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似顔絵の描き方【人物の重なり】

複数の人を描くときのルール

1枚の用紙に複数の人物の似顔絵を描く場合、不自然な絵にならないためのルールがあります。
集合写真をみるとどんなルールがあるかが分かります。

集合写真

たくさんの人を一緒に描こうとすると、人物を前後に重ねないと描けませんよね。
ここにルールがあるんです。
人物を重ねて描くときに守ってほしいルールです。

人物の前後

人物を前後に並べたときの配置は決まっています。
集合写真を思い出すと分かるように、前にいる人が画面上では下部、後ろにいる人が上部になります。
つまり並んだ人を正面から見た場合、下に描いた人は近く、上に描いた人は遠いということになります。

前の人は下に、後ろの人は上に

前後に並んだ人物の大きさ

「近い、遠い」というと、思い出されるのは遠近法ですね。
遠近法では、近いものが大きく遠いものが小さくなります。
前後に並んだ人物を遠近法で考えると、下に描いた人は大きくなり、上に描いた人は小さくなるということになります。

上に描く人は小さくなり下に描く人は大きくなる

とはいえ、密着して並んでいるわけですから、そこまで大きさに変化をつけなくてもいいかもしれません。
やってはいけないのは逆に描かないということです。
近い人を小さく描き、遠い人を大きく描いたのでは、やはり不自然な絵になってしまいます。

複数の人物を上下に並んで描くときは、それぞれの大きさに注意して描いてください。

前後に並んだ人の大きさに注意

前後に並んだ人物の重なり方

密着して並んだ人物を描く場合、それぞれを少し重ねて描かないといけないことがあります。
重ね方にもルールがあります。
前にいる人、すなわち下に描いた人の方を優先して重ねてください。

前にいる人を優先して重ねる

後ろにいる人を目立たせようとして、前の人よりも優先して重ねてしまったとします。
そうすると、後ろの人が前の人を掻き分けて顔だけ突き出したような変な絵になってしまいます。

後ろの人が主役だったとすると目立たせたくなる気持ちは分かりますが、それなら主役を前に描くとか、周りの人と重ねないように描くなどの工夫をした方が良いでしょう。

横並びの人物の重なり方

横並びの人物には前後の差はないので同じ大きさで構いません。
しかし、密着して並ぶと人物が重なります。
そのときは、並んだ人の顔が隠れないように重ねてください。
似顔絵は顔が命。
できるだけ顔が隠れないようにするのがコツです。
隣の人の髪に重ねることで、それぞれの顔が隠れないようにすると良いでしょう。

それぞれの顔が隠れないように重ねる

おかしな絵と面白い絵

基本的に似顔絵は何でもありです。
自由な発想で面白い絵になれば何をやってもOK。
しかし唯一守って欲しいことは、似顔絵を見た人に不自然さを感じさてはいけないということです。
今回の人物の重ね方の話は、不自然な絵にならないための注意事項です。
不自然な絵は技量が低いと思われてしまうので注意してください。

不自然な絵は「何だかおかしな絵」です。
「おかしな絵」と「面白い絵」は違います。
枠にとらわれずに「面白い絵」を描くことは大切なことですが、くれぐれも「おかしな絵」と思われないようにしてくださいね。

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