新宿毒電波通信 第3号「平和祈念展示資料館特集」扉
特集
平和祈念展示資料館に行ってみた
私は大都市・東京にいながら、そこはかとなくローカルを感じることがある。そのひとつが地下鉄だ。理由としては、駅名のアナウンスだけでなく、各駅で利用者が多いであろう施設(例えば病院だとか、学校だとか)の案内も行われるからだと思う。そこからこの乗り物は日夜、多くの人を運ぶ地下鉄ではなく、少人数が利用するバスだという印象を受けているのだろう。人の少ない交通機関=ローカルという身勝手な方程式によって、私の現実は絶望的に歪んでいる。
そんなディストーショナルな私の話はさておき、大江戸線に乗車して都庁前に着くと、駅名とともに平和祈念展示資料館のアナウンスがある。そのたびに私は思うのだ。どこにどう「てにをは」を入れれば、その正体がわかるのか、と。思わず平和を祈念したくなるほど凄惨な資料が展示されている館なのか、平和を祈念する呪物を資料として展示する館なのか、平和祈念展示会みたいなのがあってその資料が並ぶ館なのか……
そこで、名前は知ってるけど、その実を知らない「平和祈念展示資料館」にniimino、山本、鶴内、若宮で突撃。
6日、9日の原爆投下、15日の終戦など、8月にふさわしい本特集をご覧ください。