中国の「超限戦」に抗する
倉山満『ウェストファリア体制』を読みました。
一 こころの中では何を考えてもよい
二 人を殺してはならない
三 お互いの存在を認め合おう
日本人にとっては当たり前と思われるこの内容。これをウェストファリア体制の三つの要素として紹介しています。最終章で日本の周りにはこれが全く通用しない国が溢れているとしています。北朝鮮、ロシア、中国です。
ロシアのハイブリッド戦争、中国の超限戦、いずれも宣戦布告してから戦争するというようなウェストファリア体制時代の考えはありません。相手を従わせるための力が全てという考え方です。
そして、力は軍事力だけではありません。利用できる全てが力ということです。政治、経済・金融、外交、文化などはあたりまえ。日本がどのような国を相手にしているかをよく知る必要があるのではないでしょうか?
超限戦
超限戦のバイブルは『超限戦 21世きの「新しい戦争」』として角川新書で手に入ります。言っていることは「勝つためには何をしてもよい」を具体化した論文と言えるでしょう。人間同士の殺し合いの歴史を止めるために作られた「戦争」という概念・ルールをぶち壊し、再び野蛮の時代に戻す試み。それが超限戦のアイディアです。彼らが発明したものは、新しい戦いのあり方などではなく、人間が捨て去ろうとした野蛮な時代を再発明したに過ぎません。
超限戦に抗す
野蛮に対して、お行儀よく対抗することはできるのでしょうか?大東亜戦争末期、米国は大量殺戮兵器「原爆」を実用化し日本に対して使用しました。国際ルール違反の戦闘員以外の虐殺です。その他の戦勝国も似たりよったりです。(日本は違います。南京大虐殺は、国民党軍とそれをかつぐ米国によって捏造された事件です。)
この辺りは、昭和天皇の終戦の詔書にもあらわれています。
それどころか、敵国は新たに残虐な爆弾(原子爆弾)を使い、むやみに罪のない人々を殺傷し、その悲惨な被害が及ぶ範囲はまったく計り知れないまでに至っている。それなのになお戦争を継続すれば、ついには我が民族の滅亡を招くだけでなく、さらには人類の文明をも破滅させるに違いない。
出典: Wikipedia「玉音放送」現代語訳
お行儀よくやっていてはダメという感じはします。降伏はありえません。通州事件(調べてください。)のように、隙を見せれば虐殺されるだけです。彼らが虐殺行為に及ぶことを止めるには、超限戦で想定される領域全てにおいて、強く厳しくあたる必要があります。先ほどの倉山満氏が述べたとおり「知力・財力・腕力の全ての面で頑張ろう」が必要です。
まずは政治家の交換が必要
現在の日本のリーダー達ではとても中露北(そして潜在的には米英各国)に対抗できるような気がしません。悪代官のような腹黒政治家や影響力工作でやられてしまった野党・官僚・マスコミ・財界。このままでは、日本の未来は真っ暗です。まずは、国民が影響を与えられるところは政治家の選択でしょうか?すこしでも目のありそうな方々に、我々の代表として立ってもらうと同時に、問題のある政治家にはお引き取り願いたいと思います。