『君に届け。』

flumpoolの「君に届け」を聴いていた。

〝君に届け〟は私が大好きなマンガで、何度心が揺さぶられたか分からないとても純粋で優しくて、温かくてキュンと涙がたくさん詰まっていて、とても心が洗われる作品で、私が唯一全巻とってあるマンガBest3のうちの、ひとつだ。

映画が公開された時私は地元にいて、療養の末ようやく少しずつ元気になり出した頃だった。

今でもとても鮮明に覚えている。

近くにラーメン屋さんがあって、
母に、似顔絵と趣味のギターをデコレーションしたバースデーケーキをプレゼントしたケーキ屋さんが近くにあって、
大型ショッピングモールのすぐ前にある、映画館。

当時は車移動が多かった中、どうしてもこれだけは観に行きたいから、と、
わざわざ電車を乗り継いで観に行った。
駅からの道すがら、極端に落ちた体力で、帰りの道中が心配だったこと。
実際に、すこしダルくなって疲れたこと。
いい映画で、たくさん泣いたこと。
私の辛い辛い闘病生活を支えてくれた作品だったから、胸が苦しくなるほどに痛くなったこと。

体調は不安だったけど、私の命を救ってくれた人の誕生日が、公開初日と重なったこと。だから、絶対にその日に観に行きたいと感じていたこと。

この曲を聞くと、いろんなことを思い出す。

君に会えたこと、本当によかったと
そう言える
投げ出したくなって 悩んで泣いて
時には喧嘩して そんな毎日で
それでも君は君らしく
また歩んでく
まっすぐな祈りよ
僕は目を閉じて君との未来を思い描く
その笑顔も描いてる

来年も再来年も
今以上に君が好きで
今 君に届けたい


未来があるか分からず
生と死を行ったり来たり。
死と隣り合わせの日々。

大好きな人たちがたくさんいて、
楽しい毎日があって、
お世話になった人がたくさんいればいるほど
死への恐怖と、生の尊さ。
誰かと話せること、笑えること、じゃれあえること、
悩めること、泣いて喧嘩ができること。
そんな日常がいつ失われるのかと思うと、
失った先に周りの人を悲しませてしまうかと思ったら
悲しくて悲しくて、涙が止まらなくて、毎晩のように声を殺して泣いたこと。

そういう当時の気持ちを、君に届けを聞くと思い出す。

私は、たまたま救ってくれた人がいた。
だから今もこうして元気で、生きている。

人の命は儚い。

今苦しんでる人が、辛い決断をしなくて済むように。
辛い時は辛いと、誰かに救いを求められる心優しい社会であるように。
誰ひとりとして取り残さず、大事な人がずっと笑顔でいられるように
私はこれからも周囲の人と接していきたい。

あの時の私がそうであったように
ほんの少しのきっかけで、救われる命がたくさんありますように。

#君に届け #椎名軽穂 #flumpool  #命の恩人 

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