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【呪怨】佐伯伽椰子への想い/感想


相互さんが映画についてのnoteを書いていたので、そういう使い方もあるじゃん!と思い書いてみます!


呪怨を観てない方、ネタバレが苦手な方はかなり注意してくださいネタバレの中のネタバレです。




呪怨と言えば皆さんのトラウマ、観たら夜眠れない、と言うイメージが強いと思いますが彼女に対して(ただの恐ろしい怨霊)と言うイメージをどうしてもできず、

呪怨を視聴して感情がぐちゃぐちゃになって泣いた私がいます。(側から見たらホラー映画で怖がらず感動泣きする変な人ですが)

まず佐伯伽椰子について軽く説明すると、彼女は大学の同級生:小林俊介に片想いしており、後年になって息子佐伯俊雄の通う小学校の教師に小林俊介がなっていた事を知ります。本来思い込みの激しめなストーカー気質なのもあり、大学生時代からノートに小林俊介への思いを綴り続けていたのが再開したことによって悪化してしまい、半ば狂った様にノートへ想いを綴り続けます。

二人目の子を望んでいた伽椰子の夫:佐伯剛雄は、伽椰子がなかなか妊娠しないことを不審に思って産婦人科を訪れ自らが【乏精子症】である事を知り、医者の「妊娠する確率は数%です」と言う発言に、【俊雄の父親が自分ではないという妄想に気持ちを掻き乱される】(俊雄の父親は紛れもなく剛雄、浮気などの事実はなく男性経験も剛雄のみであったのに)

剛雄は伽椰子の【小林俊介への想いを綴ったノート】を偶然見つけてしまい、嫉妬に狂って暴力を振るうようになっていく。息子の俊雄という名前が小林俊介の「俊」と自分の「雄」を組み合わせられたものであると判断し気持ちが暴走した剛雄は、俊雄の父親が小林俊介という結論に達し、これまで可愛がっていた息子、俊雄にも憎悪を剥き出し暴力を振るう様になります。

そしてある日、虐待がエスカレートした剛雄は、刃物で伽椰子の喉や全身を切り裂き二階の部屋に放置、しかし伽椰子はまだ生きており、階段を這いずり逃げてきたところを剛雄がトドメを刺し殺してしまいます。


この現場を息子の俊雄は二階の手摺りの間から見ており、押入れの中に隠れる。

そしてここからが私が伽椰子さんを好きな理由の一つでもあるのですが、押入れに隠れた俊雄が惨殺される前に、伽椰子は俊雄をあの世(向こう側の世界)に連れていく。(なので作中で佐伯俊雄は行方不明と言う扱いになっています。)


その後夫の剛雄は伽椰子によって呪い殺され、変死体として見つかります。


【ここから私の思い込みの激しい感想です】

上記が一連の呪いの始まりなのですが、私的に伽椰子さんは息子俊雄をとても愛していたと思うのできっとちゃんと夫も愛していたと思うのです。

小林俊介への想いは消えずとも、結婚して子供を作るレベルなのですから、ちゃんと夫を愛していたはずです。

好きな人のことが忘れられないのも事実で、人間の心というのは複雑に絡み合う網の様に様々な感情が入り乱れ、自己の中で矛盾してしまうのが常です。

その入り乱れる感情をどう整理するかが人間の生き方の上手い下手だと思うのですが伽椰子さんはそれが苦手だったんだと思います。

だから家族を愛している気持ちもあるのに昔好きだった人への想いの暴走も止められなかった。そして運命が残酷に傾き、思い込みの激しい夫の妄想に火をつけてしまった。

悲しいですが全ては運命だった、その中で、伽椰子は息子の俊雄を惨殺される運命に逆らい自らあの世へ連れて行った、

そこに親としての強い愛を感じ本当の母親像が見えました。

呪怨映画版のラストを観た人なら伝わるかもしれない(まあ伝わらない)ですが伽椰子さんが階段から降りてきて主人公に手を伸ばす時、涙目なんですよ。

見た目は血塗れで恐ろしいですが涙目でどこか「此処から連れ出して」という様な懇願の表情に見えるわけですよ、そしてその後に夫の剛雄の霊が出て来て伽椰子は消える。死んで尚許されないんです。ホラーを観てるはずなのに初見でそれが伝わってきて泣いてしまいました。

きっと永遠にあの家に、土地に縛られ続け、好きな人へ想いも伝えられないまま一生階段から這いずり降りては誰かを殺してしまうんです。

あくまで私の意見ですが伽椰子さんが家に入った者を全て引き摺り込んで殺してしまう理由は、寂しいんじゃないかと思いました。

誰か此処から連れ出して欲しい、それが駄目なら一緒にいて欲しい、一緒にあの世に行って欲しい。だから訪問者を全て引きずり込んでしまう。

勿論大きな怨みの暴走もあると思うし恐ろしい怨霊です。

この世にあんまりない解釈かもしれませんがこれが私の解釈です。

エンディング曲で大号泣です。


【見どころ】

呪怨シリーズ含め、同じところから最近出た映画
「ミンナのウタ」もそうですが、伽椰子が階段から這いずり降りて来るなど死の間際の瞬間が繰り返し連鎖していたり、同じシーンの幻覚に何度も遭遇したり、【思念、幽霊に対する解像度が高い】のが推しポイントです

怖いのが苦手で無ければ是非観て欲しいです。


もう観た人も改めて呪怨を観返してくれたりしたら嬉しいです。

【最後に】

映画版呪怨、呪怨2のエンディング曲、「鍵が開かない」「間違い」(どちらも推定少女さんの曲です。)が私の解釈に一致しており号泣してしまう上普通に良曲なのでぜひ聴いてほしいです。



以上 あまり正気ではない感想でした。長々と書いてしまいましたがありがとうございます!

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