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「片麻痺って治るの?」⑨ 〜「移乗」ってDOする?〜

回復期リハビリテーション病院で
リハビリを受けているDさん
(51歳、男性)は、
以前「起きるのDOする?」で
紹介しました。

彼のリハビリは順調で、
寝返りや起き上がりは
もう自分でできます。
しかし、
看護師が彼が起き上がると
すぐに駆けつけます。

なぜ?

Dさんのベッドには
センサーが設置されており、
彼が動くと
看護師がすぐに
駆けつけられるようになっています。
起き上がる能力はあるのに、
なぜ
看護師の助けが
必要なのでしょうか?

実は、
Dさん
まだ安全に
ベッドから車椅子への移乗が
できません。
左半身に
高次脳機能障害が
残っており、
左側の車椅子に
気づきにくいのです。

これを
克服するためには、
時間をかけた
地道な
リハビリが必要です。

理学療法士は
左足の位置や使い方、
作業療法士は
車椅子の位置や左手の位置を
丁寧に指導します。

Dさんは
もともと
記憶力が良いですが、
覚えるのに
苦労しています。
繰り返しの指導に
イライラすることも
ありますが、
根気強く
練習を続けています。

Dさんは
左足で
体重を支えることが
まだできません。
なんとか
左足を持ち上げる程度の
動作が可能です。

理学療法士は、
Dさんに合う移乗方法を
いくつか検討します。

1. 右足だけで体を支えて移乗する。

2. 左足に少し体重をかけて移乗する。

3. 交互に足を動かして移乗する。

4. 左足を中心に体を支えて移乗する。

Dさんには2番目の方法が適しています。以下が理由です。

1番は、麻痺した足が動かせず、
発症後時間が経過した場合に適しています。

2番は、発症後まだ時間が経っておらず、
これから力をつけたい場合に適しています。

3番は、麻痺した足をある程度動かせて、
体重も支えられる場合に適しています。

4番は、麻痺が軽く、
麻痺した足で十分に体重を支えられる場合に適しています。

これらは
一般的な麻痺の状態に応じて
選ばれる方法です。

Dさんは、
左足で
体重を支える力をつけながら、
同時に
他のスキルも獲得して
自立を目指します。

上手に移乗するためには、
足の位置を見ること、
麻痺した足に体重をかけること、
麻痺した足で支えること、
バランスを保ちながら体を回転させること、
座る場所を認識すること、
ゆっくりと座ることが必要です。

左側の感覚が
まだ戻っていない
Dさんにとって、
これらは大きな挑戦です。
しかし、
麻痺した足に
体重をかけることは、
歩行のために
非常に重要です。
自力で歩くためには、
移乗を
マスターすることが欠かせません。

Dさんは
毎日リハビリを重ね、
移乗動作を
自立して行えるよう努力し、
歩行を目指しています。

次回は
発症後の様々な
時期に適した
移乗方法を紹介します。

最後までお読みいただきありがとうございます。この記事では、脳卒中患者やその家族に向けて、リハビリテーションの方法や効果をわかりやすく紹介しています。

脳卒中リハビリに関するご相談は、以下のリンク先までお願いいたします。
[www.hohmonrehabilicenter.com](https://www.hohmonrehabilicenter.com/)

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