井口 昇監督が好きなんです
現在、映画監督の井口昇さんが電撃ネットワークのギュウゾウさんとタッグを組んで映画をつくっています。その映画に出演する役者をプロアマ問わずオーディションで募るということで、僕も参加してみました。結果は全然ダメでした笑
オーディションに合格した面子を見るに、運営側は「新鮮な魚をお願いします!」と広報していたのですが、そこへ僕は『うんこなんですけど、よーく見れば昨日食った刺身の切れっ端が混じってるんで、ここはどうか“新鮮な魚”ということで!!』と暴論を振りかざし出演権を得ようとしていたことに気づけました。
井口昇ファンの一人として、この映画めちゃくちゃ楽しみです!!クラファンもやっているので気になる方は是非チェックしてみて下さい👇👇
一次審査は書類審査で自分の写真と簡単な自己PR文を送る必要があり、写真がかなり足を引っ張ることは容易に想像がついたので、簡単な自己PR文ではなく“ねじくれた”自己PR文で顔面のマイナスポイントを補強しようと試みました。その自己PR文を友人に見せたところ「これは凄い・・・アソコを怒張させカウパーをドクドク垂れ流しながら書いたことが伝わってくる素晴らしい文章だ」と褒めてもらったので、皆さまにも私のカウパー腺液を浴びて頂こう!!
今回こちらのオーディションに参加しようと思い立った理由はただ一つ
「井口昇監督の映画が大好きだから」です!!
井口昇愛を語るとダラダラとまとまりがない乱文になってしまいそうなので「井口昇監督との出会い」と「とても印象に残っていること」の二点に絞って書きます。
先ずは出会い、僕は現在東京に住んでいて出身は広島です。広島にいた頃は横川シネマによく通っていて、館長の溝口さんとは世間話をするくらいの仲でした。
いつものように映画を観終わって、帰ろうとしていたら溝口さんに
「井口昇監督って知ってる?明日、監督が来館するから来てよ、おもしろいと思うよ」
と声をかけられました。その時の僕は、監督の名前は聞いたことはあるけど映画は観ておらず、館長の溝口さんがオススメしてくれるのなら行ってみようぐらいの感じでした。
たまたま暇だったということもあり、次の日も横川シネマに行きました。
そこでスクリーンに映し出された映像に激しく揺さぶられ、筆舌に尽くしがたい衝撃に襲われ、一気に井口昇監督のファンになりました。
「キネマ純情」
それが井口昇監督との出会いです。
上映終了後のトークもとてもおもしろく映画の余韻も相まってウットリしながら眺めていました。
その後監督はわざわざロビーにやって来て、観客のひとりひとりと丁寧にやり取りしていらっしゃいました。観客の方は僕がみる限りでは、監督の過去作のDVDを持参していたりとマニアな方が多く、「とてもおもしろかっです!感動しました!!」と感想をお伝えしたかったのですが、初見の僕が手ぶらで行くのは気が引け、後ろ髪を顔がつっぱるくらいに引かれつつも映画館を後にしました。
「キネマ純情」が素晴らし過ぎて身体が火照ってしまい、その火照りを冷ますため映画館周りを余韻を噛み締めながらアテも無くグルグルグルグルしていると、向かいから井口昇監督が歩いて来ました!!
心臓が口から飛び出そうになりました
『ここで感想を伝えられなかったら、一生伝えられないかもしれない・・・』
監督との距離がドンドンドンドン縮まります。そしてすれ違うその瞬間・・・
『さっきまではオフィシャルな時間だったけど、今はプライベートな時間。声をかけるのはよそう』
とゴーゴーと燃え盛る情熱に倫理の蓋が被され、監督の後ろ姿を消え行くまでぼーっと見つめました。
その後、井口昇監督の映画は欠かすことなく映画館で全部観て「ゴーストスクワッド」のクラウドファンディングにも本名の加登 魁修で参加しました。
過去作はレンタルやサブスクを活用して、観られるやつは全部観ました。そんな感じで作品を追いかけながらもその都度、声をかけられなかった後悔が頭をよぎります・・・そして再度チャンスがやって来たのでした。
それが二点目の「とても印象に残っていること」に繋がります。
その頃の僕は広島からお笑い芸人を志し上京したものの、色々あって日々の生活費を稼ぐためだけにバイトをするバイトマンに成り、精神的な引きこもりになってしまっていました。
そんな時に井口昇監督のトークショーが埼玉の志木にある居酒屋「運送屋」さんで開かれることを知り、初めて上京して良かったと感じられました。
イベント当日、井口昇監督に直接質問できるコーナーがあるとのことで、開演前にお客さん全員に質問ペーパーが配られ、僕はここぞとばかりに井口昇監督の映画が好きだということ、それと
『いつまで引きこもっていても良いと思いますか?』
という質問ではなく、人生相談を書いてしまっていました。
イベント自体は、その当時話題になっていた「ジョーカー」よりも闇が深い映画特集といった感じで、川俣軍司さんのドラマを見たり「太陽を盗んだ男」のラストシーンを見たりとおもしろかったです。
イベントの最後に質問コーナーが開かれ、僕の質問というよりも人生相談になってしまっているペーパーも読み上げられました。その質問もとい人生相談に井口昇監督はこのように答えてくれました
「いつまでも引きこもっていても良いと思います。落ち着くまで納得するまで引きこもるのが良いんじゃないですか」
井口昇監督の言葉を受け、肩の力がスッと抜け楽になり、救われた気持ちになりました。これが「とても印象に残っていること」です。
僕は井口昇監督のどの映画にも「救済」というテーマがあるように感じていて、井口昇映画のキャラは壮絶な過去を抱えていても、そのことを深刻そうにではなく、日常の一部のようにポロッと語るイメージがあって、監督のその答えは作品から受け取るイメージとばっちり一致していたこともあり、とても腑に落ち、映画だけでなく言葉でも救われました。その節はありがとうございました!!
その日から僕は前向きに引きこもるようになり、時は流れ現在「スーパーカドブラザーズ」というコンビ名でお笑い芸人をやっています!
日々都内で開催されているプロアマ問わず3,40組が参加するお笑いライブで度々1位に入賞させて頂いたり。
YouTubeでも活動していて、そこでは自分の映画好きを活かし、映画レビュー動画をアップしていて「れいわ一揆」という映画のレビュー動画が監督の原一男さんの目にとまり、上映後のトークショーに呼んで頂いたり、わざわざ僕の家にやって来てインタビュー動画も撮らせて下さいました!!
もちろんそこで井口昇監督の映画の話もしています。
そんな感じで充実した日々を過ごしていて、それもこれも井口昇監督が紡いでくれたご縁のような気がするのです・・・今回のオーディションのことを知り、居ても立っても居られなくなり、このように「井口昇愛」のみを高々と掲げ参加しました。
自己PRとは名ばかりの井口昇監督への「ラブレター」になってしまいました。お送りする写真は選考する上でキーになるような気がするのですが、ここは敢えて「ノーメイク」で飾らず等身大の自分の姿を見て頂けたらと思います。