【RTA in Japan Summer 2024】Neon Whiteの解説をした日記

0.はじめに

北別府と申します。この度、RTA in Japan Summer 2024にて、Neon Whiteの解説を担当させて頂きました。応援頂いた皆様、ご視聴頂いた皆様、アーカイブご覧頂いた皆様、ありがとうございました!
主に自分が数年後も見返せるよう、日記にしておきたいと思います。日記と言いつつ、文体としては一応RTA全般・RTA in Japanに関係する方・興味がある方に向けて記載します。

まずNeon Whiteですが、高速FPSという人を選ぶジャンルであり、かつインディーゲームということで、事前にはほとんど注目されず、現在もアーカイブ再生数は他作品ほど多くないように思われます。
しかし、リアルタイム・アーカイブで見て頂いた方には概ね(というかほとんど?)好評でした。「訳分かんないけどずっとすごいことやってるのは分かるし熱く盛り上がっている」という内容なので、まだの方は騙されたと思って見て頂けると嬉しいです。一度見た方は何度も見ましょう笑。FPSによる画面酔いも「これは大丈夫だった」という方もいるので、まずは試しにご覧頂ければ幸いです。手前味噌ではございますが、注目度の割にはどこに出しても恥ずかしくない、走者の二人の凄さが伝わる優良コンテンツに仕上がっていると思います。

■Twitch(チャットあり)

■Youtube

この日記の文章が冗長で稚拙であり、最後までお読み頂く方が難しいと思いますので、先にお知らせです。我々3人はそれぞれRTA走者として配信をしていますので、是非フォローだけでも頂いて、気が向いた時の応援や、他のイベント参加情報の入手などをして頂ければ嬉しいです。
走者(左画面):星花リゼット
https://www.twitch.tv/seika_lizette
走者(右画面):ぴんきぃ1024t
https://www.twitch.tv/pinky1024t
解説:北別府
https://www.twitch.tv/kitabepp


1.応募まで

2024年5月頃だったと思います。私がNeon Whiteをメインで走っていたのは2023年上期だったので、この頃は別のSANABIというゲームをメインで走っていました。
Neon White日本コミュニティの状況は、カゲタロさんがまとめていてDiscordサーバーを立ち上げ、星花リゼットさんがメインで詰めており、ぴんきぃさんがタイタンフォール2とNeon Whiteを一緒に詰めている、他の方々がちらほらステージ単位に詰めていたり通常プレイをしたりしている、といった印象でした。更にリゼットさんはNeon White海外コミュニティとも積極的に交流を取っている凄い方だという印象でした。
Neon WhiteのRiJ応募についてはカゲタロさん、リゼットさん、ぴんきぃさんで単走か並走か等の議論が交わされた結果、リゼットさん、ぴんきぃさんの並走で応募するという結果を伺いました。その際解説カゲタロさんにプラスして受かったら私も解説、という形でお声がけ頂いたという所でした。
その時の印象としては、リゼットさんもぴんきぃさんも非常に早く、RTA in Japanに遜色ないパフォーマンスができると思ったので、勿論他RTAとの兼ね合いもありますが、十分に採用される要件は満たしていると感じていました。

2.採用発表

結論から言うと以下のようになりました。

  • リゼットさん、ぴんきぃさん…Neon White走者採用

  • 北別府…走者不採用

  • カゲタロさん…Biped走者採用、チョロQ3解説依頼

カゲタロさんが二役になってしまい、これに加えてNeon Whiteの解説は厳しい、という事で、私が一人で解説をやる事になりました。
Neon Whiteは非常にテンポが速く、更に並走という事もあって解説が二人の想定だったのですが、解説が一人となりました。しかしあまり不安はなく、しっかり準備すれば何とか出来るだろう、という印象でした。

3.準備にあたって

最初に走者のお二人であるリゼットさん、ぴんきぃさんと会議をしました。会議にあたって各自準備した上で臨みましたが、要点をまとめると以下のような形だったと思います。

  • 台本は過去のイベントをベース
    (補足ですが、この時点で国内のRTAイベントにNeon Whiteは3回登場しており、全て私が走者か解説で関わっていました)

