入社前勉強②-2 Ethernet通信種類、各機器、VLANについて
こんにちわ!SEINANです。今回は前回の続きで、ネットワークインタフェース層に関しての内容2回目です。
前回は、TCP/IPの4階層のうち、最下層のネットワークインタフェース層で使われるEthernetのフレームの構造や、規格、使用するケーブルの種類をまとめました。内容はこちらをご覧下さい。
今回はその続きで、主な通信の種類や、リピータハブやスイッチなどの機器について、VLANについて、をまとめたいと思います。
通信の種類
通信を行う場合は、主に3種類の方法がある。
それらは、通信相手の数によって変わる。ホストA~Dがあったとします。
ユニキャスト通信
ホストAとホストBのような1対1の通信の事。
マルチキャスト通信
ホストAとホストB,Cのグループのような1対多の通信の事。
ブロードキャスト通信
ホストAとBCD全員のような1対全員の通信の事。
ブロードキャスト通信を行う際は、Ethernetフレームの宛先MACアドレスは、FF.FF.FF.FF.FF.FFとなる!←とりあえず、こういうもんだと思ってください。
各通信機器
ネットワークインタフェース層は、OSI参照モデルの物理層とデータリンク層にあたります。これらの層で主に機能する機器をまとめました。
リピータ/リピータハブ
OSI参照モデルの物理層で機能する機器。ホスト間の電気信号を増幅、修正するための機器。送信した電気信号は距離などが関係していずれ弱まってしまいます。すると受信側では「ちょっと何言ってるかわからない」状態になってしまうので、そうならないように、弱まった信号をもとに戻してあげる役割があります。リピータとリピータハブの違いはポート(差込口)の数です。リピータハブは複数ポートを持っています。そして、送信受信はどちらかしか行えません。(半二重という)
また、仮にホストABCDがあり、Aが信号を発信しても、受信先がわからないので、BCD全員に送ってしまうようです。無駄なデータが送受信されるので非効率ってことで今はあまり使わない機器のようです。昔Ethernet規格の
10base2、10base5が主流だったころは活躍していたようですね!
※半二重、無駄なデータが多いということでデータの衝突がよく起こるのです。それを回避するために、CSMA/CDというのがあり、うまく衝突を回避してくれる仕組みがあったようです。
ブリッジ/スイッチングハブ(L2スイッチ)
OSIモデルのデータリンク層で機能する機器。送信受信を同時に行える。(全二重)データリンク層ということは主流はEthernetなので、フレームのMACアドレスを理解できるという点がリピータとは異なります。
フレームの送信元MACアドレスと、それに対応するポート番号をMACアドレステーブルに登録することを学習するといいます。
テーブルの学習情報をもとに、適切なポートへ通信することができるため、関係ないホストへの通信はされません。無駄がない分効率がいいです!
ホストABCDがあった場合、ホストAがBにユニキャストでフレームを送信すると、テーブルにAのMACアドレスとポート番号が登録されます。しかし、Bのアドレスはまだ学習していないので、送り先は不明です。その場合はBCDすべてに送ってしまいます。これはしょうがないのです・・・
全てのポートに送信することをフラッディングといいます。
次にBからAに送る場合はAは学習してあるので、CDには送られません。
これで、ユニキャスト通信ができるようになりました。
また、ホストDがEに変わったりなど変化に対応できるように、通信が途切れて5分後にはアドレスをすべて消してしまいます。これをエージングといいます。そしてまた最初から学習します。
※複数ポートがあるブリッジがL2スイッチ のイメージでいいと思います。
L2スイッチが主流なので、ブリッジの需要も減ってきているようです。
MACアドレスを理解して適切なポートにフレームを送信する中継器、それがL2スイッチ でいいと思います!
ブロードキャスト通信について
ブロードキャスト通信について詳しくまとめます!
1対すべて ですが、ルーターを使わずに通信できる機器すべての事です。
(ルーターは上位層で機能する機器ですがまだ勉強していません。。。)
ルーターが登場するとデータリンク層ではなくネットワーク層のテリトリーになってしまいます。なのでルーターまでです!!
ブロードキャストは宛先MACアドレスがFF.FF.FF.FF.FF.FFです。
このFFFF...はスイッチが学習できません。学習できないということは、フラッディングを行います。フラッディングをした結果、全ポートにフレームが送信されることで ブロードキャスト通信になります。
フラッディングはスイッチの機能
ブロードキャストは通信の種類 です。ややこしいな~
コリジョンドメイン、ブロードキャストドメイン
先ほどリピータで通信の衝突が起こるといいましたが、その衝突が起こる範囲の事をコリジョンドメインといいます。スイッチでもコリジョンドメインはありますが、全二重の通信なので、実際には衝突は起こりません。しかし範囲という意味では対象になります。
ブロードキャスト通信が届く範囲がブロードキャストドメインになります。
まあ、下の図を見てください!
