第1回 市長が考える"まちのつくり方"
さあ、犬山まちづくり自主学校、いよいよスタートです。
第一回目は、山田拓郎・犬山市長が考える"まちのつくり方"。
ふだんはあまり訪れる機会のない、市長応接室。
プロジェクション利用中はカーテンを閉めておりましたが、
それ以外は気持ちのいい秋晴れの空の色とさわやかな空気が部屋に満ちておりました。
まずは山田さんから「犬山市はどう運営されているのか?」についてのお話があります。
山田さんが考えるまちづくりの目的は、「みんなが暮らしやすくて豊かに」なること。それを手段(政策)に移し、結果を出して効果を検証し、不十分な点があれば改善するという繰り返しがまちづくりの基本です。
社会は私たち一人ひとりがあって、家族や地域、市町村・都道府県・国・世界、地球、宇宙、大自然へと広がっていく。
複数の人が集まると、みんなですべてのことを考えて実行していくわけにはいかないから、市長、市議会議員を選挙で選んで、どんなまちづくり(事業)をして、それにいくら使い、どんなルールをつくるか代表者として考えてもらう。
そして、その方針にもとづいて、市民が出し合った税金から、生活に関わる大事な仕事の一部を市役所にお任せする。
簡潔でわかりやすいお話を聞いた後は、「まち」「市」という何か漠然とした大きな枠組みだったものが、より具体的なプロセス&プロジェクトの複合体として、少し身近になって考えられるような気がしてきます。そして、そのプロジェクトにわたしたちは、選挙だけでなく、要望を伝えたり、相談したりという形で、参加することができる。
でも選挙以外に、声はどうやって届けることができるんだろう?という疑問も頭に浮かんできたりもします。
後半は対話の時間となります。
まずは参加者ひとりひとりから、感想、疑問、参加された理由などお話いただきます。
犬山市のことをもっと知って好きになりたい。小さいまちだからこそできることをやっていきたい。安心して住めるまちにするために地域コミュニティを持続、活性化させたい。コロナ禍で財政運営が厳しくなっているんじゃないか? まちなかの緑や自然をもっと残していきたい。学校給食等における食の安全性を守っていきたい。こどもを対象とした活動をはじめたい。多様な生き方を受け入れられる場づくりをしたい等々。
ひとりひとりから溢れるようにエピソードが紡がれる。伝えたい声がこんなにみんなのなかに詰まっている。そんなことが実感される時間でした。
参加者だけでなく、スタッフも市役所職員も市長も、参加者と一緒になって自分の考えを話したのもあって、自己紹介タイムだけで予定の時間はいっぱいに。最後に山田さんからひとりひとりの声にも応答いただき、予定の時間を30分オーバーしての終了となりました。
本当は自己紹介の後に、参加者同士の対話の時間を設ける予定でしたが、一人ひとりの話を聞いていくだけでも、十分に対話的な時間になっていたのではないでしょうか。一人ひとりが言いっぱなしになるのではなく、それぞれの話を聞きながら、自分の考えを再確認していくような、そんな場が生まれていたように思います。
ここも一つの声を伝える場。そして、その伝え方を学んでいく場でもある。
まだまだ一回目ですが、いろんな思いに触れることができ、あっという間に時間が過ぎていく充実した時間でした。
ゲストスピーカーの山田市長、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
次回は金曜、こども対象の「夜の図書館」講座です。こどもたちからはどんな反応が生まれるか、とても楽しみにしています。
(ミナタニ)