  • GDQのように、観客の皆様を盛り上げたい。具体的にはただ拍手するだけでなく、歓声などが上がるくらいにしたい

これを踏まえて考えた結果、初期の段階でスポーツ実況形式になっていき、それをベースとして仕上がっていきました。
ただスポーツ実況形式は難しく、本職の方は膨大な経験と学習によって、状況を見ながら一瞬で考えて言葉を紡いでいると思います。
私にはこれは無理だと思ったので、詳細は後述しますが、大きくは「たくさんの練習」と「一字一句記載した台本」で乗り切りました。

また、これは個人的な想いですが、いつかRiJに走者か解説で関われた場合は死ぬ気でやってもおかしくないなとは思っていました。
国内のRTAイベントは同時接続数が200~2000くらいのものが多いと思います(同時接続数だけを見ているわけではないですが参考になる数値であるとは考えています)。その数十倍の規模です。オンラインとはいえ、一般人がここまで視聴頂くことはそうそうありません。それに見合った注力をして然るべき、という気持ちで準備を開始しました。

4.準備期間(全般的に)

お二人は自由に練習して頂き、台本と解説練習はほとんど私個人で準備しました。準備方法は以下の通り

  • お二人の通し練習の動画リンクを随時もらっておく

  • それを無作為に並べて、同時に流しながら解説練習(最初の3回は単走形式で練習だったかも)

  • 随時解説しやすいように書き換え、段落入れ替えを行う。これによりどのパターンが来ても大丈夫な台本に仕上げる

  • 本番が近付くにつれ、大きな声量で盛り上げるという練習も入れる。恥を捨てる

採用発表から本番まで1ヶ月半ほどだったでしょうか。結果的に数えたら13回解説の通し練習を行っていました。
また、毎回練習を録画してチャットに置いておいたのですが、それを見た走者のお二人のリアクションも概ね良く、励みになりました。

それと走者のお二人から「北別府さんの話す量、負担が心配」というお言葉もありました笑。肺活量、喉、消費エネルギーを全体的にご心配頂いたのだと思いますが、そこは意外にも苦にはなりませんでした。SNSで冗談半分に「解説では普段の配信の50倍くらい喋ります」と言いましたが事実だったと思いますし、声量も大きかったと思います。盛り上げるために自我を捨て「早口実況盛り上げおじさん」を演じたような形でしょうか…。

(余談)
肺活量は、過去に競泳を本格的にやっていたのと、今年1月から健康のために泳ぐのを再開したのが良かったかもしれません。ただ、顔を隠すためにマスクをつけたかったのですが、マスクをつけての練習が直前だったので、息継ぎのしやすい布マスク・不織布マスクが見つからず、「まあ水中の方が苦しいし、息継ぎちょっと大変だけどいけそうだな」という気持ちでした。しかしちょうど新しく開封した不織布マスクが息継ぎしやすく、そこも問題なく行うことができました(不織布マスクで息継ぎしやすいのはそれはそれでマスクとしては問題があるのですが…)
喉については音楽サークルに入っていたのが効いたかもしれない。

ただし活舌・発音については一切の練習をしていない全くの素人なので、お聞き苦しい点があったかもしれず申し訳ございませんでした。

3人の会議は大体週一回行い、台本の方向性や本番気を付けることを話しました。1回だけ完全本番形式のリハーサルも行いました。

5.準備期間(台本の方向性)

台本の方向性は次第に以下のようになっていきました。勿論これはどのRTAの解説にも当てはまるものではなくて、RiJという大舞台、Neon Whiteのゲーム性・前評判、レース形式という条件に合わせたものです。

  • 冒頭の走者ご自身の自己紹介も思い切ってカットし、解説の方でまとめて行う。走者ご自身には最後の感想のところだけお話ししてもらう(マニュアルの方にも早く始めるように記載があった。並走はやむを得ないと捉えられるような記述もありましたが、妥協せずそぎ落としていったと思います)
    また、ここに「(金)メダル」という言葉を入れて頂き、競技感、スポーツ感、オリンピック感を演出する

  • 細かいRTAテクニックは説明しない。ゲームの基本的な情報を話す。初見の人が分かるように、ソウルカード、敵、補足説明を優先。1ステージ単位の詳細説明はそれらが終わってから

  • 100%台本の全文を伝えられないことを前提とする。部分部分が理解されていればいい。全体として「何やってるか分かんないけどめちゃくちゃ凄いと思える」「盛り上がる」さえ果たせればよい

