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「ウマイヤ家のものにしの制裁を!」 だまし討ちからなった大虐殺。

「我は神の始祖である、アッラーは絶対なり」

最初はムハンマドと言われるたった一人の信者からあれよあれよという間にアラビア半島を統一し、そのままペルシア帝国を滅亡、ビザンツ帝国を追い詰めたほどの繁栄を誇りました。

しかし、彼らも一枚岩をは言えず同じムスリム同士で殺しあった歴史があります。                                       政権を我が物にするために家同士で争ったりして弱体化していってしまいました。                                        

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しかし、その歴史は見つめてみると、たくさん人が殺しあったとはいえ、その1つ1つにエピソードがあり血沸き肉躍ります。

今回はそのエピソードの中でもアッバース家とウマイヤ家の対立を話します。                                    それではどうぞ。


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8世紀ごろアラビア半島とその周辺はイスラムの領土となっていましたが、外から見たら安泰でも内から見たら崩壊が始まっていました。                第7代、第8代、第9台と10年のもの間にころころと政権が変わりまくっていました。 

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こうした不安定な状況の中で先帝イブラーヒーム1世をマルワーン2世が武力で政権を奪取しました。

しかし、とる側から取られる側へと変わっていったマルワーン2世は何とかこの政権を守るべくハッラーンへ遷都します。                      ※その前はダマスクスに首都がおかれていましたが、当時そこは腐敗の都市。彼は遷都することで新しく自分の勢力となる都市を作ろうとしていました。

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しかし、ダマスクスにいたウマイヤ家のものは怒り心頭。                    なぜなら、そのダマスクスにより私腹を肥やしていたのですが、首都が変わるとそれが出来なくなるからです。

ダマスクスにいる人「なんだと、そんなこと絶対に許せん!必要ならば武力も惜しまない」

となり、ダマスクスを中心に反乱軍が出ます。                      大きかったときは7万と強大な反乱があり、マルーワン2世は手を焼いていました。

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しかし、何とか反乱をことごどく鎮圧し、反乱軍を追い詰めていきました。        この行為にほくそ笑む者がいるとも知らずに・・・・    

場面変わって、パレスチナ地方。                       ここはアッバース家がいました。                            ウマイヤ家の世襲に反対したため、遠くの地方に左遷され冷飯を食べさせられていました。

アッバース家次男「お兄ちゃん!もう、こんな寒い所に住みたくない。都会に行って温かいご飯を食べたいよ」

長男「けど、無理なんだ・・・・、ウマイヤ家がいる限り俺たちが表舞台に返り咲くことは出来ないさ・・・・」

三男「くそ、ウマイヤ家め!いつか仕返しをしてやる・・・・」

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そう、何年にもわたって復讐を誓っていました。                      それが今やウマイヤ家同士で殺しあっている。                    この千載一遇のチャンスを逃してなるものか!                   彼らは各地のシーア派を取り込み放棄します。

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アッバース家「ウマイヤ家の統治には目を見張るものがある。彼らに不満があるものよ立ち上がれ。今こそ死の鉄槌を」

シーア派「アッバース家に従えば、シーア派国教にしてくれるらしい。スンニ派のウマイヤ家を倒せ!」

アッバース家(もちろん、政権に着いたら今まで通りスンニ派だけど、シーア派に支持してもらうため黙っとくか)

と、各地でシーア派の反乱がおこり、ついにクーファが落ちました。              シーアの者たちはアッバース家についてもらうため、クーファに呼びました。

その途中で兄が捕まってしまったため、その弟のアブ=アル=アッバースがクーファに黒旗を立て、カリフを宣言。

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世界にカリフが二人もいるのはおかしいので、クーファにいたアッバース家とハッラーンにいたウマイヤ家が大ザーブ川で決戦をします。                  結果は、ウマイヤ家の惨敗。                                政権はアッバース家に移りました。

政権を安泰にするべく、ウマイヤ家を探し回りますが見つかるわけがなく、ウマイヤ家はダマスクスの地下でくすぶり続けていました。

アッバース家「少し、小計をしてみるか・・・・」

ウマイヤ家を外に出させるべく、アッバース家はウマイヤ家に      仲直りパーティを持ち掛けます。                            ウマイヤ家は新しい政権にウマイヤ家の人間がつけるかもしれないという、誤算を持ちながらパーティに出席しました。

アッバース「いやー、これからはウマイヤと我が家、両家ともに仲良くしこのイスラム国家を引っ張っていこうではありませんか」

ウマイヤ「その通りですな、協力的で感謝感激雨あられですよ」

そして、パーティーの音楽がサビに入り、気分が最高潮に達したところで事件は起こりました。

サビに入ると、出席していた詩人がこう言いました。

詩人「ウマイヤ家全てのものに死の制裁を!!!!!!!!」

ウマイヤ「え、、、、、今なんと・・・・・・?」

ウマイヤ家のものが困惑を隠しきれず、その答えを聞かれないまま、なんとアッバース家の者がウマイヤ家を虐殺し始めました。                    全員を半殺し状態にした後、彼らはこう言いました。

アッバース「彼らのうめき声をミュージックにパーティーを続けるぞ」

なんと、ウマイヤ家の死体にじゅうたんをかけ、その上でパーティーの続きを始めてしまいました。                              なんという、狂気さ。                                それにしても、そこまで怒りを持っていたとは・・・・

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ところで、このパーティーに出席していないウマイヤ家の人間が一人だけいました。                                   ウマイヤ朝の孫、ラフマーンでした。                        彼はたった一人で後ウマイヤ朝を立てていくんですが、それは後程に。

ちなみに、アッバース家はシーアの者を政権に着けず、逆に冷遇していました。                                     シーアの者達は騙されたことに気付きました。                      

シーア「ふざけんじゃねええええ、我々を新政権につかせてくれるから革命に協力したのに。もう、我慢ならねええええ」

と、シーア派の反乱がおこりましたが、もはや後の祭り。                  あっけなく、鎮圧されてしまいます。                        彼らの死体は人目のつかないところで保管されました。                   それは首都のきゅでんの一番奥に「開かずの部屋」に入れられていましたが、それがひょんなことから発見される形となります。             

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アッバース家、第三代マフディーが即位早々その開かずの部屋に鍵を入れてみると、なんとシーア派の有力者たちが死体のまま塩漬けで耳にタブをつけられていました。

人間とは恐ろしい。                                  昨日まで共に戦ってきた仲間を今日殺すのですから情を重んずる日本人には理解に苦しむ。

とまあ、こうしてアッバース家の政権は安泰して、ほどなく絶頂期に入り、1500年にわたって君臨し続けるんですがそれは後程・・・・

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こんな感じに、嘘と見抜けない人は時には死をも待ち受けるのですから、正しい情報を見分けられたいです。                            まさに「嘘を嘘と見抜けない人は主役になるのは難しい」ですね。

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