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第3章〜ダブルダッチ教育家計画1年目、社会人の洗礼〜

10年計画1年目。「店舗経営力」のスキルを求めて入った某アミューズメント企業で、気持ちはすでに期待に胸を膨らませ全速力でした。

入社後に全国転勤が多いことを聞かされ、初めは群馬県の商業施設内店舗に配属でした。

一言に「店舗経営力」と言っても、そこに内包されるあらゆる知識、技術、常識を必要としますが、当時の僕は「売場作りと予算管理ができればいいだろう」程度の感覚で何とも軽く考えていました。

しかしそこに待っていたのは、学生の時とは比較にならないほどの勉強量と壁が立ちはだかっていました。

まず手始めに、社会人として最低限必要な常識的マナーを取得するための検定資格を2つ通常の仕事をしながら5ヶ月以内に取ること。資格なんて全く興味なく英検を少しやったくらいで、よくわかりません。しかし教えてもらえる人もおらず、通常の業務の内容を覚えるのに必死で、寝る以外は勉強するか仕事するかの生活が始まりました。

新卒1年目は周りの先輩社員の方々も聞けば教えてくれるので、とにかく1日の流れで分からないことを聞いてお客様対応をする日々。失敗が許されるのも1年目の特権だと思い、自分で考えて勝手に売場作りをしてみては失敗し、叱られ、帰って資格勉強しての繰り返し。この時あまり眠れず平均睡眠時間は2〜3時間。

半年をすぎて、資格(接客接遇検定とビジネス文書検定)も無事に取得し、店舗のメンバーにも少しずつ慣れて来た頃、店長から集客イベント企画の仕事をいただきました。

ダブルダッチを使ったパフォーマンス集客イベントの企画を提案いただき、初めてのイベント運営チャレンジの時が来ました。なぜか僕は当時根拠もなく成功するイメージがあり、自信満々に「月内最高売上出しますよ!」と大口叩いてました。

日程は決まっていたので、まずはダブルダッチチーム選定のための依頼連絡。ここは大学の先輩がプロとして活動していたので、後輩のよしみで低報酬で確保しクリアしました。

次にイベントチラシの作成。ここは会社に依頼することもできましたが、あえて自分でパワーポイントを使って作ってみました。もちろん出来は今で言えば全然ダメですがとりあえずクリアしました。

次にイベントエリアから店舗内へ誘導するためのサービスクーポン作成。こちらは既存の社内データでクリア。

最後に商業施設内告知と近隣店舗への告知協力依頼。これが一番苦労しました。交渉営業など一度もしたことがなかったので、対応がふわふわしていました。ここも何とか予定協力店舗数クリア。

そして迎えたイベント当日。ダブルダッチパフォーマンスは地方での認知度も高くないため珍しく、老若男女多くの方に集まって楽しんでいただきました。

そしてすかさずサービスクーポンを配って、店舗で期待を胸に待っていました。

結果は誘導率26%。惨敗です。その日の売上も見込みの60%程度と当月内最低でした。

なぜこんなにも来てもらえなかったのか?店長からはがっかりはされたものの叱られはせず、「よく考えてみて」の一言。なぜダメだったかを教えてもらえないことに不満をその時感じていましたが、後々考えると自分の失敗の責任は店長が取らなくてはいけない中、リスクを負ってそれでも正解を教えないことには理由があるのだろうと解釈し、家に持ち帰りました。

その夜は悔しくて悔しくて全く眠れず、ひたすら反省と自分自身を追い込みました。自分の勉強不足と傲慢さから社会人としての洗礼を受け、仕事の難しさを痛感しました。

しかしこれがのちの自社でのイベント主催やスポーツイベントコンサルティングの基礎を作るきっかけになったのでした。

次回第4章〜ダブルダッチ教育家計画1年目、イベントリベンジ〜へ続く。



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