  • 状況によって読まなくてよい文章に下線、入れ替えが可能な段落の頭に★を付けておき、当日の突発的な事態に臨機応変に対応できるようにする

  • 基本的には先行している走者で説明するが、どちらにも注目される章を作る。更にコース単位でも、盛り上がる見せ場を作る

  • 基本的に読む文章をそのまま一字一句台本に書く。通常は話すことを箇条書きにする方が多いと思うので、このタイプの台本を用意している方は珍しいかもしれません。今回は短い時間で、最低限にそぎ落とした上でもそれなりに文量がある内容を読み上げるため、話す内容を考える一瞬の時間すら惜しかったので、このような形になった

  • 熱いレースを見せたいため、ウケ(笑い)は狙わない。ただ、最低限のユーモアは入れてバランスを取る。ツッコミ・ツッコミ待ちはしない(チャット欄と会場のリアクションに任せる)。

  • スポーツ実況形式に近付けるために、早口で読み上げる。あり得そうな変わった例えや、過去のスポーツ実況の名言を参考にそれらしい言葉を入れる。という事もやりました。

  • 5日くらい前に、身振り手振りを入れることを思いつきました。ワイプを常に見ている人はいないと思いますが、ちらっと見た時に理解の助けになればいいと思って入れた

  • 当日、リゼットさんが写真撮影用に用意した実物のソウルカードを、説明に使用する事にした

  • 当初はプリントアウトして持っていこうと思ったのですが、直前まで変更する可能性があったのでノートパソコンにしました

6.RiJ開催~当日セットアップ

  • ぴんきぃさんは元々仲が良くお互いの配信を見に行っていて、オフでも飲み会をした仲でした。リゼットさんはこのRiJきっかけで仲良くなりましたが、事前に9日に挨拶、12日にほぼ一緒に行動していたので、打ち解けた状態で本番を迎えることができました

  • 音声セットアップが知り合いの方だったので、リラックスして行うことができました。大変ありがたかったです

  • 走者セットアップ支援の方が実物のソウルカードを見つけて、最初だけでもアップで映そう、と提案して下さり、実際に実行して頂きました。大変感謝しております(実物カードは海外コミュニティで良い反響があったそうです)

  • 走者お二人が肘置きが必要だったので、特別にラウンジの椅子を使用させて頂きました。こちらにもご対応頂きありがとうございました

  • 隣で親友のカゲタロさんとサイコロさんがBipedを走っているという奇跡のスケジュールでしたが、そちらはちらっと気にすることしかできませんでした。隣のぴんきぃさんはBipedで結構笑っていました

  • 後ろの観覧席が多い、少ないで不安になるし、同時視聴者数もプレッシャーになるので、どちらも見ないようにしていました

7.本番

  • リゼットさんが速過ぎて慌てているようになっていて、結果的にそこも楽しんで頂けて良かったです。実際はリゼットさんがこれくらいのタイムの練習もしてはいたのですが、ぴんきぃさんとの差が大きめだったので、今までの台本でも対応しきれない部分が発生していました

  • 読み飛ばした事に気付かず心残りだったのは以下の通り
    -RIJの紹介。チャリティのお願い
    -Neon WhiteがFPS初心者にも向いている。セール情報(実際はセールが終わっている情報w)

(折角なのでここで台本本文を供養させてください)
■RIJの紹介
ここで、本イベントRTA in Japanに関するお知らせです。RTA in Japanはチャリティイベントです。税金を除いた収益は国境なき医師団さんに寄付されます。寄付の方法は「直接寄付」「アパレルブランド無敵時間さんのチャリティグッズ購入」「RTAinJapanのTwitchチャンネルへの収益貢献」などがありますので、ご協力よろしくお願いします!

■Neon White初心者向け説明
さあこのNeon White、お二人はとんでもないことをしていますが、初見プレイはこんなに難しくなくて、私はよく「初見プレイ接待が異常にうまい」というのですが、カードの切り替えもせず、最後に取ったカードを機械的にポンポン使っていくと誰でも気持ち良く爽快に進める作りになっています。これからFPSを始めたいという方から、RTAのように記録を狙いたい上級者まで 幅広く遊ぶことができます。
そんなNeon White、なんとSteamの40%オフセールが、(淡々と)、ちょうど昨日で終わりまして、現在0%オフ、0%オフの超特価でご購入頂けます!是非ご検討下さい!

