モテないあなたを歌う「空想委員会」の紹介

いつも聴いているエモい恋愛ソングではなく、たまには冴えない男子の恋愛ソングを聴きませんか？

どうもエマです。今日紹介するのは、冴えない男子の妄想を曲にする３人組バンド「空想委員会」を紹介していこうと思います。タイトルに惹きつけられたそこのあなた、きっとハマりますよ。

「空想委員会」

まずは空想委員会についての基本情報です。

空想委員会（くうそういいんかい）は、日本の3人組ロックバンド。 所属レコード会社はキングレコード。 2008年に結成され、2011年にミニ・アルバム『恋愛下手の作り方』でインディーズデビュー、2014年にシングル『種の起源』でメジャーデビュー。 2019年4月のライブをもって活動を終了した。(wikipediaより引用)

そうなんです、実はこのバンドは2019年に活動終了しています。当時、リアルタイムで追いかけていた僕にとっては大きなショックでした。好きなアーティストが活動終了する経験はこれで2回目でした。(1回目は「ぼくのりりっくのぼうよみ」)

歌詞がイケメンじゃない

そしてこのバンドの最大の特徴はやはり「歌詞」にあります。このバンドが歌う歌詞はどれも「モテない、冴えない男子」がメインテーマになっています。例えば「純愛、故に性悪説」という曲は「女の子にフラれた男の子が見返す」というテーマ。

「惜しい奴ふっちゃった」そう思わせたいんだ
そのために僕はただ自分を磨く
オシャレさんになるため雑誌も購読　目指せ「文武両道の男」
(空想委員会「純愛、故に性悪説」より)

この歌詞でイメージされる人物像はイケメンでしたでしょうか？僕はどちらかというと、パッとしない男の子を思い浮かべます。「可愛い女の子に勇気を出して告白したけどあっさりフラれた」、もしくは「付き合っていた彼女が別のイケメンのことを好きになり、フラれた」といったようなところでしょうか。

もう少し見ていきましょう。次は「通学電車で見かける女の子に片思いする」というテーマの「春恋、覚醒」です。

あ～僕と君が混ざり合う感覚だ
あ～始発のため起きるのも苦ではない
それなのに君はこの３週間
乗車してこない　姿を見せない
この時間　この車両
やな予感　やな予感
(空想委員会「春恋、覚醒」より)

見てください、この童貞感溢れる歌詞。(褒めています)
official髭男dismや瑛人では聴けない、the 内気な男子のラブソングが空想委員会の魅力だと思います。

決して他人事ではない世界観

ここまで読んで、彼らに興味を持った方も少なからずいるかと思います。
ではなぜ、このような冴えない歌詞なのにここまで惹かれるのでしょうか。
その理由は「誰にでも起こりえる」ことを歌っているからだと思います。

他のラブソングはどこかフィクションのようなテーマであったり、歌詞が壮大だったりでなかなか感情移入できないことがあります。僕自身、髭男やあいみょんを聴いてもあまり感動ができません。それは決して嫌いなどではなく、彼らの歌詞が美男美女の世界観のため、恋愛経験が乏しい僕にはあまり共感する点が少ないからです。

一方で空想委員会の歌詞は「等身大」。決して壮大ではなく、誰でも経験することをオシャレに描かず、心の正直な声をそのまま歌詞にしています。そういった、「聴いている人に寄り添う」歌詞が共感を生むのではないでしょうか。

「かっこいいところあるじゃん」

ここまで、空想委員会の「非モテ」の側面を紹介してきましたが、もちろんかっこいい曲だってあります。まるで、いつも情けないがたまにかっこいいところがある男の子のように。

「スイッチ」という曲にはこういう歌詞がラストのサビで歌われています。

ああ　いつも不器用さが気にかかって
また自分のこと嫌いそうでも　僕が君を肯定するから
分かっているって
(空想委員会「スイッチ」より)

決してすべてが非モテソングではないのです。悲しんでいる人にやさしく寄り添える力が彼らの曲にはあります。不器用ながらも助けになろうとした経験もやはり、皆さんも経験があるのではないでしょうか。

青春の側面だって美しい

恋愛ソングをイメージすると、オシャレだったり爽やかな青春を思い浮かべます。でもそんな青春を味わうのに苦労する「等身大の弱い自分」を空想委員会の曲に重ねてみてはどうでしょうか。
最後まで見ていただきありがとうございました。