鈴の音と御倉板挙之神
天照大御神(アマテラスオオミカミ)は伊耶那岐神(イザナギ)の禊の時に生まれた神様です。生まれたときに伊耶那岐神は自らがつけていらっしゃた首飾りを天照大御神に賜い「高天原を知らせ」と命ぜられました。
この首飾りをゆらゆらと揺らすと美しい音が鳴るそうです。またの名を御倉板挙之神(みくらたなのかみ)といい、御倉の棚の上に安置する神という意味だそうです。
この「みくらたな」は石上神宮の十種祓詞にも登場します。
「瑞宝をもちて 豊葦原の中つ国に天降り坐して『御倉棚』に鎮め置きて 青人草の病のことあらばこの十種瑞宝をもちて ひとふたみよいつむゆななやここのたりや と唱えつつ 『ふるべ ゆらゆらと ふるべ』 かくなしては罷りし人も生き返らむと こと教えまにまに」
ここで『御倉棚』と『ふるべ ゆらゆらと ふるべ』から御倉板挙之神を思い浮かべました。
石上神宮では祭事の際に宮司様が鈴をゆらゆらと揺らして鈴の音を鳴らしながらお祓いします。
御倉板挙之神である首飾りがゆらゆらと揺れて鈴のような美しい音色を立てることも想像します。
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