今日もおいしいごはん
昨年の秋に、炊飯器の調子が悪くなった。
新米を買ってきて、炊いたのだが、
香りはいいのに、お口に入れると…いまいち。
思い切って、鍋で炊いてみた。
炊飯器よりおいしい。
小さな3合用の電気炊飯器だったが、
全く使わなくなり、
代わりに、家にあった小さな赤い鉄鍋が、炊飯用鍋となった。
それから、まもなく、
キャンプを始めた。
キャンプデビューの前に、予行練習と称して
「お家キャンプをしよう」
と、室内にテントを張り、チェアーを並べ、ごはんを作ろう、
となった時、
「これだ!!」
メスティンがあるじゃないか。
メスティンを普段づかいで、炊飯道具にする。
いい考えだ。
そのまま、冷蔵庫にも入れやすいし、
鉄鍋より軽いし、何より、コンパクト。
ごはん炊きも、コツをつかみ、
おいしいごはんを炊けるのは、気分がいい。
しかし、
おいしいごはんも、時間が経つと、
パラパラになり、その気分のよさが、どこかに消えていく。
何かいい手はないか。
旅館でしか見たことのない、「おひつ」はどうか。
おいしいごはんと、検索すると、どこかに出ていて
私の中で引っかかっていた。
そんなに高いものでもないし、3合用で試してみた。
アツアツごはんが、冬でも1日ほんのり温かい。
さめても、水分が保たれていて、おいしい。
熱いごはんが苦手な息子も、これなら、準備万端。
いつでもごはんが食べられる。
まさにお値段以上。
自分でガスをひねって、タイマーかけて、
おいしいごはんを自分の手で作っている自負が、
さらにおいしくさせている。
機械じゃない。自分でおいしいものを作っているんだ。
ひとつだけ、欠点があるとするなら、
予約炊飯ができないこと。
寝ていても、出かけていても、勝手に炊飯できる機能は、
やっぱり便利だ。
息子が、キッチンの「おひつ」が空になっているのを見つけると、
「ごはん、炊いてなーい!」
と、にこにこ叫びながら走ってくる。
それは、
母がいつも叫んで、お米を研いでいるのを見ているからだ。
今日もごはんがおいしい。
満足だ。