10. 「がやがやタイム」の恩恵とは?
6月に入り、愛媛の実家に帰省~「新居浜家族会ひなぎく」の定例会にも、半年ぶり!?に出席することが出来ました。
コロナが5類扱いとなり、家族会の活動も徐々に元のペースを取り戻しつつあるようで、先月には総会も無事に終了したとのことでした。
定例会ではまず、連絡や協議事項の前に、各家族の最近の様子や気になっていること、楽しかったこと、話したいこと…等をラフに話し合う「がやがやタイム」から始まります。
「がやがやタイム」
とてもいいタイトルだと思いませんか?
私はこの時間がとても大切だなぁ~と思っています。
皆さんそれぞれに希望を見つけながら日々、ガンバっていらっしゃる様子が一番リアルに感じられるから、です。
精神障がいを抱える家族を支えることに疲れ果てたしし、希望も見えない。
そんな状況を誰にも話せず、誰にもわかってもらえない。
情報交換や交流の場を知らないまま、大きな不安や悩みを抱えていらっしゃるご家族が、どれほどたくさんいらっしゃることか。
以前の我が家がまさにそうだったことを思い返せば、こうした場があることを知り、その様子に触れるだけでも、心のありようが変わってくるのではないかと思うのです。
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さて、その「がやがやタイム」で、皆さんに聞いてみました。
『新居浜市内で紫陽花が綺麗な場所があれば、教えてください』と。
帰省時は、紫陽花真っ盛りの時期!
普段はなかなか一人で外出することも難しい兄ですが(統合失調症)
せめて私が帰省している時に一緒に外に出て、季節の風を感じたり、花々に触れる時間をとりたいな…と思いました。
『○○地区の池周辺は、花菖蒲と紫陽花が綺麗ですよ』
『○○地区にある紫陽花ロードは、見応えあるし、面白い案山子もありますよ』
さすが地元!
すぐに有益情報をいただきました!
兄に話したところ、はじめは『行かん・・・しんどい・・・』との返答でした。
でもこれはほぼ、想定通り(笑)
『わかった、無理しなくていいよ。でも、すごく綺麗らしいから、私一人でも行ってくるし、気が変わったら行こうね』
すると数日後『行ってみようかな~』との反応に、ひそかにガッツポーズ!
気が変わらないうちにと、そそくさと連れ出しました。
細くて急勾配の道をくねくねと登りきったところに、いきなり色とりどりの紫陽花が咲き誇る道に行き当たった時には、思わず2人で『うわぁ~綺麗!!!』と声をあげたほどでした。
その日は天気も良く、紫陽花だけでなく緑もキラキラ輝いていたし。
爽やかな風が吹いていたし。
市内の街並みが一望出来たし。
最高のロケーション!!
さらに噂通り、表情豊かな案山子たちがあちこちでお出迎えしてくれる姿に、笑みがこぼれました。
『車を停めて、奥に見えている小道を歩くと、もっともっと綺麗だと思うよ』と散策を促してみましたが、車窓からでも充分だと言う兄。
それならせめて~と、自販機で買ったドリンクを飲みながら、車内から紫陽花&案山子見学。
時間にして、ものの5分程度の "花見” となりました。
(紫陽花の画像が少ないのは、そういう理由からですが、実際には本当に見事なものでしたよ)
わざわざ降りて散策したり、たくさん撮影出来なくても、行けたこと自体に大きな意味があったと思っています。
普段なら行けないところに行った。
普段見ないものを見た。
気分転換が出来た。
非日常を全身で感じ、満喫していたはずだから。。。
さらには、地元の人から教えていただかなければ、ずっと知ることも無かったであろう場所を知り、体験出来たことが、今回の大きな収穫となりました。
「がやがやタイム」のおかげです!!
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さて、2年前に公開したトーク動画ですが、今回は、第6話目を貼り付けておきます。
兄が発病する前後から、家庭内が混乱に陥っていった時。
家族も大きく影響を受け合いながら、時間が過ぎていきました。
当時の私は、兄の病気のことだけに終始する毎日に嫌気がさし、そこから逃げ出したい~ということばかり、考えていました。
私自身の精神状態も不安定になっていた頃の話です。
【妹だから見えること・話せること ① ~拝み屋さんって?~】
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