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【編集後記】 ブラタモリを観て
9月前半、NHKの番組「ブラタモリ」で新潟県の長岡市と燕三条地域がテーマとなった。その少し前には同じくNHKの「突撃!カネオくん」でも燕三条が取り上げられている。地元だから目につくのだろうと言われればそうかもしれないが、なんとなく最近、同地域が全国区の番組などに取り上げられる機会が多い気がする。
「ブラタモリ」の話に戻るが、燕三条回では例のごとく「燕vs三条」の対立構造で語られた。もちろん、本気でPR合戦をしたわけではなく「互いに高めあってきた」的な落とし所だ。実際、両市は産業的にも歴史的にも、切っても切れない関係である。ついでに、同回では弥彦村周辺の解説も多かったので(正確には海岸は弥彦村ではないが)、実質「燕・三条・弥彦」回だったかもしれない。
同番組らしい、丁寧で熱量のある調査と解説だったと思う。弊紙ももっと頑張らないとな、と尻を叩かれた気分だ。番組内では、燕と三条それぞれに異なる歴史と現在があることもしっかりと言及している。しかし、やはりパッケージとしては「燕三条」なのである。贅沢なことを言えば、燕回と三条回の二本立てにしてほしかった、というのが本音だ。
もっと細かく紹介してほしい、と言ったらキリがないのは分かっている。そもそも、同番組の趣旨は地理歴史から地域を紐解くことで、個別の企業や人、事例の紹介ではない。だが幸いにも、燕三条には「工場の祭典」という機会がある。今年は10月26日から。テレビ番組やアニメなどでスポットを浴びる機会が増え、この試みにも興味を持つ人がさらに増えれば幸いである。
(編集部・鈴木琢真)
にいがた経済新聞 2023年10月1日 掲載
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