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Notionでタスクを整理しても、人生は整理できない

Notionは素晴らしいツールです。私も毎日使っています。タスクを整理し、進捗を可視化し、計画を立てる。それによって、やるべきことが明確になり、余計なストレスが減ります。

でも、ふと気づくことがあります。Notionでタスクをどれだけ整理しても、それが「人生を整理すること」にはつながらないということです。

タスクは整理できる。でも、人生は?

タスクは明確です。「何をするか」がはっきりしていて、期限や優先順位を決めれば、それを管理することができます。でも、人生は違います。人生はもっと曖昧で、複雑で、混沌としています。

たとえば、Notionのデータベースに「将来の目標」というページを作ったとしても、それで本当に人生が整理されるわけではありません。なぜなら、人生の中で本当に大切なことは、きちんと整理された計画の外側にあることが多いからです。

混沌の中に生まれるもの

人生を振り返ると、一番印象に残っている出来事や、大切な瞬間は、計画通りに進んだものではないことが多いです。思いがけない出会いや、予想外の失敗、偶然のひらめき。そういった「混沌」の中から、大切なものが生まれることがほとんどです。

タスク整理は確かに大事です。でも、それは「ごちゃごちゃしている人生の中で、少しでも整理できる部分を見つける」ための手段にすぎません。人生そのものを整理しようとすることは、むしろその豊かさを奪ってしまう気がします。

整理しきれないものに価値がある

Notionを使い始めたころ、私は「これで人生も整理できる」と思っていました。日々のタスクを記録し、進捗を追い、目標を明確にすれば、もっと自分の人生が「スッキリしたもの」になると思っていたのです。

でも、使い続けるうちに気づきました。整理できるのは、目に見える「タスク」だけ。たとえば「◯◯を買う」とか「レポートを提出する」といった、具体的で完了の定義があるものです。でも、「どんな人生を送りたいか」や「本当にやりたいことは何か」といった問いは、Notionのテンプレートに収めることはできません。

むしろ、そういった問いは、混沌としたままでいいのではないかと思うようになりました。整理しきれない感情や思考があるからこそ、人生には深みが生まれるのだと感じます。

整理のしすぎを手放してみる

Notionを使うことは、私にとって大切な習慣です。でも、それを使うことで「整理できる部分」と「整理しなくていい部分」を分けて考えるようになりました。

たとえば、日々の仕事や学びに関するタスクはしっかり管理します。それによって効率が上がり、余計なストレスが減るからです。でも、自分の価値観や、未来のあり方については、あえてNotionに書き込まないようにしています。それは、「整理されていないまま」考え続けたいことだからです。

人生は混沌と整理の間にある

タスク整理と人生整理の違いを考えるとき、いつも「混沌」という言葉が頭に浮かびます。私たちは日々の生活を整理しながら、同時にその整理しきれない部分から何かを生み出しているのだと思います。

Notionで整理したタスクは、私にとって「安定した土台」のようなもの。でも、そこから生まれるアイデアや感情、思いがけない出来事は、土台の外側にあります。それを受け入れ、楽しむことが、本当の意味で「人生を豊かにする」ことなのかもしれません。

Notionでタスクを整理するのはとても気持ちがいいことです。でも、時々その画面を閉じて、整理しきれない人生の混沌に目を向けるのも、きっと悪くないと思います。

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Risa
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