new11/6 新ドラマ寸評「ボルテスV レガシー」「きみの継ぐ香りは」 ※大幅に追記・改訂しました
「ボルテスV レガシー」(TOKYO MX 火曜20時〜)
1977年に放送されていたアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」をフィリピン制作で実写化。
今年(2024年)同名タイトルで映画版が日本公開
さらに今回、ドラマ版が超電磁リスペクトTV版として全20話として放送開始(フィリピンオリジナル版は全90話)
フィリピン制作で初の実写化!
なぜフィリピンか?
多くの人は疑問を持つかもしれませんが
フィリピンでの人気ぶりは異常なほどで、おそらくこのアニメの主題歌を聞いたことないフィリピン人はいないくらいに大人気を博しているのです
初放送時から人気が高かったものの、好戦的で暴力的だということで最終回直前に放送中止になり、日本でもニュースになったりしてました
そして、マルコム政権が倒されたのは(1986年エデゥサ革命)は「ボルテスV」を放送中止にしたせいだ!という寓話的な嘘が広がるくらいに話題の中心となる作品だったようです
その後の再放送で人気が大爆発し、安倍総理(当時)がフィリピンに訪問した時に「ボルテスV」のエンディングテーマを歌って迎えたという逸話はけっこう有名です
まぁ詳しく説明すると話が長くなるので気になる人はWikipediaで調べてください
ストーリーは、ある日突然地球を襲ってきたボアザン星人とそれを迎え撃つ巨大メカ・ボルテスVとの戦いをメインストーリーに、家族愛やボアザン星人たちの内紛騒動、そして衝撃の出生の秘密などなどとても子供向けとは言えないハードな内容で楽しませてくれた作品です
出生の秘密とかボルテスVを作った理由など、もともとのオリジナルのアニメもツッコミどころ満載のとんでもストーリーなのですが、子供の頃は妙に納得して見ていた記憶がありますw
第1話そうそう、何も聞かされていない5人のメンバー(目的不明で訓練は続けていた設定)がいきなりマシンに乗り込まされ、敵と戦い、マシンを合体させるという、数々の疑問を無視したような展開は、オリジナルもそのような展開なのでフィリピン制作陣を責めないようにw
そして本編
よくアニメの実写化というとクオリティの問題で炎上などいたしますが、今回のは凄いです
フィリピン制作チームの熱量はハンパ無いくらいに高い!
ボルテスVは、5つのマシンが合体して巨大マシンになるというギミックを持つのですが、CGの迫力、クオリティともに見応え満点です
イメージ的には、日本のアニメをアメリカ映画「トランスフォーマー」チックに実写化した印象
さらに劇中では別な歌手での再録ではあるもののオリジナルの主題歌が日本語のまま使われているのです!(フィリピン版も日本語です)
「ボルト・イーン!」から主題歌への流れは、同アニメを知っている人にとっては胸熱です
そして母親役の日本語吹き替えが堀江美都子(オリジナル主題歌の歌手でした)さんというのは、吹替版を作った日本制作陣のリスペクト&遊びココロでしょうか
出演俳優陣はフィリピン制作ですので、当然フィリピン人です
最初こそ海外製特撮の吹き替えモノを見ている感じで違和感がありますが、見ているとすぐに慣れます
劇中主題歌と日本的な展開がそう感じさせたのでしょうか
設定自体は現在に近い年代に変化していますが、大きな流れはオリジナルにかなり即していると思われます
まぁ難点を言ってしまうとCGを使い慣れていない&使い切っていない感じ(予算のせいかもしれませんが)や、衣装が綺麗すぎてコスプレっぽい感じを受けてしまいました
それと効果音が薄い(使い方が少なく、弱い)ので高揚感には欠ける感じがある…などなどありますが、それらを補うほどに面白いです
原作のファンはもとよりアニメファン、特撮ファン、ヒーローファンにとっては必見のドラマです!
気になった人はぜひ見てください
↓フィリピンオリジナルのボルテスVのHP(タガログ語‐たぶん‐ですが、全話視聴出来るようです)
「きみの継ぐ香りは」(TOKYO MX 金曜 21:25〜)
11/8スタートの新ドラマです
主演は星野真里、その相手役を務めるのは加藤ローサ
隠していた同性への初恋心が蘇る
18年間、心のなかに秘めていた思いがある日をきっかけに復活する
【初恋】と【家族愛】をテーマにしたヒューマンドラマ
主演は星野真里と加藤ローサですが、二人の子供として出演している今井柊斗、滝澤エリカ、朝比奈まおが良いです
今井柊斗は、星野真里の息子役
滝澤エリカは、加藤ローサの娘役&回想で大学生時代の加藤ローサ役
朝比奈まおは、大学生時代の星野真里役
特に滝澤エリカさんはくるくる変わる表情が魅力的で今回の作品でちょっと注目したいと思っています
派手さはありませんが、しみじみと良い作品という感じで楽しめそうな気がします