  • アドリブっぽくなっているところは本当にアドリブですw

  • ヘッドフォンをしていても後ろのリアクションが結構伝わってきたので、調子良く進めることができました(緊張はしていたかもしれませんが、それはまた別ということで…笑)。カゲタロさんのリアクションや、のっつさんのどこでも目立つ笑い声が聞き取れたので、安心しました。

  • Bipedやカゲタロさんを話題に出したのは、直前という事もありますが、単純に友達なので、話題に出してもいいかどうかの確認が簡単だったからです(というか、友達過ぎてあんまり確認しないでいれたかも。ごめんね)

  • さらっと乱数説明の所で「丁半博打」という言葉を当日にいれましたが、これは私が思いついて走者お二人に許可を頂いた、龍が如く 極のポールさんへのリスペクトのようなものです

8.終わった直後

会場で観客の皆様にお礼をした後、メダル授与式を行いました(Amazonで金銀銅メダルを買いました)。金:リゼットさん、銀:ぴんきぃさん、銅:カゲタロさん。カゲタロさんはスペシャルサンクスということで…笑
授与式は配信の尺の中でやるのは運営の妨げになるので、終わった後の挨拶の一環としてさっと行いました。オンラインの皆様にも見て頂けるよう誰かのスマホで撮影すればよかったですが、慌てていて忘れてしまいました。会場撮影班のひなめがさんには撮影して頂いたので(ありがとうございました)、もしかしたら公式の写真には今後アップされるかもしれません。

9.終わった後~振り返り配信辺りまで

生まれて初めて本格的なエゴサをしました。ほとんど全てにいいねしてしまい失礼しました。リゼットさん、ぴんきぃさんも同じく色々見ていたと思います笑

ちゃんと刺さる人には刺さったと思います。予定していた通りの100点は取れなくて80点くらいだったけど、当日のアドリブが上手くいって結果100点にはなったのかなと思っています。
3人で振り返り配信も行いました。走者のお二人視点や詳細の話もありますので、興味がある方はこちらもお願いします。

ぴんきぃさんもすごい走者さんで、知った頃から非常に注目し仲良くさせて頂いているのですが、今回のNeon Whiteについてはやはり星花リゼットさんの努力と活動が実を結んだ結果が大きいと思います。ゲーム自体に対する詰めもそうですが、海外コミュニティまで巻き込んで盛り上げるというのは中々できないことです。彼の努力・活動が少しでも報われると嬉しいので、Neon Whiteに興味を持った方は購入をご検討頂く、Youtubeアーカイブを視聴する・コメントする・拡散宣伝するなどをして頂ければ幸いです。

10.今後について

私は解説を専門にしているわけではなく、本番の締めでも申し上げた通り「RTAを走っているだけの一般人」です。今後について、今まで通り大々的に解説を募集する予定はありません(主に日程を合わせるのが難しいライフスタイルであるため)が、個別にお話を頂ける分には大変嬉しいです。

(余談)
そんな解説素人の私ですが、終わった後とある方に解説を褒めて頂きました。その方も今回私より前に解説をされていて、私は家でBipedのカゲタロ、サイコロ(うちに泊まっていた)と見ながら、「これくらいの多めの文量で淀みなく話し続けられればすごい感じが伝わる。この方は恐らく台本は一字一句ではなく考えながら話していて凄い」と話していたところにお声掛け頂いたので非常に嬉しかったです。ここは謙遜し過ぎても逆に失礼なので、素直に喜ばせてください笑
因みに、褒められる相手によって嬉しさが変わるという意味ではなく、SNSでお見かけした感想や、アーカイブの再生・いいねの1つに至るまで、全て3人ともとても喜んでいると思います、ありがとうございます。

走者としては今まで通り、弱小走者として頑張って参りたいと思います。22時~24時と短い時間にはなりますが、ほぼ毎日配信を続ける予定です。これは、今のところの予定では高齢で健康寿命が尽きるまでです。詳細はご質問頂ければ配信でお応えしますが、一通りのライフイベントが終わったおじさんなので、余程の事が無い限り配信・RTAはやめません。今後とも仲良くして頂ければ幸いです。

(おまけ)一般参加者として終わった後

今回も見たいRTAが多く、オンオフ共に大変楽しめました。
配信者としてはRTA歴3年目に突入したという事もあり、オンラインで知っていてご挨拶したい方や、過去の現地でご挨拶した方が段々と増えてきて、より楽しくなってきました。
お名前を出すのもあれですが、恐らくここまで読んでくださった方の中にもそれに該当すると思います。本当に楽しかったです。ありがとうございました。

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