協和音で遊びすぎじゃない???
とか思わないでもない。
四分の一くらい不協和音とかの曲を平気でつくる私が言うことじゃない気もするけど。
どうにも「やりすぎ」感がないではない。
多分、ギターとかだとそんなに気にならないのだけど綺麗に調律されている楽器だからこそピュアな不和がダイレクトにミクの声と当たる(逆もしかり)のだろうな~。
……。
そういや、↑を書いたあとで少しだけ調べたけどシリーズ物っぽいね。
・「悪食娘コンチータ」
急に大人気曲やん。
サビがいいね。
うごメモ(DSiの方)で吐くほどこの曲のPVのメモのサムネをみた記憶がある。
これはすごく個人的な意見というか、アレなんですけど、
こういう続きものの曲ってなんか面倒くさくならない??
カゲロウプロジェクトもだけど。
「カゲロウデイズ」と「〇〇」と「〇〇」を聴いて公式小説の「〇〇」を読んでからこれを聴くと楽しめるよ!!!
……みたいな。
そういうのがだるいな~~~と思って「カゲプロ」の曲聴いてないのよね。
だからこの曲も聴いたことなかったな。
満たさなければいけない必要な条件が多いと「もういいや」となります。
・「10分の恋」
ググってみたら悪ノPのデビュー曲ですって。
なんか急に明るい曲だから、何かしらの作意があるのかと思ったけど普通に良い感じの曲だったわ。
疑ってごめんね。
こういうガーリーなポップ+ロック的な曲っていいよね。
懐かしボカロ曲~~~~!!!!! って感じで。
ボカロ界隈に来ないかな、こういう曲のムーブメント。
揺り戻しで。
それか、無いなら仕方ないので、おれが書いてやるかな。
……いや、私は魂が暗いので、暗い曲しか書けないからやはり意味がないのだ。
綺麗な魂の人間に書いてほしいな、こういう曲。
・「リグレットメッセージ」
わっ急に曲調が戻った……!
なんか「こういうのでいいんだよ、こういうので」ってなりますね。
向こう3ヶ月くらいリンレンオリジナル曲の全てがこんな具合でも誰も文句は言わないと思う。
Spotifyの貧弱歌詞機能くんでは歌詞がでてこないのでどういうストーリーかはわかんないけど、いい曲だね。
……ところで波の音が曲の頭にあると脳内で「故郷の星が映る海」のイントロの「てんてんてんてん♪」が流れるの私だけ??
・「re_birthday」
レンの声って良いよね。
なんというかこの声から逆算して歌詞(意味というより音の構成というか)やら編曲やら作曲をしている気がする。
完成したジグソーパズルみたいにきっちりがっちり嵌ってる。
・South North Story
リンのバージョンが変わった?? のかな??
なんか音の解像度が上がってる気がする。
実際のそういうbit数とかヘルツがどうこうとかは変わってないのだろうけど、粒立ちが違う気がする。
それか調声をめっちゃ頑張った力技とかかな?
だとしたらやばいな。
畏怖。
多少気持ち悪いこというけど、最後の方のレンの歯擦音がめっちゃ良いな。綺麗なリズムの高音域が気持ちいい。
おわり。
曲ごとに結構音の傾向が違ってて楽しいアルバムでしたね。
「今日は悪ノ娘と悪ノ召使を聴くぞ~~! ……あとはいいや」って人が居たとしたらとても勿体ないことをしている気がする。
とくに、3、4曲目、昔のJ-RPGが好きな人なら結構刺さると思う音像でめっちゃいいですよ。
……。
次は何を聴こう。
考えてるのは「チルボド」か「カゲプロ」です。
(なにその二択)
特にカゲプロ、もう小説云々は気にせず聴いても良いかも知れないな。
読んだところで音自体は変わらないのだし。
(あとカゲプロはアニメとかにも派生してた気がするのでそれの回収を今からするのはダルさの極みなので割り切った方が良いかも知れない。)