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43歳FIRE達成者が明かす 今日からできるFIRE実現への3つの習慣③〈FIREオーナー様の声|村野様〉

―FIREを達成するために大切な習慣の3つ目は何でしょう。

投資によるFIREを目的にするのであれば、投資する際には「戦わない」ことを前提に戦略を練ることが大切だと考えます。

FIREを達成するために最も重要なことは短期的な成果を求めるのではなく、長期的に継続することです。

戦うということは勝つか負けるか、ということですよね。この「継続する」という観点に立って考えると、戦う投資でFIREを達成する場合、勝ち続けなければならないのです。これってとても難しくないですか。

だから私は投資の軸足を不動産に移したのです。不動産投資は今のところ、戦わない投資では一番利回りが良いと思っていますから。


FIREができる人は「想像力」が違う

―挙げていただいた3つの習慣について、頭では分かっているけれどなかなか習慣化できない方もいらっしゃいます。FIREができる人とできない人、その差は何だと思いますか。

私の周りで考えると、すぐに結果を求めたがる人はFIREを実現しづらいかもしれません。

不動産投資など戦わずに着実に資産形成ができる投資は基本的にすぐに成果が出るものではありません。逆に短期間で結果が出る投資はどこかで負けてしまうと思います。

私の考えとしては、すぐに出る成果に何の意味もないと思っています。これは想像力の部分だと思っていて、例えば、10年後、20年後に振り返ってみたときに、明日の1日だけが偶然上手くいっていただけだった、なんて悲しいじゃないですか。

なので投資においても、すぐに結果が出ないものを眼中から外してしまうのではなく、20年間くらいで緩やかに資産をつくっていけばいいんだ、ということを念頭に置くことが重要です。それができるかどうかが、堅実にFIREが達成できるかどうかの違いだと思います。

―村野さんがそうした長期的な視点に立てたきっかけは何でしたか。

そうですね…。きっかけかどうかは分かりませんが、僕18歳くらいのときに人生の年表を作ったんです。この年表は「1兆円プラン」と呼んでいて、人生で1兆円の資産をつくるというなかなか壮大な計画でした(笑)。

例えば25歳で結婚して、30歳のときには資産が1億円、35歳で5億円、40歳で10億円、というふうに増えていって58歳で1兆円を達成して引退、みたいな(笑)。現実として荒唐無稽ではありますが、書いてみることで、日々何となく先のことを考える習慣ができるんですよね。

それを投資に当てはめたときにどうなるかを考えると、先述したプランではゴールの58歳になる直前の1年間で5,000億の資産が増える予定でしたので、1年資産形成のスタートが遅れると、最後の1年で得られるはずだった5,000億円を失っているとも言えるのです。

自分年表というか、資産表をつくると、先を想像できるので、FIREする力を鍛えるためにはおすすめです。

―村野さんの周囲の方もFIRE達成者、もしくはいつでもFIREをできる状態な方が複数いらっしゃいます。村野さんから何かアドバイスなどをしているのでしょうか。

相談にはのりますが、どちらかというと雑談しているような感じのほうが多いですね。

もし僕がFIREの役に立っているとしたら、それは恐らく僕がFIREをした道のりを知ることで自分自身の道のりも明確になっているからだと思います。周囲の方は年下が多いのですが、僕の投資遍歴と自分を重ね合わせて「1年後はこうして、2年後はこうなっていて、3年後は…」というように将来の自分像を具体的に想像して資産形成をしているのではないでしょうか。

―なるほど。やはり想像力というのがFIREを達成するための一つのキーワードになってきそうですね。

そうだと思います。投資家として大切なのは、無数にある選択肢を俯瞰的に見ることだと考えていて。つまり、自分の「今」いるポジションだけを見て売るべきか、買うべきか、といった選択をするのではなく、未来の選択肢まで可能な限り想像することが重要だということです。

未来の選択肢をたくさん想像するということは「こうなったときはこうしよう」と打ち手を考えることなんですよね。あくまで仮説なので、一つ一つガチガチに固める必要はないですが、これができるのとできないとでは、将来的に大きな差がつくと思います。


スタートラインに立てば、FIREは特別なことではない!

―FIREはしたいけれど、何から始めればよいのか分からない人も多いと思います。私たち普通のサラリーマンが一歩目を踏み出すとしたら、どのようなマインドで、何をすべきでしょうか。

まず、マインドセットの部分ですが、「一部の特別な人しかFIREはできない」といった先入観を捨てることです。

この先入観はおそらく、売買の利ザヤで儲ける投資が念頭にあって、一部の特別な人になるために頑張って勝ち続ける必要がある、と考えているからではないでしょうか。

実は僕も最初はそういった考えだったのですが、今は「時間と支出」を意識すれば普通のサラリーマンでも十分FIREができると考えています。今のところ、それが最も効率よくできるのが都心の不動産投資だと思っています。

―なるほど。アクションの部分ではいかがでしょうか。

何でもよいのでまずはやってみることでしょうね。投資の種類に関しては株でもFXでも仮想通貨でも興味のあるものを選んで、全額失ってもよいくらい少額から始めてみてください。FIREを達成するためにはまずスタートラインに立たないとその次の一手を考えられませんから。

よく「まだ勉強が足りないから」と投資に尻込みをしている人っていますよね。確かに勉強は大切です。ですが、勉強って100%を求めると、終わりがないんですよね。どれだけ勉強しても、失敗をゼロにすることは不可能です。

それよりも大切なものは時間なのです。なので、勉強してから投資をやる、という時間を1本の線として考えるのではなく、投資をしながら並行して勉強をするくらいが良いかと思います。

まずは今すぐ、失敗しても良い程度の小さなことから始めてみる。これがFIREへの近道だと確信しています。