私はずっと夢見ていた。


こんな言い方したくないんだけど、私はずっとあの日から夢を見ていて、あの人に出会った事によって、人生で一番辛いあの日の記憶をずっと忘れさせられていた。

あの人に出会う前の私の生活は本当に酷いもので、
無気力であり、動く気がなく、余りある命を誰かに貰っていただきたいくらいの物だった。
私の人生で一番のドン底。

人生で一番ストレスレベルの高い出来事って、身近な人間の『死』らしい。

私はそれくらいのストレスレベルに精神力がボロボロだった。

働かなければいけない年齢なのに働けない。
生きるには金が必要なのに金もない。

そんなときに私が夢中で働ける人間に出会った。
それがあの人。

悲しみを何処かに放って置けるくらい。
体調が優れないのを忘れるくらい。
精神が安定できて、もう一度社会に、外に歩みだしたいと思えるくらいの人物との出会い。


今までずっと消化しなきゃ行けなかった悲しみや憎しみ、自分の判断ミスによる人間不振に引きこもり。
あの人に出会ってから
それらを放って置いた私は
全て忘れて前に歩みだした。
前に進み出してからの毎日は物凄く楽しく、素晴らしい物だった。

自分の足で未来を切り開く素晴らしさ、
自分で歩く素晴らしさ
自分で生きていく素晴らしさを
凄く感じるようになった。

ドン底を感じて、動けなかった私は
あの人に出会ったことによって、全てが変わった。

あの人が自分の中心にいて、毎日ワクワクで。

あの人が居るだけで世界は凄く新鮮でキラキラで。

凄く感謝していた。

でも、もういない。
夜の世界にあの人はいないの。
ホスト上がったから。
もういないんだ。

夢から覚めかかってる私。
夢から覚めたら私
忘れていた悲しみと向き合わなきゃ。

向き合えずにいた私に希望を与えてくれて、ありがとう。

一生ありがとう。本当にありがとう。ありがとう。

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