【漢検】4か月半で漢検準1級に一発合格した勉強法【大学生・社会人】


はじめに

この記事では私が漢検準1級に一発合格した際の勉強法を淡々と記していきます。背景情報や漢検の基礎知識、申し込み方法などには一切触れませんのでご容赦ください。
また、私は2級にギリギリ合格してから7, 8年間のブランクを挟んだのちに準1級に挑戦していますので、少なくとも2級レベルの漢字知識はある程度もっている前提で話していきます。まだ2級を取得していない方はまずそちらの取得を優先することをおススメします。
ちなみに合格時は(おそらく)2021年度 第3回で、合格率が11.6%と比較的高かった時の試験になります(下記リンク参照)。190点/200点満点で合格しました。

テキスト・書籍

当時合格に向けて取り組んでいたテキスト・アプリ・サイトを並べていきます。特に宣伝するつもりもないので商品のリンクなどは載せていませんが、気になる方はご自身で検索していただければ幸いです。まずは一つずつ紹介した後に、次の項で具体的な勉強の流れを載せていきます。

1.漢検過去問題集 1/準1級・漢字能力検定協会

協会公式から出版されている過去問題集。現在は準1級専用のものがあるようですが、当時は1級と準1級用がまとめられていました。当然ながら1級用には取り組む必要はありません。普段から使うというよりは、勉強開始時と試験間際の実力確認に使いました。

2.でる順×分野別 漢検問題集 準1級・旺文社

頻出度順に問題が3段階に分けられており、前の方からクリアしていくとあらかたの問題は解けるようになります。巻末に模試形式の予想問題が3回分ついており、別冊には漢字表や覚えておきたい表外読みといったコンテンツもあるのでフルで活用しましょう。ただし予想問題はテキストに出てきたものがほとんどであるため、本番よりもかなり高得点が取れる点にはご注意ください。

3.漢字検定準1級 頻出度順問題集・資格試験対策研究会

こちらも3段階の頻出度順で問題が掲載されており、前述の旺文社のものと比較して少しだけ問題の難易度が高いように感じます。同じ問題が複数のページで掲載されていますが、あえてそうしているようです。模試形式の問題が2回分ついています。ダウンロード特典として「頻出漢字ポスター」がついているのですが、私はこれを印刷してトイレの壁に貼って眺めていました。

4.本試験型 漢字検定準1級試験問題集・成美堂出版

これ個人的にめちゃくちゃ良かったです。模擬試験が18回分も収録されているのですが、本番より少しだけ難易度は高め、さらに頻出度順問題集では出てこないような「痒い所に手が届く」問題が多数出てきます。これでかなり力も付きましたし、勉強の仕上げに最適でした。巻末には頻出の四字熟語一覧といった資料もついているので、こちらも余すことなく活用しましょう。

ウェブサイト・アプリ

隙間時間や気分転換に気軽に取り組めるもの、日々の学習の補助となるもの

5.漢字ペディア

協会が運営している漢字検索サイトです。漢字の読みだけでなく成り立ちや熟語も見ることができます。特に常用漢字の表外読みを調べるときに使用していました。

6.四字熟語事典オンライン

ありとあらゆる四字熟語が網羅されています。準1級では覚えておくべき四字熟語が多いですが、このサイトで意味を調べることで覚えやすくなりました。また類義語も表示してくれるので他の四字熟語にも触れることができます。

7.只管!漢検読み問題 準1級

準1級の読み問題に特化したサイトです。ちなみに只管は「ひたすら」と読みます。問題集で勉強していて気分転換したいときにこちらのサイトで読み問題を解いていました。ゲーム感覚で取り組めるので楽しいです。

8.漢字検定1級・準1級 読みがなクイズ

スマホ向けアプリになります。10問ずつのクイズ形式で出題されます。スマホに入れて、平日の昼休みなどの隙間時間に取り組んでいました。1級の問題も掲載されているので、試しに挑戦してみて絶望感を味わうのもまた一興です。

時期別の勉強法

一番最初にやるべきこと

まず公式から出ている過去問を1回分解いてください。もちろん時間も本番通りに計測して、全然わからなくても答えを見てはいけません。終わったら採点をして現在の実力を知ることから始めます。今の自分がどれくらい合格点から離れているのかを具体的にイメージすることで、どのくらいの熱量で勉強に取り組まなければならないか意識できます。80点(合格点の半分)を超えていればかなり上出来だと思いますが、それよりめちゃくちゃ低くても心配無用です。これから問題集をこなすことで力を付けていきます。

勉強開始~1か月半前まで(3か月)

過去問を解いてゴールまでの距離がイメージできたら勉強開始です。基本的には問題集を一つずつ着実にこなしていきましょう。書き問題については、漢字練習帳などを買って丁寧に書くことが大事ですが、読み問題についても余裕があれば漢字を書けるようになっておきましょう。時間が取れる日は平日1-2時間、休日3-4時間以上を目安に勉強していました。大事なのは毎日少しでも漢字を覚えていくことです。大体1か月半前には、上記に示した「でる順」、「頻出度順」は何周かしてほぼ分かるくらいでした。

1か月半前~2週間前(1か月)

ある程度問題集が進んできたら、何回も繰り返して苦手な部分を埋め合わせましょう。それとともに、本番も近づいてきているため、問題集に付属している模試や本試験型問題集にも取り組みましょう。模試を行う際には必ず本番と同じ時間で取り組むようにしましょう。この頃になると日々の勉強に加えて、隙間時間に問題集を解いたり、アプリで復習したり、常に漢字のことを考える姿勢が大切です。合格まであと少しの辛抱です。

2週間前~本番前日まで(2週間)

本番まであと少し。最後に詰めていく段階です。最終盤は今まで使ってきた問題集や模試の中で間違えた部分や苦手な部分をひたすら繰り返して、完璧にするくらいの勢いで取り組みましょう。毎日一回以上は試験形式で模試に取り組めると良いです。数日前から、勉強開始時に解いたものも含めて実際の過去問に取り組みましょう。初期のころより格段に正答率が上がっていることを実感できると思います。本番までできる限り漢字知識を詰め込みましょう。

勉強のコツ?

準1級合格にはとにかく様々な問題のデータバンクを脳内に作り、対応できる問題を増やすことが必要です。極論ですが、ひたすら暗記です。当たり前ですが問題集を一周しただけで覚えきれる人は多くありません。一回で覚えられなければ覚えるまで繰り返しましょう。

おわりに(余談)

実際の合格から期間が少し空いてしまいましたが、そこまで対策法に変化はないと思います。また、他にも問題集やアプリがたくさんあると思いますので、勉強に向けて自分に合ったものに取り組んでみるのが良いと思います。

漢検準1級をとって何か良かったことがあるかといわれると、正直私の実生活面ではほぼほぼ変わりありません。ただ、未知の漢字や語彙に触れることで表現力を広げられる可能性もありますし、これから見えない部分で役に立っていくと信じています。
ちなみに準1級に合格すると「漢検生涯学習ネットワーク」会員になることができます。定期的に漢字に関連する情報が載ったダイレクトメール(郵便物)が送られてきて、漢字にまつわる雑学や最新の研究などが載っているので面白いです。立派な会員証ももらえて、京都にある漢字ミュージアムで提示すると入館料が100円引きになるようです。

準1級の対象漢字は約3000字と膨大であり、合格率も良くて10%台で、2級と比較するといきなり難易度が高くなりますが、正しい勉強法でコツコツ知識を蓄えていけば必ず合格にたどり着けます。
最後になりますが、この記事が参考になって合格の助けになれば幸いです。

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