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地面師たち風桃太郎
鬼ヶ島収容所 ~地上権の魔術師たち~
1. 桃の偽装(令和元年・東京)
闇金融「桃商事」の女社長・桃井(58)は、認知症の老人宅で「桃の木が生えた古地図」を発見。
「ここに戦前の軍用地がある…でも現地は海だわ」
土地登記簿を改竄し、埋め立て予定地「鬼ヶ島」の地上権を架空設定。権利書を中国資本に転売開始。
2. 仲間の暗躍
桃井が雇った詐欺師集団:
犬神(いぬがみ):元検事の書類偽造職人
「登記簿は法務局の印鑑3種そろえます」
猿田(さるた):建設業許可証コピーの達人
「重機の写真?過去のオリンピック工事流用で」
雉川(きじかわ):自治体幹部への接待プロ
「市長の愛人にマンション契約させました」
桃井の名言:「きびだんご?ああ、賄賂の隠語ね。1億円玉5個で鬼を踊らせるわ」
3. 鬼の正体
「鬼ヶ島」とされる海域に現れたのは、地上権を巡る競合詐欺師集団「鬼組」。
代表・黒塚(くろつか):「俺たちが先にこの土地を『文化的景観地区』に指定済みだ」
根拠:明治時代の浮世絵を偽造し「歴史上の鬼ヶ島」と文化庁に申請
武器:土地登記簿原本(これも偽造)
桃井の焦り:「2重3重の権利設定…こいつらプロね」
4. 地上権の多重転がし
桃井組の逆襲:
架空自治体創設:離島の廃村を「鬼ヶ島市」として復活登記
国際法悪用:UNESCOの無形文化財に「鬼の伝説」を急遽登録申請
メディア工作:テレビで「鬼ヶ島ロストテクノロジー」特集を放映
猿田の笑い:「ウキキ!地上権の上に空中権、地下権まで売却済みです」
5. 崩壊の連鎖
事件が露見するきっかけは、認知症老人のひ孫・太郎(大学生)の「祖父の日記発見」。
日記には「海の底の軍用地」の真実:
「1945年、軍が偽装沈没艦で土地台帳を水没させた」真の地上権者は旧日本軍→現在は防衛省管理
桃井と黒塚は防衛省から告訴され、逃亡。しかし…
6. 地上の魔術
最終局面、犬神が全てを暴露:
「実は防衛省の土地登記も偽物です。真の権利書は…」
桃井の桃の木地図→戦時中の軍用地偽装工作の一部
黒塚の浮世絵→GHQが作らせた財閥資産隠匿資料
地上権の連鎖は1945年から続く国家ぐるみの詐欺
エピローグで太郎が海辺で見つける真の権利書:
「この海域の所有者:米軍(極東司令部)」