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四季を楽しめる庭をつくる理由

15年以上前のことです。仕事に行く途中の道で、毎年綺麗に紅葉するトウカエデの木がありました。個人のお家の玄関先に植っていたのですが、その時期になると「あ、今年もこんな季節になったのか」と、楽しませてもらっていました。

ところがある年、紅葉の季節になって気づきました。その木がなくなっていたのです。その季節になるまで気付かなかったので、いつ切られたのかわかりません。何か事情があったのだろうと思いますが、すごく残念に思ったことを覚えています。

それ以来、やっぱり季節を感じる樹木がある家はいいな。そして、それを楽しみにしているのは、住んでいる人だけではないんだな、と思うようになりました。

そして時が経ち、子どもが生まれるタイミングで、中古のお家を買いました。そのお家の広くない庭には、たくさんの樹木が植っていました。

冬にはサザンカ
春にはコブシ
梅雨には紫陽花
秋には南天

花や実がなると、少し切って保育園に持って行きました。先生がすごく喜んでくださって、クラスのお友達に見せてくれるので、子どもたちが嬉しそうにしていたのもよい思い出です。

古い家が新しい家に建て替わるたびに、庭から樹木が減り、町から緑が減ってきています。手入れが大変だから、お隣に迷惑をかけるから、植えない理由も納得なので、仕方ありません。

ただ、私は一本でもいいから、敷地内に樹木を植えてくれるといいな、と思っています。


3年前に建て替えたわが家の、相変わらず小さな庭には、たくさん木を植えてもらいました。造園屋さんに相談して、四季ごとに花が咲いて欲しい。常緑樹と落葉樹を織り交ぜて欲しいとお願いしました。

サンシュウ
サツキ
コブシ
紫陽花
ムラサキシキブ
キンモクセイ
南天
十月桜

書き忘れているのもあるかも?とにかく、どんな季節も何かしら咲いたり実がなっているようにしてくれました。

今はいろはもみじが綺麗に紅葉してます。家の正面からも、リビングダイニングからも楽しめる特等席!

今朝、登校班を見送るときに、もみじの葉っぱを2つとり「学校に持っていく?」と子どもに差し出してみましたが、そっけなく断られてしまいました。

(紅葉は喜んでたのに、男子の成長切ない…)

そのまま手に持っていたら、同じ班の女の子が私の手元に気づきました。

「すごい!キレイ!」

「いる?」

「いる!ありがとう!」

無事に貰ってもらえて、朝からほっこり🍁

落ち葉掃除、面倒でないと言ったら嘘になりますが、喜んでくれる人がいると、やっぱりこの庭にしてよかったなーと思います。

玄関先に、リビングの窓の目隠しに。地植えが難しければプランターでも。一本だけでも。

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