
オズワルドのネタについて語りたい
2020年のM-1を見て、オズワルドが大好きになったので、面白かった所や胸が熱くなった所を書いていきます。
■NEO東京スタイル
標準語のしゃべくり漫才というスタイルがとにかくかっこいい。
それだけで応援したくなってしまうのは僕だけでしょうか。
おぎやはぎやナイツやオードリーなど、これまでM-1で活躍してきた東の漫才師たちと似た空気感がオズワルドにはある気がしています。
そんなオズワルドにナイツの塙さんが今年の最高点を入れていたのがアツかったです。
塙さんのYouTubeでは「畠中くんもうまくなった」「"話芸"がしっかりしててちゃんと聞くとめちゃくちゃ面白い」というコメントを言っていました。
オズワルドは去年と比べて後半テンポがだんだん上がっていってて、素人目に見ても明らかに戦闘力が上がっていました。
でも本質的にオズワルドの良くなった所は、きっと素人にはわからない絶妙な間の取り方とかなんだろうなと、そこが塙さんには伝わったのではないかなと勝手に思っています。
かつて常連のようにM-1で戦っていた塙さんには、オズワルドの1年がどのくらい鮮明に映っていたのでしょうか。
きっとそれは誰にもわかりません。
なんだかポエムみたいになってしまいました。このくらいでやめておきます。
■絶妙な空気感
「一旦、伊藤だけ覚えて帰ってください」という最初の笑いは、二人の空気感が出ていて好きでした。あの絶妙なゆるい感じ大好きです。
オズワルドは、おいでやすこが→マヂカルラブリーの後で、ひとしきり爆発した後の焼け野原みたいな空気での出番でした。最初の笑いで二人のペースにどれだけ引き込めるかが一つ大事なポイントだったんじゃないかなと勝手に思っています。
「もしかして君も入れる側の人間って、聞こえたぜ?まさかと思うけど。」
「みんなも何か言ってやってよぼーっとしてないでさあ!」
といった一歩引いたツッコミで個性を出していた所もかなり笑わせてもらいました。
個人的にアツいと思ったのが、
漫才全体のテンポを上げた事で、もともとあったゆるい空気感が緩急を生んで、より引き立っている所がアツいんです!
もともと変化球が多彩だったピッチャーが、練習してストレートの球速を上げたら、緩急がついて変化球の強みがさらに増したみたいなことでしょうか。
我ながらいい感じに例えられたので満足です。
■ザコ寿司
今年のオズワルドを語るなら外せないのが“ザコ寿司“
その他にも"ボケ乳首"や"『ま』のセキュリティ"というキラーワードが満載でした。
オズワルドの漫才はキラーワードが出たら必ず
「なんだザコ寿司の話って、聞いてらんねえわ」
「ボケ乳首ってどういう意味?」
という風に丁寧に軌道修正していました。
この軌道修正がなかったら、お客さんはザコ寿司が気になって、その後の下りが入ってこなくなってしまうかもしれません。
何回か漫才を見直して、この繊細な漫才づくりに気づき、
改めてオズワルドのありがたみを感じることができました。
思えば、便利になりすぎた現代社会。
本当なら感謝すべきことも当たり前になってしまい、感謝を忘れてしまうこともしばしば。
こちらが何も言わずとも、さも当たり前のように漫才を軌道修正してくれたオズワルドには感謝をしなければいけないなと思いました。
また、この思いをきっかけに、日常生活においても”当たり前”ではなく”ありがとう”と思うことの大切さを再認識することができました。
"ザコ寿司"にはそんなメッセージが込められているのではないかと思いませんか?僕は思いません。
■最後に
審査員の松本さんからは「静の漫才を期待していた。」
巨人師匠からは「最初から盛り上げていったほうがいい。」
というようなことを言われて、「意見が割れたんですけど!」
というリアクション、めちゃくちゃ面白かったです。
一人のお笑いファンとして、オズワルドの漫才が今後どうなっていくのか、めちゃくちゃ楽しみです。
最後に、誠に勝手ながら僕の主観をたっぷり含ませて語らせて頂きました。
面白い漫才を見させて頂き、ありがとうございました。