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【記者コラム】 裸王症

裸王症。

経済学者の清水公一氏が考えた造語でアンデルセンの童話「裸の王様」を由来とする社会的病である。

人は権力を持ったとき、身の回りに反対者が少なくなり、驕りが生まれ正当な意見や批判を聞く耳を持たなくなる。そして組織の腐敗を招き、自浄作用を失う。

記者という仕事の魅力の一つに、普段お会いすることが出来ない方々に直接インタビュー出来る点がある。

取材の中には記事には出来ない、オフレコ話などがあり勉強になる。

とある企業の社長が仰っていたのは、
「バブル以降の失われた40年を作ったのは私たちです、本当に申し訳ない」という言葉。現在まで新潟県だけでなく日本の経済界に貢献してきた方が、自分たちがつくった時代が悪かったと悔いていた。私はそれを聞いて衝撃を受けたことを憶えている。

これから直近半年間で新潟各地の「市町村長選」と「市町村議選」が控えている。

<市町村長選>
・令和6年2月出雲崎町、4月佐渡市、阿賀野市
<市町村議員選>
・令和6年4月佐渡市、村上市、上越市

選挙で当選したからといって『裸王症』にならず公約を守り職務を全うしてもらいたい。

これは政治家に限らず、誰にでも当てはまることで占い師がよく使う手法である。心理学用語ではバーナム効果という。人の振り見て我が振り直せ。

このコラムを読んで、「ドキッ」とした方は、要注意かもしれない。

(編集部 伊舞静華)

にいがた経済新聞 2023年11月12日 掲載


【にいがた経済新聞】

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