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TIME誌の名誉(?)トランプと過去の注目選出者

早くも12月後半になりました。

新年はゆっくり過ごしたいんだが、1月20日の大統領就任式が迫ってきてる中で嫌なニュースからなかなか逃げられなくて2025年はストレスフルな一年になりそうな予感がします。

まもなく就任されるトランプの話題はいつも以上に尽きません。「トランプ」という5文字を見ない日がない。むしろ一日見る回数が日に日に増えてます。

アメリカの大統領だし、それはそうだろうけど、トランプだもんな・・・

そして最新の話題といえば、アメリカの名ニュース雑誌TIMEがトランプをパーソン・オブ・ザ・イヤーに選出しました。

いい写真ですね。

TIME誌の編集長であるサム・ジェイコブズは、トランプの「歴史的なカムバック」に注目し、「彼はアメリカ大統領職を再定義し、アメリカの政治を再編成している」と解説してます。2016年にも選出されて、トランプにとってこれが二回目の「今年の人」です。

トランプは早速これを名誉と語ってますが、果たしてどうでしょう?

「パーソン・オブ・ザ・イヤー」は1927年から始まって、その年に最も影響力を持った個人、グループ、アイデア、または物に贈られる称号であり、必ずしも称賛を意味するものではありません。

ちなみにTIME誌は1923年にブリトン・ハッデン氏とヘンリー・ルース氏によって創刊され、アメリカ初の週刊ニュース雑誌としての地位を築きました。当初からの目的は、多忙な読者に簡潔で体系的なニュースを提供し、現代の出来事を総合的に理解できるようにすることでした。

ということで、必ず名誉とは限りません。

過去の注目選出者を何人か見てみましょう。

1938年:アドルフ・ヒトラー

ヒトラーはヨーロッパでの影響力により選ばれたが、TIME誌は激しい非難を展開。その号の表紙には、死体をまとったゴシックオルガンを演奏する独裁者の姿が描かれていて、称賛と全く違う理由での選出。

1939年と1942年:ヨシフ・スターリン

スターリンは、社会主義の理想に共感する世界中の何千もの人々の善意を犠牲にしただけでなく、アドルフ・ヒトラーと並び、世界で最も嫌われている人物となった、という理由で選出。

2006年:「あなた」

その理由:「世界のメディアを掌握し、新しいデジタル民主主義を創設し、その枠組みを作り、無報酬で働き、プロのプロたる彼らを彼らのゲームで打ち負かした。2006年のタイム誌『パーソン・オブ・ザ・イヤー』はあなた」

2011年:「ザ・プロテスター(抗議者)」

アラブの春や世界各地の抗議運動の象徴として、個人ではなく概念が選ばれました。

2017年:「ザ・サイレンス・ブレイカーズ(沈黙を破る人々)」

MeToo運動を通じてセクハラや性的暴行を告発した人々が選ばれました。

歴史が長い媒体だけに、振り返ると面白いですね。やっぱりヒトラーは目立ちますが、2006年の「あなた」は特に印象に残ってます。YouTubeも流行り出した頃で、鏡のように自分の顔を写す表紙はなかなかよくできてました。

さて。将来振り返るとき、今回のトランプ選出は歴史的にどう見られてるんだろうか。ヒトラーまでに行かなくても、トランプはスタリンのような存在になる可能性、十分あると思います。移民を強制送還したり、アメリカの分断をさらに煽り出したりしたら・・・と想像したくないので今日はこの辺にしましょう。



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