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似顔絵の描き方【動物の似顔絵】
ペットを描こう
似顔絵は人間の顔を描くものですが、動物を描く必要性も出てきます。
犬や猫などペットを飼っている人が多く、ペットも家族の一員だから一緒に似顔絵を描いてほしいという人が多いからです。
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実際似顔絵のお客さんの3割ぐらいは、ペットも一緒にというご注文が多いです。
動物は描けませんということでは成り立たないのです。
似顔絵の中に動物の絵を入れると、絵のイメージが更に楽しいものになるので積極的に描いていただきたいと思います。
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お客さんの中には、ペットだけを描いてほしいと注文する人も少なくありません。
ペットが似顔絵の主役となるのです。
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犬と猫の描き方の手順
動物はいろいろいますが、今回はペットに多い犬と猫の描き方を紹介します。
下の手順で描いてみましょう。
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色を塗ったら完成です。
犬や猫は人間よりも似せる箇所が少ないので、毛の色や模様や毛の長さが似せるための大切なポイントになります。
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輪郭の描き方
犬や猫は全身を毛で覆われています。
人間はツルンとした輪郭ですが、犬や猫は毛の感じを出した輪郭にしてください。
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いろんな方向にギザギザと尖った感じにすると毛の感じになります。
目の描き方
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犬の目にも白目も黒目もありますが、目がまん丸なので正面から見ると黒目の部分しか見えません。
黒目は黒い犬が多いですが、シベリアンハスキーなどは青い色をしています。
猫の目は白目も黒目も見えます。
夜は黒目がまん丸ですが、昼間は黒目が細い縦長になります。
縦長の黒目はとても猫らしい顔になりますが、より可愛く描こうと思えば黒目をまん丸にした方がよいでしょう。
猫の白目は薄い黄色のものが多く、黒目は濃い緑色ものが多いようです。
犬と同様に種類によって黒目の色が違うものもいるので注意してください。
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犬と猫の目をより可愛くするためには、黒目の中に瞳孔と光を描くといいでしょう。
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鼻と口の位置
犬や猫の顔を描きときに、ついやってしまうことがあります。
鼻の下を伸ばして描いてしまいがちです。
犬と猫の鼻の下を観察してみると意外と短いのです。
鼻の下を伸ばし過ぎると可愛くなりません。
なるべく短く描いてください。
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猫の唇は描く必要はありません。
犬は下唇があり黒色をしていますが、描かなくても違和感はないでしょう。
モサモサした顔の処理
顔の毛が長くモサモサした顔の動物を描くときの注意です。
下の犬の顔はどのように描けばいいでしょう。
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写真のとおりの輪郭に目鼻口をそのまま描くと下記のような絵になります。
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これではまるで太って顔の大きな犬のようです。
顔の周りの毛がモサモサしているだけで、本来の輪郭はもっと細いはずです。
毛の中にある本来の輪郭の大きさを想像してみましょう。
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赤い丸で囲んだ部分が本来の輪郭の大きさです。
それを踏まえて顔の中に補助線を描いてみましょう。
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補助線は直線でなく毛の流れのように破線で入れましょう。
この線は写真にはありません。
顔を大きく見せないために、写真にはない線を「足し算」したものです。
この線を入れるだけで、輪郭の大きさを変えることなく、太った顔に見せないことができます。
足の違い
人間の足と犬や猫の後ろ足は曲がる方法が違います。
人間の足は後ろに曲がりますが、犬や猫の後ろ足は前に曲がります。
全身を描く場合は後ろ足の曲がる方法を間違えないように描いてください。
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ポーズも工夫して
ペットを描くときに常にお座りをしているポーズばかりでは面白くありません。
特に猫は体が柔らかく、いろんなポーズをすることができます。
変わったポーズにすると更に楽しい似顔絵になります。
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リアルになり過ぎないように
動物を描くとリアルな絵になり過ぎることがあります。
デフォルメした可愛い人の横にリアルな犬を描いたのではバランスが悪くなります。
自分が描く人物画にあうように、動物もある程度デフォルメしてください。
その他の動物
ペットは犬や猫だけではありません。
必要に応じていろんな動物を描いてください。
ペットだけでなく、動物好きな子供の似顔絵にたくさんの動物を描いてあげるのもいいですね。
今まで描いたことのない動物は、いざ描こうと思ってもなかなか難しいものです。
普段からいろいろな動物を描いて、動物の絵に慣れておくことも必要です。
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実在している動物だけでなく、龍やユニコーンなど空想上の生き物を描くのもいいでしょうし、恐竜を描くのも喜ばれます。
似顔絵の中に動物を描いてより楽しい似顔絵になるよう演出してください。