Education is not tourism. 今、入国できない留学生たちと私たち。
こんにちは。 MIKI(@okmymiki)です。
毎朝の配信「☕️コーヒー片手に日本語教育ニュース💬」のネタ探しの際、こちらの記事がニュースフィードで上がってきました。
世界中でのCOVID19の感染拡大により、留学生の日本への入国が制限されています。日本留学を目指しながらも入国ができない留学生について知り、1日も早く入国できるよう冷静な議論を求めるための活動が展開されています。
今日はこの記事のご紹介とともに、私がハイブリット型で授業を行っている学生たちにシェアをした時の様子をご紹介したいと思います。
「オリンピックが終わるまで、待つしかないのかも」
この言葉は、ハイブリッド授業でオンライン参加している留学生の言葉です。
笑顔とともにこんな言葉を発していました。
「COVID19だからしょうがないかな」と思っていました。
一方で、2020年から続いているオンライン授業とそれに対する不満や苛立ち、失望の数々を耳にしていたこともあり、引っかかるものを感じていたことも確かです。
そんな日々を過ごしている中で出会ったのが、冒頭の活動のサイトでした。
学生のインタビューや投稿をぜひ読んでほしい。
リンクを開くと、日本への留学を待っている学生たちの声が多く掲載されています。
私は奨学金を1つ失い、さらに6ヶ月待たなければなりません。私はすでに人生の6ヶ月間、いくつかの仕事や教育の機会を失っています。最悪のシナリオで、2つ目の奨学金も失い、人生の1年を失うことです。
日本で日本語を学ぶことは、ネイティブな環境で日本語を練習することができるので、私にとって非常に重要なことです。今のところ、現地の日本人との会話に近い形で日本語を練習するのは難しいです。日本で日本語を学べば、日本以外の国では決してできないようなユニークな文脈で日本語を練習することができます。
私もそうでしたが、「COVID19だからしょうがない」という思いを抱いている留学生や留学ビジネス関係者もいるでしょう。しかし、彼らの声を聞いて、そう思えるでしょうか。
オリンピック開催が確定的である現在(2021年7月12日)、やはり悔しさが大きいです。オリンピック選手は入国ができているのに、留学生は入国の目処が立っていない。
サイト内の「オリンピック選手と留学生の扱いの違いは?」で次のように示しています。
学生に関しては
1 入国が許可されておらず、いつ入国できるかもわからない。
2 PCR検査は到着の72時間前には陰性であり、14日間の隔離が必要。また一部のハイリスクの学生には政府の施設で3日間過ごし、さらにCOVID19の検査を受けなければならない。
3 学校は受け入れ機関としてその学生に責任を持つという旨の誓約書にサインをしなければならない。
これほどまでに違いがあるとは、閉口してしまいます。
Education is not tourism.
このサイトを授業で紹介しました。
オンライン参加の学生はもちろん、教室内の学生たちも食い入るように見つめていました。
特に、留学生の声を集めた「学生の話」には反応が大きかったです。まず、寄せられている学生の声の多さ。
これにはオンライン参加の学生の大きな励みになったようです。
私たちだけじゃないのが、わかりました。みなさん、いろいろな立場で留学を待っているんですね。
この言葉が響いたようです。↓
(「日本で学ぶことはあなたにとってなぜ重要なのでしょうか」の問いに対して)これは日本で新しい人生を構築し、日本の社会にうまく溶け込み、また恋人と再開するための第一歩です。
等身大の留学生たちの言葉はとても重く、切実です。議論が早急に始められることを望むばかりです。
そして、教室内の学生からもこんな声が。
コロナの前に入国していたけれど、今度は自国へ帰れない。(帰れるけれど)再入国の際にはまた2週間の隔離があるから、帰ってしまったら、自国での滞在期間が短くなってしまう。
これはやっとの思いで2020年に来日した留学生も大きく頷いていました。結局、来日できていても、一時帰国ができていないのです。長期休みに帰国できないことは、まだ若い留学生にとっては厳しい環境と言えるでしょう。
私の勤務校でも職域接種が始まりました。優先的に接種できる学生の条件として「留学」も条件になっています。
日本への留学生ばかりでなく、日本からの留学生も苦しい時期です。サイトの最後にあった言葉、
Education is not tourism.
この言葉とともに「留学」について、冷静に議論を進めていってほしいものです。
今後の動き
2021年7月19日(月)17:00にYoutubeライブイベントがあるそうです。
多くの方がこの活動について言及されています
日本語教師
日本入国を待っている留学生
その他