社労士合格に向けて取り組んだこと第1回「社労士試験とは何かを考える」
にぃ猫です。こんにちは。
合格体験談を書いていたのですが、単純に書いても長文になるし、サックリ書くと大切なことがぼやけてしまいました。
そこで、今回からしばらくの間、僕が社労士合格に向けて取り組んだことで重要だったテーマごとにお話ししてまいります。これから受験される方の参考になれば幸いです。
僕自身、社労士試験合格に向けて最初に考えたことは「社労士試験」という存在はどのようなものかについて考えました。これは、試験制度・求められる合格者・そして科目ごとの相関関係とかになります。
1.試験制度から見えるもの
試験制度というのは、誰もが確認するとは思いますが、まずは、どのような問題が出題されて、合格基準があって、どのような科目が存在するか等です。まずは受験生だったら誰もが判るところからまとめました。
・試験は、選択式8科目40問、択一式7科目70問
・選択式は80分、択一式は210分
・試験で出題される科目
・このうち、選択式は科目ごとに5問中3問正解、択一式は10問中4問正解が最低ラインで総得点で60%~65%程度正解が原則であり、その中で救済制度があること。
・合格基準点については、総得点の補正については前年の平均点との差異で上下し、科目ごとの補正については、当該年度の受験生の結果から導き出すということ。
これらの内容を加味し、僕はこう考えました。
・得意科目と苦手科目を作ってはいけない
・社会保険科目(健保・厚年・国年)が択一の勝負の要
・選択式は、兎に角2点を死守
得意科目と苦手科目を作ってはいけないというのは、どんなに完璧な得意科目があっても1科目でも得点できない科目がある時点でこの試験は受からないということです。ならば、得意科目がない代わりに苦手な科目が無く、全ての科目で同レベルの水準に持っていくことが大事だと判断しました。
そこから、スケジュールについては、最初から完璧なものを作り上げるのではなく、どのように、その時点の苦手科目を把握し、更にその中から苦手な論点をピックアップして、補正を行っていくことが大事だと考えた訳です。
また、試験は長丁場なので、かつ長文を読み続けて回答する試験なので、長時間問題と向き合う必要があるというのも、試験時間から想定しました。
その後、合格基準点について整理しました。
これは過去10年程度の結果を確認するということです。
その結果が、上記の表になります。
ここから見て取れるのは、70%正答すれば確実に合格すること、一般常識科目と社会保険科目に選択式の救済が集中していること、そして、択一式の救済は期待できないということです。
このことから、敵は「一般常識科目」と「社会保険科目」にありということを確認しました。そのため、社会保険科目に狙いを定めるために、勉強を開始して早いうちに年金アドバイザー3級の受験を目指すことにより、年金の基礎を頭に叩き込もうとしたというのがありました。
試験制度を確認して考えるだけでも、色々と思うところが出てくるということです。なので、「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」ということわざの通りです。敵の分析と自己分析を弛まず行うことで、勉強期間の9ヶ月を戦いました。
2.求められる合格者像
これは、先ほどの合格基準点から判断したものになります。
・苦手科目が存在しない人
・その年の受験生の中で、みんなが出来ている問題が解ける人
・効率良く問題を読める人
この苦手科目が存在しないというのは、そもそもの合格基準点からわかるように、多くの資格試験と異なり、全ての科目で基準点を超えなければならないため、所謂”捨て科目”というのが作れないということです。
そのため、先ほどもお話ししたように、年明けから、その時点で得意科目になっていると判断した科目はメンテナンス程度の勉強に留め、苦手科目を毎週確認し、その科目を復習科目の最重要科目という風に定めて勉強してまいりました。
次に、その年の受験生の中で、みんなが出来る問題を落とさないための作戦を考えました。それが過去問を出来うる限り完璧にするというと法改正部分などのみんなが集中して学ぶことは外さないということ、そして情報は出来る限り集めるということです。
過去問だけ勉強すれば受かる試験ではありませんが、過去問の論点は多くの人が学び、そして正解するものです。そのため、過去問=合格に向けた最大のバイブルということになります。新規論点が出てきた場合は確実に正解率は下がるため、余裕が出来た時点で新規論点の勉強を行ってまいりました。
そして、法改正・一般常識対策については、複数のスクールの資料を基に複数のスクールが抑えている論点を分析し、多くの人が正解するであろう論点をしっかり押さえる作戦を講じた訳です(これは、最初から考えたのではなく、途中から考えました)。
そして、効率良く問題を読む練習を行う必要があると考えました。
これは、過去問や答練を多くこなして、問題を読むポイントを押さえていくということです。長文問題は一見すると全て読まないと理解できないように思えますが、僕の読み方としては「最初と最後を読んで、そこからキーポイントとなる部分を確認する」ということです。
このやり方はそのうちお話ししますが、イメージとしては「この選択肢は何を問いていて、どの部分で誤りを作ってくるのか」ということです。
特に数字は全体像を見た後にすぐ確認するようにしていました。
数字は素晴らしいもので、異なる数値であればその時点で”×”判定が出来るので非常に楽なものであったと思っております。そして、数字に強くなることで勝手に選択式対策になるというのも、走りながら考えました。
その理由が下記の表です。この表は選択式の問題で、数字が含まれていた問題になります。
特に平成25年以降は40%以上が数字の選択肢を選ばせる問題になっており、”数字を制する者は試験を制する”というのが間違いないということがわかります。
また、数字の選択肢が多い場合は受験生の正解率も高くはないというのも、分析結果及び模試のデータから確認できたので、アドバンテージになると考えた訳です。
問題の読み方・数字を抑えるということで、問題の解くスピードを高めて、本番試験で落ち着いて受験できるようにしようというのも、初期のころから考えていきました。
3.科目ごとの相関関係
次に、多くの科目がある中で、バラバラに勉強するのは得策ではないと考えました。きっとこの試験には、何かの関係があるのではないだろうかということを考え、各科目の関係性を確認しました。
それが下記のマッピングになります。
この試験科目は、このように繋がっていることが判りました。
例えば、労働安全衛生法については、目的条文に”労働基準法と相まって”と記載されているから繋がっていることが明確ですし、労働基準法の災害補償の部分が労災保険法になっている。そして労災保険法は業務上の負傷、疾病及び死亡に対して、健康保険法は業務外の負傷、疾病及び死亡となっているところとかです。
この繋がりを意識する学習は、勉強初期から行っており、結果一般常識対策も同様に、この統計データは、この法律と繋がっているとか色々とリンクさせながら、復習を続けてまいりました。
4.今回のまとめ
色々と細かい話から始めておりますが、試験の内容を確認するだけで、己が何をすべきかということを考えることが出来るということです。闇雲に勉強する時期も必要ですが、一度、鳥の目になって試験制度から冷静に見極めることで、己に合った作戦を考えることは確実に可能です。
今後についても、少しずつ9ヶ月間何を考えて、どのように勉強してきたかについて、書いてまいりますので、よかったら、フォローもお願いいたします。
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