向井千秋さん『スペース・コロニー 宇宙で暮らす方法』講談社, 2021
スペースシャトルの宇宙飛行士 向井千秋さんが、東京理科大学スペースコロニー研究センター(現 スペースシステム創造研究センター)での活動をもとに書かれた書籍が出版されました。
どれどれと、センターのホームページを見ていたら恩師がメンバーでした。不覚。
自分の生活に関係無いと思うなかれ
この書籍で言うところのスペース・コロニーは、機動戦士ガンダムに出てきたようなものではなく、ISS国際宇宙ステーション、月軌道上に建設予定のゲートウェイ(アルテミス計画参照)、月面基地、火星基地、などの地球外での人間の居住環境全般を指すようです。
書籍では、宇宙での発電・蓄電、空気の再利用、農作物の生育、宇宙服、ロボットなどヒトが宇宙で生活するために必要な要素についての研究成果について幅広く解説されています。
これらはそのまま地球上で活用できる技術でもあります。
アルテミス計画
スペースXの火星植民計画が目立っていますが、2024年までに月面に男女の宇宙飛行士を送り込もうという、アルテミス計画も注目です。
こちらは、米国が主導し、日本・欧州も参加しています。
中継基地となる月軌道版のISS ゲートウェイ は、火星への有人飛行でも重要な役割を果たすでしょう。
この領域でも、米国と中国は激しくぶつかり合っています。
かつて、米ソの宇宙開発競争により宇宙開発事業は大きく進歩しました。
現代の米中のしのぎ合いは、人類の宇宙開発を一段高いレベルまで連れて行ってくれそうです。ただし、今度の競争は宇宙戦争を伴う過酷なものになるかもしれません。
参考サイト
NASA アルテミス計画のサイト
日本の宇宙ビジネス情報サイト ソラバタケ
日本の危機を広く知ってもらうため日々noteで投稿しています。あわせて日本復活に必要と考えている新しい技術・産業についても書いています。