海外在住日本語教師が放送大学大学院の院試に合格した話
私は現在中国の大学で日本語教師をしております。
以前も通信制大学院についての記事を書きましたが、
(海外在住日本語教師が日本語教育の修士号を取る方法を考える)
今回無事に放送大学大学院人文学プログラムに合格することができたので、
その情報をいくつか問答形式で共有させていただければと思います。
海外在住でも入学していいのか
これに関しては正直に言うとグレーだと思います。
以前メールで「書類は家族に転送してもらうし必要な時は帰国するから出願できませんか」と問い合わせたところ、
明確に「海外在住者は出願できません」とは言われませんでしたが、
「現実的にはいろいろな問題があり難しいと思いますよ」といったニュアンスのことは伝えられました。
海外に住んでいても単位取得できるのか
結論から言うとできます。
放送大学大学院には「修士選科生」や「修士科目生」といった「科目履修生」のような制度があり、私もいくつか単位を取得しています。
講義はインターネット上の配信を視聴するという形式で、
単位取得のためには中間レポートを出し期末試験を受ける必要があります。
私が受けた科目については、期末試験はオンラインで行うことができたのですが、中間レポートはオンライ上で提出できるものと郵送のみ対応のものがありました。しかし、郵送のみ対応のものであっても日本から書類を郵送してくれる人がいれば帰国せずに単位取得は可能です。
海外からでも大学院入試を受けられるのか
これについては一時帰国の必要があります。
2023年現在二次試験の面接はオンラインですが、一次試験の筆記は試験会場で受ける必要があり、例年9月末〜10月初めごろに実施されています。
私は中国在住なので丁度連休の時期と重なっており帰国して受験しました。
院試はどのようなものだったか
放送大学ホームページで基本的な情報や過去問が紹介されているため基本的にはそちらを参照してもらえると良いと思いますが、簡単に感想を書くと、
一次試験は英語と専門科目で、英語は要約と和訳ですが辞書持ち込み可のため英検2級〜準1級レベルの方であれば十分対応できると思います。
専門科目については私が受験した人文学プログラムのうち文学・言語分野ではここ数年同じ問題のようで、自分が研究したいテーマについて記述するというものでした。面接はオンライン(Zoom)で実施され、私の場合は研究計画に基づいた質問が行われました。
筆記でも面接でも点数に差が付きにくいのではと感じる内容でしたが、人文学プログラムの2023年入学生の倍率は2.63倍あるので、研究計画書などを見て2年間で修士論文を完成させられる人間かどうかということが重視されているのかなと思いました。
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