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小千谷市の参加型展覧会「ハートフル アート フェスタ」開催レポート

新潟県小千谷市で2021年11月に「ハートフル アート フェスタ」が開催されました。
この展覧会は、2019年まで数年続けてきた「ハートフル スポーツ フェスタ」の代替えイベントとなります。2020年は新型コロナウイルスの影響で中止に。そして今年も中止となるところを、「アート」の展覧会にしてはどうかと実行委員会で話し合い、市主催の総合文化展と同期間/同施設にて開催することになりました。

【ハートフル アート フェスタ概要】
■概 要:障がいのあるなしに関わらず、自身が作成した作品を通して、相互理解を深め、良さを認め合う機会の提供を目的として開催。中止した「第 8回ハートフルスポーツフェスタ in おぢや」の代替イベント。
■展示内容:作者にとってのこだわりの逸品や宝物を、その作品にまつわるストーリーと共に展示。
■主 催:ハートフルスポーツフェスタ in おぢや実行委員会
 ※市の報道資料より引用
■会期:2021年11月5日~7日
■会場:小千谷市民会館3階
■出展数:84点/出展者数:34名、団体出展3団体
■来場者:336名

今回展覧会後にこのフェスタの実行委員である山田さん、山本さんに2021年12月にお話しをお聞きしました。ともに障がいのあるお子さんを持ち、ぷれジョブおぢやのメンバーでもあります。

「ハートフル スポーツ フェスタ」は、7年前に始まりました(代表:谷口博文氏)。障がい者と健常者の垣根を取り払い、皆が共に暮らせる温かい地域社会をつくりたい。そのためにはスポーツを通して交流しながら、小中高社会人と成長していく障がいのある子どもたちを見守り、相互理解を深めていきたい。またスポーツフェスタの会を重ねて、それがいつしか雇用に繋がるといいなぁ。という思いで開催が決まり、同じ想いで活動しているぷれジョブおぢやに実行委員にならないかと声がかかりました。

ぷれジョブ とは、支援が必要な障がいを持つ子どもがお仕事を体験するプログラムを通して、地域の方々が互いのつながりを確かめ育んでいこうという活動です。
小千谷市という同じ地域に暮らしている、障がいのある子どもとその保護者、お仕事体験の場を提供してくださる企業、支援をしてくださるボランティアとしてのサポーター、それぞれの協力で成り立つ活動です。
※ぷれジョブおぢや「ジョブ通信」から引用

2017年「手前味噌の会」からアート展示

2021年のスポーツフェスタを「アート」フェスタにしようとなったのは4月のこと。アートの展示をしてみよう!となったのには、きっかけがありました。

2017年に当センター(NASC)が協働事業としてお手伝いさせていただいた「アール・ブリュットin小千谷 ~手前味噌の会~(参加型展示会)」に参加されたお二人は、その会でおこなわれたワークショップを参考にし、今回のアートフェスタの応募要項を作成しました。

当時のワークショップでは、実際の展覧会の前にこのような会を設けました。
・作品を自慢する会
・作品の魅力を引き出すキャプションづくり

支援者である保護者や施設の職員が、障がいのある方が作ったいろいろな物を持ち寄り、「自慢の一品」として語ってもらいます。それを文章にまとめ、あらかじめNASCが用意していた様式の用紙に記入していく、というもの。その用紙がそのまま展覧会で作品のキャプション(紹介文)になりました。

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2017年当時の展覧会のようす。ワークショップで書き上げたキャプションには、作品と作者を「自慢する」思いが表現されていました。

募集したのは「宝物」「こだわりの逸品」

アートだったら障がいのある人もない人も、参加できるのではないか。また、スポーツは得意じゃないけれど、もの作りや、手を動かすことなら参加したいという人もいるのではないか・・・
そんなきっかけからアートの展覧会をやろうとなりました。以前から小千谷市の市展に関わりがある山田さんが、「上手いとか下手ではなく、その人の宝物を持ってきてもらい、その人のストーリーが伝わるといいなあ」という思いで、募集要項を実行委員へ相談しながら作っていきました。

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要項には「作者にとってのこだわりの逸品、宝物をその作品にまつわるストーリーとともに募集」とある

作品募集は開催の2か月ほど前から開始、市内の特別支援学校/学級や、関係福祉施設、市の公共施設へ配布しました。また、ぷれジョブおぢやのサポート企業(子どもたちがお仕事体験させていただいているところ)へも案内しました。案内先の方々へは「色んな人に出品してほしい。どんなものでも作品になるから」と声掛けも一緒におこないました。

結果、集まった作品84点。出展者数34名、団体出展3団体となりました。

応募作品は会期の1週間前に会場へ持ち込んでいただき、山田さん山本さんを中心に会場レイアウトを決めていきました。会期前日に、実行委員はじめ団体出展の幼稚園の職員さんなどもお手伝いいただき、作品展示は完成、11月5日の展覧会初日を迎えることができました。

3日間の会期で、336名の来場者がありました。今回は小千谷市の総合文化展と同じ施設でおこなうことで、たくさんの方に見ていただくことができました。会場には、鑑賞者の方に感想を書いていただくスペースを用意し、多くの応援や嬉しいメッセージをいただくことができました。

小千谷ふせん2022-01-18

アートの展示は初めてのことで、事務局としては手ごたえもあったが、準備や展示レイアウトについては楽しくもあり、大変でもあったとのこと。見に来た方、出品された方皆さん喜んでいただけたようで嬉しかった、と山田さん、山本さんは話されていました。

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搬入のようす

次回の開催については、スポーツフェスタの開催が未定とのことで、今後この展覧会の振り返りも含め、実行委員会で話し合っていくとのことでした。

ハートフル スポーツ フェスタ in おぢや 実行委員会 の皆さま、展覧会開催お疲れ様でした。またの開催を楽しみにしています!


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