「夜をあるく」絵本の棚から
私は、夜型人間だった。
忙しいと、更に夜更かしにエンジンがかかる。
リベンジ夜更かし、なる自傷行為。
真夜中まで、テレビを見たり、本を読んだり、
ネットサーフィンをしたり。
忙しくなくても、夜は何故か
「時間が無限にある」
と勘違いしてしまっていた。
その夜人間が、今や、夜10時には寝ている。
この本は、そんな元、夜型人間を、夜の空気が懐かしい、と思わせた本。
しかし、何回か読んで、味わって、感じたのは、
真夜中の空気ではなく、朝を迎える、直前の、あの静けさ。
皮膚や、音や、目や、鼻で感じる全ての感覚を思い出していた。
そして、その無音で、真っ暗な暗闇に、
夜明けの気配を感じるひと時。
「この本、すてきだねえ。」
と、息子と一緒に読む。
とにかく、本の色がいい。
紙の手触りもいい。
息子は、お昼寝の時に読むと、すぐ寝る。
これから朝を迎える本なのに、息子は爆睡だ。
最近の朝のウォーキングも、この本を読んで、
朝の空気を感じたくて、始めた。
まだまだ寒い空気の中にも、春のにおいを感じる。
もう少ししたら、夜をあるいて、山に登りたいな。