PERとは何?投資にとって良い環境:マルチプルエクスパンション
マルチプルコントラクションとマルチプルエクスパンションについてメモ
2022年はマルチプルコントラクション
2022年はFRBが、インフレ退治のために大幅な利上げをしていたので、投資家にとっては良い投資環境ではなく、マルチプルコントラクションが起きていた
■マルチプルコントラクションとは?
PERがどんどん低下していくと言う局面のこと
(PERとは、その株が割安なのか?割高なのか?を判断する目安の数字で、PERがどんどん下がれば=その銘柄が何かしらの要因で割安に(ショボく)なっていっているということがわかる)
ちなみにPER(株価収益率)は、例えばAという銘柄の株価が100ドルで、EPSが10ドルだったら、100÷10=10、すなわちPERは10倍という風に計算する
この時、EPSの数値は何で見れば良いかと言うと、通常はTTMと呼ばれる、既に決算発表が済んでいる過去4回分(1年分)の四半期EPSを合計したものを使う事が一般的で、例えば、Yahoo!financeはTTMに基づいてPERが計算されていることがわかる↓
※しかし来年の予想EPSに基づいて計算されていたりすることもあるので、どのEPSに基づいているPERなのかはしっかり確認する必要がある
で、自分の知りたい企業の株のPERを確認したら、例えばS&P500のPERと比較して割高なのか割安なのかの判断をする
S&P500のPERは、例えばウォールストリートジャーナルのこのページを見るとS&P500のPERがわかる
→https://www.wsj.com/market-data/stocks/peyields
個別株のPERとS&P500などの米国株の代表的な指数のPERを比較してみることで、自分の知りたい個別株が米国株式市場全体と比べて割高なのか割安なのかを知る目安となる
例えば上記画像で、AmazonのPERは78.79、S&P500のPERは17.95なので、Amazonは今かなり割高なんだなぁということがわかる
ということで、2022年は金利上昇によって、米国株式市場はPERがどんどん低下するというマルチプルコントラクションが起こっていた
2023年はマルチプルエクスパンション
しかし、先日11月30日のパウエル議長のスピーチでは、「早ければ12月には利上げ幅縮小」との発言があり、それはこれから米国株式市場に友好的な、株価が上がるような手綱さばきになると読みとる事ができる=マルチプルエクスパンションが起こると考えられる
■マルチプルエクスパンションとは?
PERがどんどん上昇していくと言う局面のこと
PERとは、上記で書いた通り、その株が割安なのか?割高なのか?を判断する目安で、マルチプルエクスパンションはPERがどんどん上がる局面=その銘柄が何かしらの要因で割高(元気)になっていくということ
投資は、マルチプルエクスパンションの起きている時に買うと良いと言われており、これから米国株式市場に友好的な、株価が上がるような手綱さばきをFRBがすることでマルチプルエクスパンションが起こるのであれば、株は買いと考えられ、だからこそ2023年は投資にとって良い環境になると考えられている
12月14日(水)のFOMCで、利上げ幅の縮小が発表されれば、そこから投資環境はグッと上向きになるのかもしれないので、14日のFOMCは要注目