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ビターバカンスと50%

Mrs. GREEN APPLEのビターバカンス
Official髭男dismの50%
という2曲に不思議な親和性を感じたのが書き始めた発端。

先に言っておくと、わたしはミセスも髭男も好きだけれど、格段詳しい訳ではないので至らぬ点が多くあると思う。また界隈に対する知識も乏しいので、気になることがあったら指摘して欲しい。


平たく言えばどちらも、休んでいいよ、ということを歌っているこの2曲。

1度活動を止めるという決断をした両者だからこそ、その言葉の強さを、重みを知っていて。
だからこそそんな彼らが語る休めばいい、休んでも大丈夫という言葉には、強い説得力とそこに身を置きたくなるような安寧がある。


息が詰まるような日々が続いたら
休暇を取ればいい
あの人も上手にやれてるし
バカンスに行っちゃえばいい

ビターバカンス

ストレスがあっても耐え抜くことこそが
美学だなんて言うなら
ここでひと息つこう

50%

50%の紹介文には、「自分をいたわりながら生きることの大切さを伝えるエールソング」とある。

根を詰めがちで、自分の体と心よりも大事にしなければならないと感じてしまうものがある現代社会。
それを強いられている現代人。

そんな我らが生きている今だからこそ、休むべき価値が、意義が、あるのだと思う。


嫌われたくないし
なんならみんなに好かれたいし
ちょっとだけ無理してる自分が気持ち悪くて
涙も出ない0時

ビターバカンス

とはいえ現代社会しゃあない
生きてくためにやらないわけにいかない
ときはせめて
[80]パーくらいを上限にしよう

50%

休むこと、手を抜くことを肯定しながらも、手放しに応援したり、頑張らないことを肯定してはくれないのが彼ららしいな、なんて思う。

辛く苦しいよね、今までよく頑張ったよ、じゃあもうやめちゃお!なんとかなるよ!みたいな曲って実際世界に沢山溢れてるんだけど、
この2曲はそうじゃなくて、ダメになっちゃう日もあるのを前提として、その辛さのやり過ごし方を、生き抜くすべを、教えてくれる。


羨ましい人ばかりの人集り

ビターバカンス

勝手に焦り悔やみ
現状に苛立ち
眠れぬまま朝になる

50%

人の原動力って、結局こういうことだけ、だったりするのかな。妬みとか嫉みとかそういうのももちろん強くあるのだけれど、それだけじゃない。
純粋な憧れと、それに伴う自己嫌悪

これは良くも悪くも働くであろうもので。
とてつもなく大きなエネルギーを持っているので、上手く付き合えれば良いのだけれど、やっぱりそれは難しくて。

妬み嫉みとか自己嫌悪って、外から得たエネルギーを歪めて受け取った結果ってイメージがあるのだけれど、
わたしはむしろ、こういうエネルギーを真っ直ぐ受け取るのって、無理やりにでも歪めないと難しいんじゃないかとまで思う。

人間やっぱり不完全な生き物だから、隣の芝生が青く見える日も少なくなくて、
そんな日だって、当然どうにか出来るわけでもなくて、

やり過ごしながら、擬似的な普通の生活、を送っている毎日。

そんな毎日を認めることができたからといって…という堂々巡りにはなるのだけれど、だからこそ、明記することで彼らの休めばいいという言葉には説得力が伴っている。

ただただ楽になるために、辛いことから逃げるためにある言葉ってすごく仰々しく手を差し伸べてくれて、時にはとても逞しく思うし、そんな手ばかり取っていたくなる気持ちは十二分にわかるのだけれど、それでは腐ってしまう

追いつけない人がいる
そのマジカルを
ただ恥じちゃう自分が居る

ビターバカンス

後悔のないように 誰かに誇れるように
生きてみようだなんて
奮い立つのはいいけど

50%

やっぱり誰しも理想像を持っていて、その理想像を求めては自分の未熟さに悲しく、虚しくなる。

自己嫌悪に陥るなどで、1人じゃ抱えきれないエネルギーを得る。
使い切れないエネルギーが、心の寂しさを誘う。


辛いことばっかじゃないってこと
君に教えたい教えたい教えたい

ビターバカンス

競走の義務はない
リングもコースもない
だからこそ手にする幸せもあるんだろう

50%

辛いことだって沢山あるけれど、もちろんそれだけではない、すなわち幸せだって沢山ある。

幸せになるためには敷かれたレールなんてものはなくて、三者三様の、百者あれば百様の幸せがあって。

映画コメントにて、大森元貴がこう語っている。「休んでからの責任としわ寄せは、その時の自分が考えればええ!」

すごく責任逃れで先延ばしに思えるかもしれないけれと、先述の通り、無責任なのでは決してなくて。
莫大なエネルギーを消費するには、消化するには、比例して同じく莫大なエネルギーが必要

そのちょっとしたエネルギー補給


補給が間に合わず絞り切れてしまう前に。
或いは、持て余して潰れてしまう前に。


やっぱり好きなことするくらいはいいじゃない?

ビターバカンス

もう負けとかどうでもいいよ
自分のやりたいことだけ永く続けたい!

50%

無理をしない(=しなければいけない事から目を背ける)って、どうしても罪悪感が付き纏っていて、やらなきゃいけないことしてないのに好きな事してていいのかな、って思う日もある。
好きなことだけしてたい!って切に願っているのに、実際そうしようと行動することはないし、できる環境に身を置くと不安になる。

矛盾していて、形容しがたいけれど、自尊心とかそういうものがぐちゃぐちゃになる気持ち。そこまで包括してくれている
無理をしないってあくまで怠けている訳ではなくて、頑張るための助走をつけるために、好きなこと、やりたいことをやれる時間の隙間を作ってやるということ。

完璧であることに固執する必要はないと、知らなければいけないなと感じる。

12月20日公開の、ミセスのビターバカンスを主題歌とする、聖☆おにいさん
12月13日公開の、髭男の50%を主題歌とする、はたらく細胞

どちらも数年前に読んだことのある漫画だったので、劇場で見た時にどんな感情を抱くのか、なによりこの2曲が映画という2時間強で完結する物語において、どんな効果を発するのかが楽しみで仕方がない。

最後にわたしの感想を言って終わります。

全人類休めソングキャンペーンでもやってるんか?(ありがとう)

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