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BCP(事業継続計画)が企業経営において重要な理由

2022年12月19日、新潟県全域で記録的な積雪によって停電や渋滞、さらには物流の遅延などが発生し、大きな混乱を招きました。さらに、積雪による被害(以下、雪害)は、陸地だけで起こるものではありません。

新潟県上越市や富山県などで港につながれていた船が積雪によって転覆の恐れがあると、第9管区海上保安本部が船の転覆しないように対策を取るよう呼びかけられており、自然にも事業継続におけるリスクを想定しなければならないことを実感します。

これまで #新潟でんき は、BCP関連の情報をいくつか出してきましたが、それらは以下のマガジンにまとめていますので、ぜひご参照ください。

過去に書いてきたnoteでは、事業を行う上ではどんなリスクがあるのか。それに対応する準備ができていないと何が起こるのかといったリスク面に焦点を当ててきましたが、今回のnoteでは企業がBCPを策定することによって得られる利点について解説します。

1. 事業の継続性を確保できる

企業経営をする上で災害や事故などの不測の事態が発生することは想定しておかなければならないものです。仮に発生した場合には、事業継続に対する大きなリスクですから即時的に対応する必要があります。しかし、対応するにも事業継続計画(以下、BCP)を策定していることが重要です。

たとえば、地震が発生した場合には会社の備えている設備や建物が壊れることがあり、電気や水道などの基本的なインフラが停止することもあります。

新潟のような雪害可能性地域では、大雪による交通インフラの麻痺や、その影響による工場稼働の停止が余儀なくされるなども考えられます。

これらのような状況へ対応するために、BCPを策定するには以下のようなことを決め、早急に事業を復旧できるような事前準備を行うのです。

  • 災害時に必要な人員、資金、設備、情報などの調達と調達準備

  • 顧客や事業パートナーとの連絡手段を準備・確保

  • 災害発生時の影響を最小限に抑えるための手順設計

上記を準備することで短期的な業務停止や損失を最小限に抑えることができますし、長期的に事業を続けるための環境を整えることができるため、準備をしていない企業に対し競争優位につながることが期待できます。

2. 顧客やパートナーからの信頼を維持

BCPを策定することで不測の事態に対応することができますが、それは顧客や事業パートナーに対して事業の継続性があることを示すことができます。

たとえば、火災や停電、大雪による雪害などの有事の際、BCPに基づいてサービスを継続することができるため、顧客も安心してサービスを継続して受けられる環境を提供することができます。

仮にBCPを策定していない企業と策定している企業との間で競合してしまった場合、事業リスクを回避するための事前準備をしていることは顧客候補にとってBCPが契約に向けた安心材料となることが期待できるでしょう。

企業経営は顧客からの信頼を得ることで成立します

その信頼をサービスで得るのか、危機管理の姿勢から得られるのか。それらの統合的な判断なのかはあるでしょうが、少なくとも長期的なビジネス関係を維持するためにはリスクに向けて準備をする企業であることが必要条件だといえないでしょうか。

もし、これまで信頼を寄せていたサービスを提供する企業が突然の事故や災害でサービスを停止してしまえば顧客は不安を感じるはずで、いま、あなたの会社で契約しているサービス等が不測の事態によりサービス停止してしまえば、これからも対応できるのかどうかを疑問に思うはずです。

BCPを策定しておくことは、不測の事態にも対応でき、安心してサービスを受けることができる土壌を設けていることをアピールすることができるため、顧客からの信頼を得やすくなることが期待できます

3. 法律や規制の遵守

これはあまり知られていないかもしれませんが、日本でも特定の市場や業界においてはBCPの策定が義務付けられています。

金融機関や公共サービスなどは、災害や事故などの不測の事態に対応するためにBCPを策定し、運用することが義務づけられているのです。これにより法律や規制に適合し、損失や損害賠償責任を最小限に抑えることができるからです。

一般の企業においても、災害や事故の影響を最小限に抑えるためにBCPを策定することが推奨されるのは、どんな業種や職種であれ法律や規制の上で行われる商業行為だからに他なりません。

BCPを策定することは法律や規制に適合しつつ、顧客やパートナーへのサービスを継続し続けることができます。

金融機関は、災害や事故が発生した場合にも顧客の資金や資産を守るため、公共サービスは安定した公共サービスを提供するためにBCPを策定し、運用することが求められています。

策定しているからこそ安心感を醸成することにつながっています。

一般の企業においても、顧客やパートナーに対して安心してサービスを受けて頂ける環境を提供するためにBCPを策定することは重要だといえるでしょう。

ぜひ、まだ自社でBCPを策定でない場合には、これを機会にBCP策定をしてみてはいかがでしょうか。
なお、新潟でんきは経済産業省より事業継続力強化計画の認定事業者ですので、企業のBCP策定における支援が可能です。

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