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コロナ後、大学は完全に対面に戻るのか
東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
複数の大学で、日本語教育、キャリア支援、日本人のアカデミックライティングなども担当しています。
この春から、大学もようやく(?)「コロナ後」が始まりました。
政府の指針に合わせて、マスクも任意。
で、対面授業。いいものです、学生と会えるのは。
が、大学によっては、オンラインやオンデマンドのクラスを残しているところもあります。
コロナ下、悪評紛々だったオンライン授業ですが、あの時、大学にはオンラインで授業を続けることができる「資源」があったのです。
もちろん、対面のコミュニケーションは大切です。
が、教育がストップするよりは、はるかにましでした。
で、対面授業ができるようになった今、対面の方がいいからコロナ以前に戻るのか?
いや、それはないだろう、と思います。
ウイルスに対して、誰も何もできなかったあの時期、みんな苦労し、耐え忍んだわけです。
その中で、オンラインという形で教育を継続する得難い経験もしました。オンライン授業のメリットもまた大いに体験したわけです。
それをなかったことにするというのか。
つまり、すっかり旧態に戻るのはおかしいでしょう、あの経験は今後に生かされるべきでしょう、と言いたいわけです。
ジャレド・ダイアモンドも『銃・病原菌・鉄』の中で、疫病が社会的な変容をもたらす、というようなことを言っていますが、現代のコロナウイルスこそがそれだと感じます。
完全にコロナ以前の対面授業に戻したのか、あるいは別の形態を残しているのか。
大学の質を見る思いがします。