まあ、リピータハブは全ポートに送信+半二重なのでどこで衝突が起きてもおかしくないです。しかしスイッチでは適切なポートにのみ送信するので範囲は最小限になります。しかも実際には衝突しません。なので言い換えるとスイッチはコリジョンドメインを分割できる機器ともなります。
しかし、ブロードキャストドメインに関しては分割できません。。。
でも分割できる方法が1つだけあります!それはVLANという技術です!!
VLANとは・・・
ずばり、ブロードキャストドメインを分割できる技術!!
ブロードキャスト通信は範囲内のすべてに通信してしまいます。場合によっては、分割しなきゃいけない時もある!じゃあブロードキャストドメイン内で、グループ分けをしてグループ以外にはブロードキャスト通信するのやめよう!という考え方らしいですね!それをしたほうがセキュリティやコストでメリットがあるようです!同じグループであればユニキャストももちろん可能です!ではどんな感じなのか・・・
VLANの種類
1台のスイッチ内でグループ分けを行う事をポートVLANという。番号分けをする感じです。
ポートが4つあり、1と2はVLAN1、3と4はVLAN2と分けることで、同じ番号同士でしか通信を行えなくします!管理者がVLANを設定することをスタティックVLAN、サーバーがいろいろ設定してくれることをダイナミックVLANといいます。また、初期設定ではすべてVLAN1になっており、そこから変更していきます。この初期のVLAN1をデフォルトVLANといいます。
下図のようにスイッチ間でVLANをタギングという。
ホストA→スイッチ1→スイッチ2→ホストC (その逆も可)
ホストB→スイッチ1→スイッチ2→ホストD (逆も可)
基本的には機器の1ポート1VLANだが、これをアクセスポート(標準のポート)といい、1ポートで複数のVLANの役割を持っているポートをトランクポートという。スイッチ1,2間のトランクポートはVLAN1,2ともに通信できることが許可されている状態となっている。(緑部分のポート)これをすることで、VLANの種類が増えてもケーブルを増やす必要がなくなる。
ホストA→ホストCに通信する場合、スイッチ1からフレームを送信するのは問題ないが、受信するスイッチ2でどちらのVLANかわからない状態になってしまいます。そうならないように、スイッチ1からスイッチ2へフレームを送信するときに、フレームにタグというのを付けて送信元のVLAN番号を確認し、同じVLANへ送信できるようになります。
※タグをつけて送受信するからタギング なのかも。。。
タグについて
先ほどのタグですが、送信元MACアドレスと後につきます。4バイトのデータが付くので、全体的に4バイト増えます。タグの中身には、
TPID
IEEE802.1Qのフレームであることを示す内容
PCP
フレームの優先度を示す内容
CFI
アドレス形式であると示す内容
VID
VLAN番号の事。これがあるから受信側でどのVLANが判断できる。12ビットで、1~4094が設定できるVLAN番号となる。
が含まれています。
またこのように、タグ付けをする為のプロトコルをトランキングプロトコルといい、IEEE802.1Qで標準化されています!
タグはあくまでスイッチ間しか付与されません。受信側のスイッチからホストに送信するときはタグはついていません。基本的にタグはつきますが、1つだけタグをつけないフレームもあります。それを、ネイティブVLANというらしいです。トランクポートで唯一タグをつけないVLANの事!
まとめ
ユニキャスト通信(1対1)、マルチキャスト通信(1対多)、ブロードキャスト通信(1対全)の通信方法があり、ブロードキャストは宛先MACアドレスがFFFF.FFFF.FFFFになる。
物理層で機能する機器はリピータやリピータハブがあり、信号を増幅するための中継器である。これらは半二重通信なので同時に送受信できない上に、宛先も不明なので一斉送信してしまう。その結果通信の衝突などが起こりやすい。現在はほとんど使われていない。
データリンク層では、ブリッジ、L2スイッチの機器が機能する。MACアドレスを覚えて適切なポートへフレームを流してくれるため、無駄になる通信が少ない。また全二重なので送受信同時に行えるため衝突はしない。今ではL2スイッチの需要が高い。
スイッチなどが、MACアドレスをまだ学習していない場合、フラッディングという機能を使い全送信となる。宛先MACがFFFF.FFFF.FFFFだと学習できないため、結局これが、ブロードキャスト通信となる。
そのブロードキャスト通信が届く範囲がブロードキャストドメインとなる。 コリジョンドメインとは機器間の通信が衝突する範囲の事をいう。
L2スイッチはコリジョンドメインを分割できる役割があるが、ブロードキャストドメインは分割できない。ブロードキャストドメインを分割したい場合は、VLANという技術を使って実現する。スイッチ内でのVLANはポートVLAN、スイッチ間のVLANはタギングという。タギングする場合、スイッチ間でフレームにタグと付与する。そのタグ付けプロトコルはトランキングプロトコルと呼ばれ、IEEE802.1Qで標準となっている!!
いや~今回も長かった!これでもまだ前半。。。次はなんだろう?2進数とか?IPの詳細とか?う~ん、とりあえず頑張ってみます。間違ってところあったら教えてください!! ではお疲れさまでした!!
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