学生から学ぶ地域プロジェクトの立ち上げ方【第3回講座レポート】
7月13日、第一学院高等学校新潟キャンパスにて、にいがたまちあそび学校KAIKOU!の第3回講座が開催されました。今回は、大学生ライター/小山がお届けします。
今回のテーマ:学生から学ぶ地域プロジェクトの立ち上げ方
今回のコミュニケーターは、木村有希さん。
木村さんは、普段から高校生や大学生のプロジェクト活動のサポートをしたり、地域でプロジェクトを立ち上げたい10代のコミュニティをつくっています。学生から社会人が学ぶことがとても多いと感じているため、そんな地域プロジェクトを行っている学生たちに「プロジェクトの立ち上げ方」講座をしてもらったら面白いのではないかと思い、今回の講座を企画したといいます。
今回は、「マイプロジェクト」の活動で活躍している高校生・大学生をゲストに招き、彼ら流の「プロジェクトの立ち上げ方」を学びました。
このレポートでは、発表してくださった3組の紹介や会場の雰囲気をお伝えします。
発表者①:竹人(たけんちゅ)
1団体目は、竹里研究会「竹人(たけんちゅ)」
代表の松瀬さんより、「竹プロジェクトの軌跡」をお話しいただきました。
松瀬さんは高校時代から竹を肥料にする研究をされていたといいます。その中でお世話になった田上町へ恩返しがしたい、竹の魅力を多くの人に伝えたいという想いで竹里研究会「竹人」を立ち上げたそうです。
このお話を聞いて、まず同じ大学にこのような活動をしている人がいるのがすごいと感じました。活動をはじめて1年で30人ものメンバーや、周りの大人を巻き込んでいるのが素晴らしく、活動への熱意や想いをぶつけることが協力してくれる人を増やすことに繋がるのだという話がとても興味深く感じました。
発表者②:雪輪(ゆきわ)
2団体目は、雪輪の3名からお話しいただきました。
この雪輪は、マイプロジェクトの全国大会にも選ばれたプロジェクトだそうです。
新潟県十日町市は、古くから「着物のまち」として知られています。しかし、近年は着物にハードルを感じている若者が多く、古くから受け継がれてきた着物文化を継承する人がいなくなってしまうのではと危機感を覚えたそう。雪輪のみなさんは、若者の「着物=古臭い」という認識を「ふるかわちい」に変えることを目指して、着物のアレンジやイベントの開催に取り組んでいるといいます。
この発表のなかで印象的だったのが、「着物の文化を同世代に繋ぐ活動が必要だ」というお話でした。雪輪のみなさんは、地域の伝統を地域外にばかり発信していることに違和感を感じ、着物文化をその地域に住む同世代に繋いでいきたいという想いを持って活動しているといいます。そこで活動の1つとして、若い世代に着物の文化を発信するために、「まちなかGAKUENSAI」というイベントのなかで着物のアレンジファッションショーを開催したそうです。
守破離の考え方から、妄想・創造・行動の循環によって着物文化を守りたいからこそ変えていこうと活動されているのが分かり、それが素晴らしいと感じました。
発表者③:森の三方よし
3団体目は、「森の三方よし」のみなさんです。
まず、「森の三方よし」とは「森よし・私たちよし・地域よし」という意味が込められているそうです。活動を始めたきっかけは、「なんで紅葉のなかに緑があるんだろう?」と疑問に感じ、森林に興味を持ったことだといいます。
現在は、「緑の森づくり」植樹祭への参加や、商品販売、イベントでの販売、木育イベントの開催をされているそうです。
森林についてよく知らない、力が足りないと感じることもあったけれど、やらなければならないことを1つひとつやっていったら困難なことも実現できたというお話から、考えたことを行動に移す姿勢が素晴らしいとかんじました。
さらに活動を続けるモチベーションの維持について、「地域のみなさんの応援と繋がりがあること」と話していたのが印象的でした。高校を卒業して新潟県外にメンバーそれぞれが進学をした今もなお活動を続けられているのが本当に凄いなと感じました。
会場の雰囲気
今回の講座でもやはり、KAIKOU!らしいワイワイとした楽しい空気感が感じられました。コミュニケーターの木村さんの明るいファシリテーションを中心に、世代を超えて交流している様子が印象的でした。
講座の終盤で、自分のやりたい活動について話したい人が挙手をして話す場面があり、6人が挙手をして発表していました。その様子を見て、他の参加者の前で自分のやりたいことを話せるのがまず素敵だし、それをみんなで応援しようとする雰囲気もとても素敵だと感じました。「こんなことができるよ」「こんな人を紹介できるよ」というお話も聞こえて、発表した人のやりたいプロジェクトが前に進んでいる様子が見られたのがとても良かったと思います。
第一学院高校の学生によるミニキャンパスツアー
イベントの終わりに、今回の講座の会場である第一学院高校の生徒によるミニキャンパスツアーが開催されました。
第一学院高校独自の活動である、学校外の人が講演をする夢授業や、ボランティア活動などの様子を話してくれました。特に、ボランティア活動への想いを熱く語ってくれる様子から、やりがいをもって取り組んでいることが分かり、そのように主体性をもった取り組みができているのがすごいと感じました。
さいごに
今回の講座では、「学生から学ぶ地域プロジェクトの立ち上げ方」というテーマで、マイプロジェクトの活動で活躍している高校生・大学生をゲストに招き、彼ら流の「プロジェクトの立ち上げ方」を学びました。
団体ごとに課題を感じる部分の共通点や相違点、またそれをどのように乗り越えてきたのかのお話がとても興味深く学びの多い回だったと思います。今回発表してくださった3組や、やりたい活動を発表してくださったみなさんの活動がこれからどのように展開していくのか、とても楽しみです!
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