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"Octo"なのに10月!?英語の月と数字について

語学を勉強するときに苦労するのが「数字」です。使っている数字の語源や文法によって細かいところに違いが生じ、それによって下手したら大失敗してしまうからです。

例えば日本と英語の大きな違いである「万単位・千単位」。日本は漢数字を取り入れているため「千」の上に「万」という位があります。英語はローマから(ギリシャからも)数字を取り入れているため「万」という単位がありません、なので「Thousand(千)」の後は「Ten Thousand(十千=1万)」「One Hundred Thousand(百千=10万)」と続きます。日本は昔、アラビア数字(1, 2, 3など)につけるカンマも万単位(例:1,0000)だったそうですね。ゼロ1個分でこんなにも変わって大変です。

分数も大変です。英語と日本語の文法の違いのせいで読み方が逆なのです。例えばりんごが5個ありまして、太郎が3個食べました。日本では太郎くんは「5個中3個、5分の3個」を食べます。分母をまず言って、その後に分子を言うのが日本語ですね。

ところが英語では真逆です。「Taro ate 3 out of 5 apples.」と言います。動詞の直後に目的語を入れなければいけないので、太郎が食べた3つのりんご、すなわち分子をまず言わなければなりません。

日本語では通常のアラビア数字の他に漢数字の一、二、三、そして落語を紹介した記事でも少しお話ししましたが、大字という数字を表す漢字が存在します。1から10を壱・弐・参・肆・伍・陸・漆・捌・玖・拾と表します。なぜ難しい字で数を表すのか?これは金銭のやりとりをする際に請求書の「一」の字に縦棒を入れて「十」にするなど、値段を誤魔化せなくするためだったそうです。古来中国から使われていたと言われています。先人の知恵とは素晴らしいですね。

英語でもギリシャ、ローマ時代から伝わる数字を表す接頭辞(単語の頭につける言葉)があります。それの1から10がこちらです:

uni・bi・tri・quad・penta・hexa・hept・ octo・ennea(又はnovem)・deca

タコは8本足だからOctopus、10年単位はDecadeなど、言葉を見るだけでどんな数字が入っているのかが一目でわかるように…本来はなっています。勘が鋭い方はお気付きかもしれませんが、Octoが入っているOctoberが10月で、Decaが入っているDecemberが12月なのです。これはもともと10ヶ月しかなかったカレンダーに、古代ローマの初代皇帝アウグストス・カエサル(Augustus Caesar)が自らを8月(August)に、そして共和政ローマ末期の政務官ユリウス・カエサル(Julius Caesar)が自らを7月(July)にし、もともと10ヶ月しかなかったカレンダーに2ヶ月加えたためなんです。The more you know!

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